小説むすび | 2023年11月発売

2023年11月発売

疲労困憊の子爵サーシャは失踪する(1)疲労困憊の子爵サーシャは失踪する(1)

両親の死で子爵家最後の跡取りとして残された1人娘のサーシャ=サルヴェニア。しかし、子爵代理の叔父はサーシャに仕事を丸投げし、家令もそれを容認する始末。 ここは、交通の便がよく鉱山もあり栄えている領地だったが、領民の気性が荒く統治者にとっては難所だった。 そのためサーシャは、毎日のように領民に怒鳴両親の死で子爵家最後の跡取りとして残された1人娘のサーシャ=サルヴェニア。しかし、子爵代理の叔父はサーシャに仕事を丸投げし、家令もそれを容認する始末。 ここは、交通の便がよく鉱山もあり栄えている領地だったが、領民の気性が荒く統治者にとっては難所だった。 そのためサーシャは、毎日のように領民に怒鳴られなが、馬車馬のように働く羽目に。 そんなへとへとに疲れ果てた18歳の誕生日の日、婚約者のウィリアムから統治について説教をされ、ついに心がポッキリ折れてしまった。サーシャは、全てを投げ捨て失踪するのだが……。れなが、馬車馬のように働く羽目に。 そんなへとへとに疲れ果てた18歳の誕生日の日、婚約者のウィリアムから統治について説教をされ、ついに心がポッキリ折れてしまった。サーシャは、全てを投げ捨て失踪するのだが……。

数学者の朝数学者の朝

出版社

クオン

発売日

2023年11月10日 発売

ジャンル

見えない場所、聞こえない声、いまだない言葉 語りえない物語のために 詩が広く愛されている韓国において 文学性と社会性を兼ね備え、深く心に刻まれる詩を紡ぐ キム・ソヨンの単著詩集を初邦訳。 韓進自動車の労働者の闘争に寄り添って書かれた「主導者」、 映画「詩人の恋」で朗読された「だから」など、49編を収録。 第八回日本翻訳大賞受賞作『詩人キム・ソヨン 一文字の辞典』の監訳者 姜信子による翻訳でお届けします。 「詩は読み解くものではなく、生きるもの。  埋めるべきものがあるとすれば、  それは、詩を生き、旅を生きる自分自身の空白なのですから。  この詩集を手に取って旅人となったあなたも、それは同じ。  今さら気づいても、もう引き返せない。  (ああ、なんてこと、キム・ソヨン!)」 ーー姜信子(訳者あとがきより) ーーーーーー 「セレクション韓・詩」は、 韓国語で紡がれた同時代の詩のことばを贈るシリーズです ーーーーーー 第一部 遺書なき皮膚を軽蔑します 陰/ああ、バートルビー/主導者/数学者の朝/だから/おもちゃの世界/平澤/そういうこと/定食/愛と希望の街/オキナワ、チュニジア、フランシス・ジャム 第二部 痛みは若葉の色に 旅人/ひとり/反対語/激戦地/痛みは若葉の色に/ワンルーム/一味ども/夜明け 第三部 便りが必要 熱帯魚は冷たい/重なりあう椅子/望遠洞/外に生きる人/郵便受け/噓/ほこりの見える朝/誕生日/風船人間 /坑/別れる者のように/内面の内情/誰かが隣でしきりに問いかける/ふたり/秘密の花園/傾きについてーシン・ヘオクに 第四部 河と私 異邦人になる時間/河と私 第五部 遠い場所になりたい 未来が降りそそぐなら/失敗の場所/ふとんの不眠症/広場の見える部屋/幸いなること/メタファーの質量/終バスの時間/在ること、成ること/二十回の二十歳/ほんとにほんとに楽しかった/ガリバー/玄関 解説 凛々しく悲しくーーファン・ヒョンサン 訳者あとがき ああ、なんてこと、キム・ソヨン!

【POD】恋という名の罠 〜恋愛シェアハウス〜【POD】恋という名の罠 〜恋愛シェアハウス〜

愚直な男の恋愛ストリー及び複雑な人間関係を描いた作品。 概要(あらすじ) 恋愛にも、社会生活にも不器用そうな主人公の行く末が気になるなる作品。主人公の武田はシェアハウスに入居し、パートナーを見つけられるのか。物語はその点にとどまることなく、中盤以降思わぬ展開を見せる。他力本願のまま流されて行くように吸い込まれていく。しかし心のどこかで素敵な出会いを…というのか寂しさも見え隠れする。 北海道から東京に転勤してきたバツイチサラリーマンの武田。ある日ひとり寛いでいた武田に突然近寄ってきた白髪ロングヘアーの男・北守は、自分が運営する独身者対象のシェアハウスに入居しないかと、武田を執拗に勧誘する。彼が半ば強引に入居することになったのは、亀戸にある男五名、女六名が住むシェアハウスだった。メンバーのうち、山田幸子に惹かれた武田。「一週間単位の交代で付き合う」という試みが始まるも、最初の相手奥野里美とは、ほとんど話しも噛み合わない。果たして武田は山田幸子と結ばれるのか?当初の焦点は、その一点に絞られていく。武田はどんどん山田幸子にのめり込んでいく。こうなると見えるはずの景色も見えないくらいに麻痺していった。後半には、思わぬ展開が待っている。短い期間の中、シェアハウスで男女問わず様々な個性的人間たちと接し、短くて長かったかのような濃かった時であった。「北守との出会いは偶然ではなく、必然であった。」といえるくらいに武田と北守との関係にも注目である。 最後に武田は幸せにありつけたのか?それとも不幸のどん底に落ちたのか?

神と黒蟹県神と黒蟹県

出版社

文藝春秋

発売日

2023年11月13日 発売

「黒蟹とはまた、微妙ですね」 微妙、などと言われてしまう地味な県は全国にたくさんあって、黒蟹県もそのひとつだ。 県のシンボルのようにそびえたつのは黒蟹山、その肩に目立つ北斎が描いた波のようにギザギザの岩は、地元では「黒蟹の鋏」と呼ばれ親しまれている。県庁や裁判所を有し、新幹線も停まる県のビジネス拠点としての役割を担う紫苑市と、かつての中心地で歴史的町並みや重要文化財である黒蟹城を擁する灯籠寺市とは、案の定、昔からの遺恨で仲が悪い。空港と見まごうほどの巨大な敷地を持つショッピングモールの先には延々と荒れ地や牧草地が続き、廃業して解体されてしまって今はもう跡地すらどこだかわからない百貨店に由来する「デパート通り」はいつまで経っても改称されず、同じ姓を持つ住民ばかりの暮らす村がある。  つまり、わたしたち皆に馴染みのある、日本のどこにでもある「微妙」な県なのだ。 この土地に生まれ暮らす者、他県から赴任してきた者、地元テレビ出演のために訪れた者、いちどは故郷を捨てるもひっそり戻ってきた者、しばしば降臨する神(ただし、全知全能ならぬ半知半能の)。そういった様々な者たちのささやかでなんてことないが、ときに少しの神秘を帯びる営みを、土地を描くことに定評のある著者が巧みに浮かび上がらせる。

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