2021年10月25日発売
夢見る風俗嬢、童貞大学生、不妊の元主婦、ゲイを隠す夫、生きる希望を失くし集団自殺をした四人に訪れた奇跡ー。大阪の安アパート「詩名内荘」に住む四人の住人たちは、偶然にも時を同じくして取り返しのつかない“罪”を犯してしまう。生きる希望を失った四人は集団自殺を決行するが、何故か目を覚まし罪を犯す前に時が戻っていた。人生をやり直すチャンスを得た四人は、罪を犯さぬように行動するが、どこかで歯車が狂っていきー。犯罪×タイムループ×タイムリミットー閉塞感でがんじがらめのハイスピード群像劇。
「ねえ、秘密のアプリって知ってる?」いつものように教室の片隅にいると、楽しそうな女子たちの噂話が聞こえてきた。“過去を自由に変えられる”という夢のようなアプリ。みんな噂話だとわかっているけど「あったらどうする?」と話題が絶えない。もし僕だったらどんな過去を変えるだろう?きっと「僕を『普通』の人間にして下さい」こう願うかな…。次の日、いつものように登校するとー友人の三宮春乃が消えてしまっていた。何故だかみんな春乃のことを憶えてないようだ。まるで元からいなかったみたいに。「誰かが“アプリ”を使って、この世から春乃が存在した過去を消した?」-秘密のアプリは夢なんか与えない。その日から噂は現実となり、僕たちの『普通』は壊れていった。II Vクリエイターアワード小説部門“最優秀賞”受賞作。
幼い弟が犠牲となった十代の姉による放火殺人事件。フロリダ中が注目する事件の判決を委ねられた7名の陪審員は、個人情報を伏せ交流も禁じられ、郊外のモーテルに隔離される。老齢の夫のいる52歳の写真家「C-2」は裁判に忠誠を誓いながらも、42歳の解剖医「F-17」と“人生最後の火遊び”に溺れていくー。NYタイムズ「今年の百冊」に選出された衝撃作。
普通とちがうって、なんて大変なことなんだろう。友達がいて成績もそこそこな美雨は、昔から外見を母親や周囲にけなされ、目立たないように“普通”を演じていた。ある日、映研の部長・映人先輩にひとめぼれした美雨。見ているだけの恋のはずが、先輩から部活に誘われて世界が一変する。外見は抜群にいいけれど、自分の信念を貫きとおす一風変わった先輩とかかわるうちに、“新しい世界”があることに気づいていく。「君の雨がやむのを、ずっと待ってるー」勇気がもらえる感動の物語!
遥のことを、なぜ好きになったのか?自分でもよく分からなかった。強いて言うなら、全部が好きだった。一目惚れといえばそれだし、望んで好きになったわけじゃなかった。初めて出会った日から、徐々に、落ちるように、この想いが強まるほど、これが恋であると分かった。
姉妹で一緒にもふもふなモンスターが登場するVRゲームをプレイする姉のミレイと妹のれん。珍しいモンスター達と遊んでいるプレイ動画がバズり、姉妹はすっかり人気プレイヤーへと仲間入り。たくさんの可愛いもふもふ達と楽しく過ごしていたある日のこと。ゲーム攻略組で有名配信者のルルからコラボ配信のお誘いがやって来る。初めてのコラボでお互い緊張するれんとルル。だけど、れんはルルが連れて来た激レアなキツネさんに興味津々で!?さらにー「わたしもキツネさんとお友達になりたい!」というれんのお願いをきっかけに、姉妹とルルはキツネさんを探して雪山へ向かうことに。現実では病室から出られないれんは、初めて触る冷たくてふかふかな雪に大興奮!さっそく雪山を探検していると、キツネさんの親玉、九尾が目撃されたとの情報が…?テイムに配信に大活躍な姉妹のゆるもふゲームライフ、雪山からお届けする第2幕!
心を閉ざしていたハーフエルフの少女・ミゼラの傷を癒やし、錬金術の弟子として迎えることになったイツキ。そんなイツキたちが暮らすアインズヘイルの街では、毎年恒例の夏祭りが開催されていた。メイラに助力を請われたイツキは、夏祭りを盛り上げるため屋台を出すことに。元いた世界の知識を活かし、夏祭りの成功に一役買ったイツキたちは、メイラから協力のお礼として、高級リゾートビーチへと招待される。ウェンディやシロ、『紅い戦線』のみんなでビーチバレーをしたり、海水浴をしたりと、異世界初の海を満喫するイツキー。しかし、ここは異世界。海にも当然のごとく魔物が跋扈していた。もちろん、多数の触手を持った“あの魔物”もいてー!?スキルを駆使して美少女たちと送る賑やかな異世界スローライフ、第8幕!(願望)。
異世界へと召喚されたものの、未開の地に追放されてしまったキダン。彼が農場として地道に開拓を続けた土地は、ギフトと呼ばれる力“至高の担い手”と仲間達によって大きな発展を遂げていた。その傍ら、かねてよりキダンが進めていた、エルフが住まう森を再生させるための植林活動。その活動を、今なお森で暮らすエルフによって妨害されたという報告が舞い込んでくる。妨害活動を主導するのはハイエルフのエルエルエルエルシーー通称L4C。彼女は、「植林は森を人が支配しようとする不遜な行いである」と主張。さらには、魔王並みの実力を発揮できる森に立て籠もり、徹底抗戦の構えを見せていたー!そんなL4Cの説得に名乗りを上げたのは、元『雷雨の石削り団』二代目頭目にして、現皿焼き職人のエルフ・エルロンだった。自然主義のL4C説得のため、エルロンがとった秘策とはー!?未開の土地を賑やかな隣人達と開拓していく、異世界スローライフ、第10幕!
幼い頃に家族を殺され、王宮に保護された公爵令嬢ディアは、第一王子の婚約者となるが、彼が他に愛する女性を得たことで婚約は解消。円満な婚約解消に見えたが、ディアは知っていた。数日後の舞踏会で自分が殺されること、家族を殺したのが王家だということも。全てを奪われてきたディアは、せめて最後に復讐しようと決意する。そんな彼女をずっと見ていた美しく残忍な精霊ノイン。ひとりぼっちなふたりは最後の舞踏会へ向け、歩み始めるー。