2020年8月発売
事実と虚構を交えて語られる『木を植えた男』の作者 ジャン・ジオノの驚くべき少年時代を描いた物語。 妄想的な少年ジャン、女性に対する過敏とまで表現できるような 感受性、父親への揺るぎない信頼、音楽への本能的な共鳴、 樹木や動物への限りない親愛の情。 ジオノ文学を豊かに深遠にまた普遍的なものにしていく 創造活動の揺籃期が雄弁に喚起されている。
ジャンル1位獲得コミカライズ連載中!領地存亡を懸けた対巨人戦が始まる!
里を狙う女帝ロザリアの軍勢を退けた、忌み子の召喚士ヴィルム。女帝の消息を辿る彼は、奇しくも仲間が受けた襲撃から手がかり「身操の首飾り」を入手する。関与の真相と襲撃の理由を究明すべく、ヴィルムはメルディナの故郷・エルフの里へー。その最中、彼女の婚約者を名乗る副長に連れ去られてしまう。追跡が得意な風の召喚獣フーミルと古代遺跡へ救出に向かうヴィルムだが、未知の罠が行く手を阻む!難解な迷路に、光速で放たれる魔法の矢、さらには2体の巨大ゴーレムまで!?疾風のごとく難所を潜り抜けた最奥で彼らを待つものとは…?エルフの古代遺跡を攻略し、秘められた真実へと辿り着け!爽快召喚バトルファンタジー第3弾!
全生命を脅かした“本物の魔王”、リチア新公国が火蓋を切った新魔王戦争、微塵嵐の進行に乗じた旧王国主義者の反乱。全てが終わった。長く続いた恐怖の時代から、世界は大きく変わろうとしている。新たな時代の象徴となる“本物の勇者”の称号を我がものとするため、世界最大の都市、黄都に修羅達が集う。-今、修羅の名は十六名。逸脱の修羅達が武力、智力、権力の全てを行使し、覇を競う六合上覧がついに幕を開く。全員が最強、全員が英雄、一人だけが勇者。
「聞こえませんでした? 指を落とせと言ったんです」 その日、『悪役令嬢』のキリハレーネは婚約者の王子に断罪されるはずだった。しかし、意外な返答で事態は予測不可能な方向へ。少女の身体にはヤクザの女組長である霧羽が転生してしまっていたのだった。お約束には従わず、曲がったことを許さない。ヤクザ令嬢キリハが破滅フラグを粉砕する爽快ストーリー、ここに開幕!
元婚約者である王太子・ルイスによって塔に監禁されたレイラ。彼女の心には、喧嘩別れになってしまった最愛の魔術師・リーンハルトの事が残り続けていた。そして、遂に訪れるルイスから提案された取引の回答期限。レイラが下す決断は果たしてーー。 複雑に絡み合う、歪な執愛の末に公爵令嬢がたどり着いたたった一つの恋の結末とは。
東京・根津の元団扇屋の主人・山中信介は戦時中、無実の罪で特高に捕らえられ、刑務所で終戦を迎えた。久々に自宅に戻ってみると、同居していた5人の女性に加えて2人の娘までも、GHQの将校たちに囲われてしまっていた。さらに、GHQによる「日本語のローマ字化計画」を知った信介は怒り心頭に発し、なんとか阻止しようとするが、逆に捕まってしまって…。「それでも日本人から漢字や假名を取り上げようだなんてあんまりぢゃないかしら」-。家族や家を失い、プライドもズタズタにされた日本人のなかから、七人の名花・東京セブンローズが立ち上がる。第47回菊池寛賞を受賞した名作長編の完結編。
真珠湾攻撃をテーマにした青春小説 薩摩人・谷真人と牟田口隆夫は、同い年で幼なじみ。ふたりは旧制中学に入ると、ともに海軍に強いあこがれを抱く。真人は首尾よく兵学校に合格し、どん亀と呼ばれながらも着実に力をつけていく。しかし、隆夫は軍人になれず、やがて画家の弟子に。 別々の道に進んだかと思われたふたりだったが、何かに導かれたように再会し、真人の口利きで隆夫は軍属として軍艦を描く仕事を得る。そして昭和16年12月8日、真人たちは真珠湾で勝利を収め、隆夫はその光景を描くがーー。 モデルは真珠湾攻撃で殉死した横山正治少佐。戦時中の1942年に「朝日新聞」に連載され、第14回朝日文化賞を受賞した、“青春小説”というべき傑作に、単行本未収録の「戦時随筆」9篇と、『海軍』の後日談「軍神」を収録。
時間を旅する「航時機」を発明した博士は、はるか八十万年後の世界へ飛びたつ。そこは、華奢で美しい「人形人種」と、獰猛で危険な「土蜘蛛人種」とが棲みわける、奇怪な社会であったーー ウェルズの名作『タイム・マシン』を、原著刊行から二十年を経ずして日本に紹介した、黒岩涙香の『八十万年後の社会』が復活! 19世紀末、科学文明発達のかげで貧富の格差が増大する社会への批判もこめて、奔放な想像力で書かれたH・G・ウェルズの『タイム・マシン』。 この名作は、遠く日本で、やはり経済と科学万能の世を慨嘆する黒岩涙香の目に留まる。『噫無情』『鉄仮面』等、さまざまな名作を紹介してきた涙香は、『タイム・マシン』を『八十万年後の社会』と題して翻案する…… SFの古典的名作をいきいきと訳述した涙香の名調子をそのままに、現代かな遣いで読みやすく復刻。【電子・PODオリジナル版】
貧しい秘書に与えられた任務は、 束の間のシンデレラを演じること。 巨大企業に社長秘書として派遣されたアリスは、 ボスのサノスと対面するなり、その端整な顔と輝くオーラに 心を奪われてしまう。しかも驚いたことに彼からいきなり、 莫大な報酬つきの、1年間の便宜結婚を申しこまれたのだ。 仕事上、すぐさま身を固める必要があるのだという。 重病の母を抱え、破産寸前のアリスには断れるはずもなかった。 だが、マスコミに囲まれて熱い恋人同士を装い、 キスを交わした瞬間、アリスは甘い衝撃におののいた。 私は誤った選択をしたの? 彼はあまりに危険すぎるわ……。 ギリシア富豪兄弟の恋模様を描く2部作〈愛なきウエディングベル〉の、『花嫁は金の鳥籠に囚われ』に続く第2話をお贈りします。永遠の王道テーマ“便宜結婚”を、人気急上昇中のクレア・コネリーが情感たっぷりの切ない物語に仕立てています。
ギリシア富豪との情熱の一夜。 その代償は父を知らずに育つ息子ーー。 ギリシアの大富豪アンドレアス・カレリスは、 エーゲ海の島にある別荘に現れた女性に目を見張った。 かつて父のロンドンの屋敷で家政婦をしていたアイラ。 不覚にも彼女の魅力に屈し、一夜をともにしてしまった……。 アイラは久しぶりに会うアンドレアスに心をかき乱された。 1年前ずっと守ってきたバージンを彼に捧げて妊娠したのに、 財産めあてと罵倒されたうえ、DNA鑑定まで要求された。 彼女は屈辱に耐えきれず、アンドレアスの前から姿を消したのだ。 でも彼とそっくりの青い瞳をした息子を連れてきて見せたら? アイラは出産時に母子ともに命を失いかけたことをアンドレアスに伝え、息子の存在を認めてほしいと訴えます。ところが、彼は無表情のまま立ち去り……。C・ショーの才能が遺憾なく発揮された感情を揺さぶられるシークレットベビーの物語をお見逃しなく。
あらゆる罪も喜びも知り尽くした彼こそが、 世継ぎの父親にふさわしい。 まだ恋も知らない若き女王アストリッドは、父の死後、 世継ぎを待ち望む家臣たちに結婚を急かされていた。 ある日、雑誌で中世の略奪者さながらの野性的な風貌の男性、 イタリアの放蕩富豪マウロ・ビアンキを見て、国に伝わる 秘法の行使を思い立つ。“宿した世継ぎに父親はいないーー そう宣言すれば女王の地位は守られる” 身分を隠し、生まれて初めて着るセクシーなドレス姿で ひそかにマウロのクラブ〈氷の宮殿〉を訪ねたアストリッドは、 黒曜石のような瞳の彼と目が合った瞬間、全身に電流が走った。 純潔であることをひた隠し、やがてマウロと体を重ねるが……。 無垢なヒロインが宿した世継ぎの秘密の父親は、“女性にありえないほどの喜びを与える達人”。メイシー・イエーツらしい大胆な発想力と生き生きとした表現力が光る、情熱の初恋物語。世にもセクシーなプレイボーイとのスリリングな誘惑シーンにご注目!
1年ほど前から、ヒースはなぜか急によそよそしくなった。ヘレンにはそれがとても悲しかった。彼は継母の弟で、父と継母を同時に事故で失った3歳のヘレンを引き取り、これまで14年間、男手ひとつで育ててくれた人。血のつながらない彼への思いは、いつしか恋心に変わった。だが後見人としての使命感に忠実なヒースはまるでとりあわず、むしろヘレンを手に負えないおてんば娘だと思っている。ヒースは躾のために家庭教師を雇い入れるとまで言いだした。17歳のヘレンには、この恋を成就させる道が見えなくて…。
この腕に抱いた幼子の温もりは、 片時も忘れたことがなかった。 ローズは17歳で、生まれたばかりのダニエルを養子に出した。 初めて愛した相手には去られ、両親にも見捨てられて、 彼女は独り、ロンドンに出て、息子のダニエルを産んだのだった。 息子とのつらい涙の別れの後、ローズは看護師として自立した。 それから18年、彼女に奇跡のような再会の機会が訪れた。 ダニエルの養父であるオーウェンに呼び出されたのだ。 会ってみると、オーウェンは荒削りだがハンサムな男性だった。 養母を亡くして失意の息子が、生母に会いたがっているという。 すぐにも会わせてほしいと懇願するローズに、オーウェンはしかし、 息子に近づかせまいと、金を渡して引き下がらせようとして……。 2017年に惜しまれつつこの世を去ったロマンス小説家ジェニファー・テイラー。作家と生前に親交のあった泉智子氏が翻訳を手がけた本作は、やむなき事情で手放したわが子を想うヒロインと、その子を守ろうとするヒーローの出逢いと深い愛を描く感動ロマンスです。
上司のセクハラに遭い、会社を辞めるはめになったキットは、新たな会社に再就職し、社長マーカスの個人秘書を務めることになった。だが、前任秘書の話では、マーカスはとんでもないプレイボーイらしい。前職での苦い経験をふまえたキットは、ボスに目をつけられないよう、地味な服装とヘアスタイルに野暮な黒縁眼鏡の変装を思いつく。半年後、相変わらず“お堅い秘書”として仕事を続けていたある日、ボスの現在の恋人が現れたと思ったら、かんかんに怒って帰っていった。マーカスからその理由を聞いたキットは、唖然とするー今週末、恋人ではなく、君と一緒に過ごすことにした、ですって!?内心で彼に強く惹かれていることを、悟られてはいけないのに…。