小説むすび | 2022年8月発売

2022年8月発売

三階ーあの日テルアビブのアパートで起きたこと三階ーあの日テルアビブのアパートで起きたこと

イタリア、イスラエル、アメリカでベストセラー ナンニ・モレッティ監督作品 映画「3つの鍵」の原作 舞台はイスラエル、どこにでもある普通の家庭の話なのだが・・・小気味良いテンポでサスペンス映画のように物語は進行する。それにしても、あの日あの場所で何が起きたのか?そして感動のクライマックスへ! あらすじ 舞台はテルアビブ郊外にある瀟洒な三階建てのアパート。一階の若夫婦は、同階の高齢夫婦に子守りを頼み、良いご近所付き合いをしているつもりでいた。しかし認知症を発症した老人と彼らの九歳の娘に不幸な出来事が襲いかかり、傷ついた夫は一線を超えてしまう––––。二階では、不在がちな夫を頼りにできない、若い母親が二人の子どもの育児に追われている。疲労から幻聴や幻覚に悩まされる彼女の前に、義理の弟が現れ、彼女と子どもたちに新しい風を吹き込む。しかし彼は詐欺事件の容疑者として警察に追われていた–––––。三階には元地方判事の女性が住んでいる。一年前に夫と死別し、若者の市民運動に身を投じるようになった彼女には、人には言えない、断絶してしまった息子との苦い思いがあった––––。交わることのなかった一階から三階までの住民が、ある出来事をきっかけに、互いに作用しながら現代イスラエルの大きな変化の波に飲み込まれていく。イスラエルのベストセラー作家が描く、サスペンスフルで、最後には登場人物を解放の光で満たす、感動の物語。

フォレスト・ダークフォレスト・ダーク

見失った自分と向き合い 変容を遂げる再生の物語  ニューヨークで暮らす作家のニコールは、仕事も家庭生活もスランプに陥っている。閉塞感のなか、現実だと思っているいまの暮らしは夢なのではないかと思いつめ、かつて現実と非現実が交錯する経験をしたテルアビブのホテルに飛ぶ。ひょんなことから”イスラエルでのカフカの第二の人生”にまつわる仕事を依頼され、夢と現実が交錯する体験をすることに。一方、同じくニューヨークで弁護士として成功してきたエプスティーンは、高齢の両親を相次いで亡くしたことから、盤石なはずの人生にふと疑問を感じるようになる。仕事にも趣味にも精力を注ぎ人生を謳歌するうちに、なにか大事なものを見落としてきたのではないか? 彼はすべてを捨て、生まれ故郷テルアビブへと旅立つ。  自分探しなど、若者の専売特許と言うなかれ。長く生きてきた大人だからこそ、人生の分かれ道で選択を重ねていくうちに、自分自身を見失ってしまうこともある。本書後半、それぞれの自身と向き合う荘厳な砂漠の場面は、何かが昇華されるような爽快感がある。喪失と変容をめぐる瞑想を、深い洞察と挑戦的構成で描く大人の自分探し。柴田元幸氏推薦!

レッドゾーンレッドゾーン

出版社

小学館

発売日

2022年8月30日 発売

病む人がいるなら我々は断るべきではない。 【第一話】レッドゾーン 日進義信は長野県信濃山病院に勤務する内科医(肝臓専門医)だ。令和二年二月、院長の南郷は横浜港に停泊中のクルーズ船内で増加する新型コロナ患者の受け入れを決めた。呼吸器内科医も感染症医もいない地域病院に衝撃が走る。日進の妻・真智子は、夫がコロナ感染症の患者を診療することに強い拒否感を示していた。 【第二話】パンデミック 千歳一郎は五十二歳の外科医である。令和二年三月に入り、コロナの感染者は長野県でも急増していた。三月十四日、千歳は限界寸前の日進に変わり、スペイン帰りの32歳女性コロナ確定患者を診察し、涙を流される。翌日、コロナ診療チームに千歳が合流した。 【第三話】ロックダウン 敷島寛治は四十二歳の消化器内科医である。コロナ診療チームに加わって二月半が過ぎた。四月上旬、押し寄せる患者に対応し、信濃山病院が総力戦に突入するなか、保健所は感染症病床を六床から十六床に増床するよう要請する。医師たちはすべての責務を信濃山病院だけに負わせようとする要請に紛糾するが、「病める人がいるのなら、我々は断るべきでない」という三笠内科部長の発言により、増床を受け入れる。 【編集担当からのおすすめ情報】 報道ステーション、朝日新聞、NHKなど 80以上のメディアに取り上げられ 大反響を呼んだ『臨床の砦』続編! コロナ禍の最前線に立つ現役医師(作家)が 自らの経験をもとに綴った、勇気と希望の物語。

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