小説むすび | 2023年12月発売

2023年12月発売

マーガレット・アトウッド『侍女の物語』を読むマーガレット・アトウッド『侍女の物語』を読む

出版社

水声社

発売日

2023年12月12日 発売

ジャンル

奴らに虐げられるな 1985年に発表された近未来小説『侍女の物語』と、2019年の続編『誓願』。 男性優位の独裁国家を描く暗澹たるディストピア文学が、なぜ今日、フェミニスト・プロテスト文化の象徴として耳目を集めるのか。 女性の身体と連帯、歴史と記憶、声と語り、エコロジー、セクシュアリティ/ジェンダー、ケア…… 現実世界の諸相を束ねて生み出された物語世界に、現在そして未来を生き抜くための希望を探る。 序ーー2023年、『侍女の物語』のアクチュアリティを問う 加藤めぐみ 『侍女の物語』はフェミニスト・ディストピアか? マーガレット・アトウッド(西あゆみ訳) 1 ギレアデ共和国のリアル ビッグ・シスターとシスターフッドーーアトウッド『誓願』における「弱い」独裁者 奥畑豊 [付論]アメリカ・カナダの〈地下女性鉄道〉--逃亡の協力者と緩衝地帯マップ 安保夏絵 社会生物学者リンプキンの謀略ーー『侍女の物語』『誓願』におけるミツバチと生政治 加藤めぐみ 勇気をこめて振り返るーー抵抗の記念碑としての『誓願』の石像たち 三村尚央 アトウッドのエコ・ディストピアーー『侍女の物語』から『マッドアダム』まで 中村麻美 [コラム]性別二元論というディストピアーー『侍女の物語』関連作品を読む 中村麻美 2 女性の身体/連帯 ケアの目覚めーー『侍女の物語』から『誓願』へ 小川公代 未来に託す身体のメッセージーー『フランケンシュタイン』、『侍女の物語』、『誓願』を繫ぐ声・身体・命 生駒夏美 「これまでに愛したのはあなただけ」--レズビアン・ロマンスとして読む『侍女の物語』と『誓願』 渡部桃子 フェミニストSFとしての『侍女の物語』 小谷真理 『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』においてセリーナ、モイラ、ジューンのマザーフッドと代理出産が問うこと 高村峰生 [コラム]ジューン/オブフレッドのレジスタンス 石倉綾乃 [付論]日本のフェミニストSF文学はなぜ、最初からディストピア的色彩が強かったのか シュテファン・ヴューラー あとがき 中村麻美

一線の湖一線の湖

出版社

講談社

発売日

2023年12月13日 発売

小説の向こうに絵が見える! 美しき水墨画の世界を描いた物語 水墨画とは、筆先から生み出される「線」の芸術。 描くのは「命」。 20万部を超えたメフィスト賞受賞作『線は、僕を描く』に続く、水墨画エンターテイメント第二弾! 主人公・青山霜介が、ライバル・千瑛と湖山賞を競い合った展覧会から2年が経った。 大学3年生になった霜介は水墨画家として成長を遂げる一方、進路に悩んでいた。 卒業後、水墨の世界で生きるのか、それとも別の生き方を見つけるのか。 優柔不断な霜介とは対照的に、千瑛は「水墨画界の若き至宝」として活躍を続けていた。 千瑛を横目に、次の一歩が踏み出せず、新たな表現も見つけられない現状に焦りを募らせていく霜介。 そんな折、体調不良の兄弟子・西濱湖峰に代わり、霜介が小学一年生を相手に水墨画を教えることになる。 子供たちとの出会いを通じて、向き合う自分の過去と未来。 そして、師匠・篠田湖山が霜介に託した「あるもの」とはーー。 墨一色に無限の色彩を映し出す水墨画を通して、霜介の葛藤と成長を描く、感動必至の青春小説!

今日のかたすみ今日のかたすみ

出版社

ポプラ社

発売日

2023年12月13日 発売

人と暮らすって不自由で息苦しくて、でも時々たまらなく愛おしい。 塾講師として働いている遙は、友人たちとのルームシェアを解消して気落ちしていた。そこに同僚で恋人の百ちゃんがやって来る。 同棲をスタートしたふたりだが、遙は大好きなはずの百ちゃんとの暮らしに窮屈さを感じ始める。ひとりの空間や時間、娯楽を至上の楽しみとする遙に対して、「何をするかより、誰といるか」を重視する百ちゃん。価値観が根本的に異なるふたりは、少しずつ、しかし確実にすれ違っていきーー。 好きなのに分かり合えない同棲カップルに、 母との喧嘩を機に別居していた父のところに転がり込んだものの、距離感に戸惑う女子中学生。 アパートの隣室に住む人懐っこいおばあさんに友人認定され、交換ノートを始めた女子大生。 暮らしの中で経験してきた悩みも、喜びも、きっとそこにある。 誰かと生きる日々のきらめきを、優しく掬い上げた5篇の連作短編集。 ■著者プロフィール 川上佐都(かわかみ・さと) 1993年生まれ。神奈川県鎌倉市出身。『街に躍ねる』で第11回ポプラ社小説新人賞特別賞を受賞しデビュー。

いのちのほとりいのちのほとり

著者

咲セリ

出版社

風鯨社

発売日

2023年12月13日 発売

なぜ生きるのか、なぜ死ぬのか、なぜ愛するのか、なぜ自分は自分なのか…。 生きづらさ当事者として心の病気や死にたい気持ちをそのまま肯定し発信する作家・カウンセラーの咲セリが贈る、4つの問いを紡ぐフィクション短編集(4編収録)。ふがいない自分をただただ肯定する、お守りのような一冊。人生に迷い押しつぶされそうな時に、「生きたい」というひとすじの強烈な希望を見つけられることでしょう。 ・どうして生きているんだろうー。ミノの中でもがく「きみ」と「あなた」の物語 - 『いのちのほとり』、 ・感じることを忘れてしまった「その人」の、人生の終わりにふいに訪れた独りじゃない夜の痛み -『あわいのほとり』、 ・愛する人を突然失い、取り残された日々を生きる「彼女」が抱えていく想い -『さようならのほとり』、 ・”一度でいいから、誰にも所有されない生というものを味わってみたかった。”違う生を望みながら自らの生を終える生きものたちの命の連鎖 -『えいえんのほとり』。 <造本の美しさ> この本は、本来の上製本の造形の美しさを味わってもらうために、カバー無し・帯のみの商品となります。 表紙には手触りの良い紙を使用し、手のひらにそっと乗る、小さくて軽い本になっています(縦160cm×横130cm・厚み1.1cm、重さ174g)。 丁寧に作られたものは、そこにあるだけで人の心を癒すお守りになります。 2色刷で作られた中面には、全144ページ中60点以上の挿絵を掲載。見返し紙としおりひもには、表紙の絵に合わせた水色を使用。 文字を読む元気がない時でも、ただそこにあるだけで持ち主の存在を肯定できるような、お守りになるような美しい本が出来ました。(版元:風鯨社より) <作家より> 「ここにある小さな物語は、私の最初に出会った問いに、不器用な私がみつけた、私なりの答えです。命の数だけ、答えがあると思います。だから、共感してほしいとは望みません。 ただ、こんなふうな見方をした人間もいるのだと、もしこれを読んでいるあなたが苦しんでいるのなら、知ってもらえたら少しだけ嬉しい、そう願い書きました。 」 咲セリ(本文あとがきより) いのちのほとり  -なぜ生きるのか あわいのほとり  -なぜ死ぬのか さようならのほとり  -なぜ愛するのか えいえんのほとり  -なぜ自分は自分なのか あなたの物語 あとがき この本を一緒に作ってくれたみなさま

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