2022年12月13日発売
踏切の幽霊踏切の幽霊
マスコミには、決して書けないことがあるー都会の片隅にある踏切で撮影された、一枚の心霊写真。同じ踏切では、列車の非常停止が相次いでいた。雑誌記者の松田は、読者からの投稿をもとに心霊ネタの取材に乗り出すが、やがて彼の調査は幽霊事件にまつわる思わぬ真実に辿り着く。1994年冬、東京・下北沢で起こった怪異の全貌を描き、読む者に慄くような感動をもたらす幽霊小説の決定版!
妖の絆妖の絆
人の血を啜り、闇から闇へと生きる絶生の美女・紅鈴が、江戸の世で出会ったひとりの少年、欣治。吉原に母を奪われ、信じていた大人たちにも裏切られた。そんな絶望の中でなお、懸命に生きる欣治との出会いが、孤独な闇を生きてきた紅鈴の思いがけない感情を芽生えさせる。「こんな腐った世の中に、こんなにも清い魂があるものか。この汚れなき魂を、あたしは守りたい」欣治を“鬼”にするー。その、後戻りできない決断の先に待ち受ける運命とは!?美しく凶暴なまでに一途なダークヒロイン、ふたたび。
クリスマスの奇跡クリスマスの奇跡
真実か?夢幻か?クリスマスイブに展開するヒューマニスティックストーリー。三十歳で生活に行き詰まって自殺を決意した周平は、神の子を自称する小さな青いウマのぬいぐるみに出会う。
聖家族の終焉とおじさんの逆襲聖家族の終焉とおじさんの逆襲
両大戦間期のドイツ児童文学では、大都市に暮らす子どもを主人公に、近代市民家族モデルに代わる新たな家族像やジェンダー観が模索されるようになる。父なき家庭で子どもに寄り添ったのは、自由で風来坊なおじさんだった。ナチスが台頭しつつある時代に、おじさんが提示したオルタナティブな生き方とは。本書では、これまで紹介されてこなかった多数の作品・作家とともに検討する。
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