小説むすび | 2022年6月発売

2022年6月発売

傷ついたダイヤモンド傷ついたダイヤモンド

愛しても、愛しても、未来はない。 彼は結婚しないと誓っているのだから。 ギャビーは16歳のとき、祖父によって借金の形に売られ、 男たちの餌食になりかけたところを間一髪で逃れ、男性恐怖症に陥った。 有罪となった祖父が8年後の今、不服申し立てをするという噂を聞き、 ギャビーは当時祖父を弁護したニックを訪ねることにした。 シカゴで最も優秀な彼がまた担当するのか確かめるだけのつもりが、 事態は予想もしなかった方向へと転がりだす。 獅子のような体格のニックが、突然自宅へ来た彼女に言った。「遅刻だぞ」 どうやらギャビーを住み込みスタッフの志望者と思い込んでいるようだ。 今から面接をすると言われ、言葉を失うギャビーだったが、 あれよあれよと彼のもとで働くことになるーーしかも、ひとつ屋根の下で。 ニックの下で働き始めたギャビーはやがて、彼も過去のつらい経験に囚われていることを知ります。彼を慰めてあげたいと思うようになり、気づけば彼を愛し始めていて……。女性に刹那的な関係しか求めないニックと男性恐怖症のギャビーの、予測不能な恋物語!

ナニーの秘密の宝物ナニーの秘密の宝物

また会うことが許されるの? あなたと、そして……私の赤ちゃんに。 保育士のベラのもとにある日、大富豪ブレイクが訪ねてきた。 高級なスーツに身を包み、ベラの産んだ赤ん坊を抱いてーー。 9カ月前、ベラは代理母出産したのち、黙って彼のもとを去った。 子供の成長をともに見守る約束だったのに、出産後、 彼の妻から二度と現れないでと冷たく突き放されたから。 何も知らないブレイクは、瞳に非難の色をたたえて言った。 「妻と離婚した。さしあたってきみに、息子の面倒を見てほしい」 わたしがこの子のナニーに? もちろん、引き受けたくてたまらない。 ブレイクの育てる子供は、本当はわたしの血を分けた実の子ーー。 でも、それは絶対に知られてはならない秘密。いったいどうしたら……。 感動の涙が止まらない、大人気の代理出産がテーマの物語! 輝かしい受賞歴を誇るC・シールドが描きます。心優しく貧しいベラは運命のいたずらで、一度は手放した息子のナニーに。やがてベラが本当の母親と知った富豪に愛なき結婚を申し込まれますが……?

さんずさんず

著者

降田天

出版社

小学館

発売日

2022年6月10日 発売

さんずが死にきれない者の背中に忍び寄る 彼らは三途の川の渡し守ーーー 自殺幇助業者<さんず>が死にきれない者たちの背中にそっと忍び寄る。第13回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家・降田天が描く限界突破ミステリー。生きづらさを抱える人々の背景にある壮絶なドラマを抉り出す。 (ストーリー) <さんず>の専用ホームページに出てくる二つのコース、「よりそいプラン」と「もろともプラン」。申し込みの際、いずれかのプランを選ぶと<さんず>に導かれ、思いがけない結末へと誘われる。 ●店長のパワハラ・セクハラに心を壊されたコンビニ店員の末路は●刑務所に収監されている男を思い続ける女の選んだ道は●ある富豪から蝶のコレクションの譲渡先を見つけて欲しいと依頼が入り・・・●さびれた居酒屋店主が借金を苦に・・・・●赴任先の学校で、上司の玩具にされた女性教師が追い詰められて・・・・連作短編全5篇。 死を望む者の最後の砦<さんず>を通して、生きることの意味を問う。 【編集担当からのおすすめ情報】 「このミス」大賞受賞、推理作家協会賞受賞など数々の受賞歴で大注目の作家・降田天氏が満を持して世に送り出す限界突破ミステリー。数々のミステリー作品を発表してきた降田氏が、今回テーマに掲げたのは「自ら死を望む人」。冒頭からちりばめられた伏線と最終話で明かされる<さんず>の真実。読み出したら止まらないこと必至!是非ご覧ください。

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