2023年4月発売
ヴィオレットはブルゴーニュの小さな町の墓地管理人。墓参者がいなくなった墓まできれいに手入れしている。ある時、一緒の墓に入ると決めた男女の存在が、彼女の人生を大きく揺るがすことに──フランスで130万部突破。別れの場所で輝く生を描く感動の長篇。
ヴィオレットが管理する墓地は美しい。通路には樹齢百年になる菩提樹が並んでいて、多くの墓が花で飾られている。誰も訪れなくなった墓が淋しく見えないよう、ヴィオレットが花を手向けているから。墓地管理人の仕事は、そこに眠る者たちの世話をするということなのだ。ある日、ジュリアンという警視が母親の遺言をもって突然やってきた。母親が、家族には秘密で愛人と同じ墓に入ると約束していたのだという。50歳を間近にして、何度も絶望に襲われ、新しい人生をあきらめていたヴィオレットにとって、この男女の物語は大きな衝撃を与える。花が新鮮な水で生き返るように、彼女の人生もまだ終わってはいないのだ、とー。
K県見幸市を統治する佐久間種苗を襲った細菌テロは、100名超の研究員を殺害する。事件を追う高層民のコチ、国境警備隊の来未、元刑事の尾藤の前に立ち塞がる「アブソルート・コールド」とは?『プラ・バロック』の著者が、令和日本に放つサイバーパンク巨篇
高校三年生の春、雨流優花のクラスに世界初のAI漫画家リュッカ・ボーグが転校してくる。リュッカはAI開発実験に参加した中学二年生のころの優花の人格を元に作られていた。かつて漫画家を志し、夢を諦めた優花は成功しているリュッカと距離を取る。そんな中、生徒会選出馬を求められたリュッカは優花に対しある条件を突きつけてくる。リュッカが転校してきた理由とは?そして、その条件が意味するものとはー?
レンゲの故郷である砂漠の国・ロウカクで発生した地龍の騒動を解決したイツキたちは、アインズヘイルの街に戻ってきていた。そんなイツキの元に、領主・オリゴールが依頼をもっと訪ねてくる。その内容は、間近に控えた収穫祭を盛り上げて欲しいというものだった。収穫祭といえばハロウィン!ということで、定番のジャック・オー・ランタンを模したお面を彫ったり、お祭りで配るお菓子を作ったりと、賑やかに準備を進めていく。さらには、聖女・テレサや英雄・隼人の力も借りた演劇も企画。準備万端で収穫祭が幕を開けるー!一方、アインズヘイルから少し離れた地にある廃城で、とある少女が十数年ぶりに目を覚まし、活動を開始していたー。「我は夜天の女王にして『吸血鬼の真祖』である!…なんちゃって」スキルを駆使して美少女たちと送る賑やかの異世界スローライフ、第10幕!(願望)
どんぐり頭の少年によって異世界へ転移させられてしまった間宮悠人ことロキ。得られたのは『若返った身体』と『ステータス画面』を見られる能力だけ。放り込まれた樹海から抜け出して現地の人々と出会ったロキは、ベザートの町を拠点としてハンター活動を始める。パルメラ大森林で魔物を狩るうちにこの世界にも慣れ、次なる舞台はロッカー平原。そこで何の気無しに行った動作で異世界の魔法を初体験!?さっそく効率重視ならではの定点狩りを開始するが、その成果に目を付けたハンターが近づいてきてー。ギルドマスターであるヤーゴフの仲裁を受けるも、『ある言葉』を機に、ロキが異世界人である疑惑が深まってしまい…!?強さを実感として得られる世界で、ひたむきに効率を追求し『成長』していくロキの行く末は…!?“廃神”ゲーマー式異世界攻略譚、第2幕!
創造神の使徒、はじめました!? 「勇者召喚」に巻き込まれ、現代日本から異世界へとやってきたサラリーマン、ムコーダ。 彼は創造神デミウルゴスから、人族至上主義を掲げるエセ宗教「ルバノフ教」をとっちめてほしいと頼まれる。 ルバノフ教からは度々迷惑を被っていたこともあってフェル達がノリノリなため、デミウルゴスの頼みを引き受けるムコーダ。 一行はルバノフ神聖王国にあるルバノフ教の総本山に向かうが、それはまるでお城のように巨大で豪華な教会だった。 そこで悪事を重ねて懐を肥やしていた教皇たちに対して、デミウルゴスの神託によるお叱りと、フェル達「創造神の使徒」によるお仕置きが行われーー。 瓦礫の山を後にしたムコーダ一行は、次の目的地であるロンカイネンの街へ。 壊れた魔道コンロの代わりを探すのが目的だけど、その前に冒険者ギルドから厄介な依頼が持ち込まれて……? 「小説家になろう」12億PV超のとんでも異世界冒険譚、世界に轟く14巻!
手作りご飯でみんなを癒やします! 女神の加護を持つ聖女が生まれる伝承があるレスト神官家。 その家では、義妹と違い魔力を持たないリディアが「要らない子」として虐げられていた。 さらに、愛を誓っていたはずの婚約者から婚約破棄されたことを機に家を出奔。 聖都アスカリットで出会った素性不明の占い師に店を貸してもらい、【大衆食堂ロベリア】をオープン! 第二の人生をスタートさせる。 食堂をのんびり経営しながら平和に暮らしたいリディアだったが、なんとリディアの作る料理に癒やしの力があることが判明しーー!? 美味しい上に、力がみなぎる「奇跡のごはん」と噂になり、聖都を守護する聖騎士団団長を筆頭とする騎士たちから大人気に! さらにはもふもふ動物や超美形の宮廷筆頭魔導師もリディアの癒やしの力を頼りにやってきて!? 孤独だったリディアは「奇跡のごはん」でみんなと一緒に幸せいっぱいの時間を過ごしていくーー癒やしのグルメファンタジー開幕です!
異世界は音楽で魔力回復! 落第ヴァイオリニストが騎士団の救世主!? エリート街道から脱落し、特技のヴァイオリンで日銭を稼ぐマスミ。 バイト帰りに駅の階段から落ちた彼女は、気がつくと異世界にいた! さらにはスパイとして騎士団に捕まってしまう! 当然、弁明を試みるマスミだったが、騎士団長アークに詰め寄られ、疑いは晴れないまま……。 すると、ヴァイオリンに目を付けたアークから、スパイ容疑が晴れるまでは騎士団で「楽士」として働くよう求められる。 なんと、そこはヴァイオリンの演奏で魔力が回復する世界だったのだ! 行き場のないマスミは要求を受け入れ、早速仕事に取り掛かることに。 しかし初仕事を前に、楽士の仕事は騎士の魔力が大きいほど過酷だということ。 そして、彼らが「最強」ゆえに楽士に逃げられ続けた騎士団だと発覚してーー!? 訳ありヴァイオリニストが最強騎士団を救う『異世界再就職物語』、開幕!
林間合宿で最大の危機到来!! 皆を守るための切り札は、最上級魔法!? 召喚術に関する騒動を落着させたシャーロット。 これで自由気ままな夏休みを過ごせると思ったのも束の間。 風紀委員として林間合宿に参加することに! しかし林間合宿では、皇太子・レオナルドをはじめ、シャーロットの並外れた魔法の才に目を付け、自身の勢力に引き入れようとする面々による策略が水面下で張り巡らされていて……!? さらに何者かの手引きにより、一度死んだはずの動物の群れから急襲を受けてしまう!! 生徒達を守るため、隣国の第三王子・グレイソンと共に立ち上がるシャーロット。 危機を回避するために選んだ一手はーー帝国内でも極めて少数の人間しか使えない最上位魔法の使用。 だがそこには大きなリスクもあって……!? 「頼むからーーもう二度と、心配させないでくれ」 かつてない危険が迫るなか、グレイソンとの関係にも変化の気配……? 様々な思惑が絡み合う学園ファンタジー、第三弾!!
戦国時代、合戦が相次ぐ東国に上杉謙信が進出。忍び寄る北条氏の影。二大勢力のはざまで、古くからの領主たちは対応に苦慮していた。その中、太田道灌の曾孫・太田三楽斎が知略を駆使して奮闘する。また、古河公方筆頭家臣、下総関宿城主である簗田晴助が次第に力を蓄え、下總北部有数の地域権力者にのし上がった。関宿の船頭父子との親交が戦国の世に和みを与える。存続の危機の古河公方を支える、簗田・里見・結城氏が下した決断とは?! 序章 囚われの城 第一章 鳴動 第二章 暗転 第三章 切迫 終章 旅立ち
「怪と幽」13号は、特集二本立て。 第一特集「怪奇大特撮」。 1954年の『ゴジラ』や1965年の『大怪獣ガメラ』を筆頭に、これまで数多くの特撮作品が制作されてきた。毎年新作が放送される子供向けのTVドラマだけでなく、庵野秀明監督によるリブート作品「シン・」シリーズが次々に話題となり、世界でも「モンスター・ヴァース」が席巻している。怪獣モノのみならずホラーや SFまで含めると、今や「特撮」はエンターテインメントの主役である。かつて「幻想映画」とも呼ばれた「特撮映画」は超自然的な世界を映し出し、怪獣やクリーチャーたちは、人間が畏敬の念や恐怖を抱く自然災害・社会問題の象徴ともされた。怪奇や幻想を形にしてきた「こわい特撮」を、お化け好き諸兄姉に贈る! 第二特集「民俗写真家 芳賀日出男」。 折口信夫の講義に感銘を受け、宮本常一と九州各地を訪ね歩いた、唯一無二の写真家・芳賀日出男。大正十年に満州で生まれ、幼少期からカメラに親しみ、晩年まで写真への情熱が失われることはなかった。昭和から現代にかけて日本も世界も大きく変化し続ける中、芳賀は文化や習俗を大切にする一方で、無闇に変化を否定せず、その地で生活を営む人の思いを汲んでいた。芳賀が遺した貴重な写真には、当時の景色とともに、人間の息遣いが閉じ込められている。昨年十一月に百一歳で逝去した偉大なる民俗写真家の足跡を辿り、在りし日の光景に想いを馳せたい。 ●第一特集 怪奇大特撮 【アンケート】私のトラウマ特撮 朱野帰子、綾辻行人、有栖川有栖、大倉崇裕、大槻ケンヂ、押切蓮介、小野不由美、織守きょうや、唐沢なをき、貴志祐介、佐野史郎、澤村伊智、真藤順丈、高橋葉介、月村了衛、恒川光太郎、Toy(e)、新名智、葉真中顕、平山夢明、深緑野分、福澤徹三、諸星大二郎、山白朝子、和嶋慎治 【インタビュー】京極夏彦、小林靖子、鶴田法男 【寄稿】東雅夫、式水下流 【対談】倉谷滋×円城塔 【レポート】「カイトユウマン」ができるまで ●第二特集 民俗写真家 芳賀日出男 【インタビュー】芳賀日向 【寄稿】棚木晴子、飯沢耕太郎、神崎宣武 ●小説 京極夏彦、有栖川有栖、山白朝子、恒川光太郎、澤村伊智、織守きょうや ●漫画 諸星大二郎、高橋葉介、押切蓮介 ●論考/エッセイ 加門七海、東雅夫、村上健司&多田克己 ●グラビア Toy(e)、芳賀日出男+芳賀日向、佐藤健寿、怪食巡礼 ●怪談実話 梨、若本衣織、鷲羽大介 ●情報コーナー 角川ホラー文庫30周年、澤村伊智×新名智、和田正雪×吉田悠軌、高野和明、黒史郎×村上健司、スリラーナイト、戸神重明 etc……
30歳、臨床心理士。マイアミで幸せな新婚生活を送っていたルビーだが、ある日1型糖尿病を患う夫が、夜間低血糖で急死。ほどなくして、ひとりの刑事が訪ねてきた。ルビーが夫を殺害したと疑っているのだ。刑事はルビーに顔写真を一枚ずつ見せながら言う。「この4人には、きみのすぐ近くで亡くなったという共通点がある」。ルビーは断じて夫を殺してなどいなかった。だが、問題は他の3人だ。実は、彼女が殺していたのだから。大陪審の審理がはじまり、彼女は連日トップニュースを飾り、サイコパス呼ばわりされることにーー。 この語り手は信用できるのか!? 果たして彼女はサイコパス?? 読めば読むほど謎が深まる、殺人癖のある主人公。いつの間にかあなたも、この女性に魅了されている! 1 海 2 写 真 3 エリー 4 幼少期 5 コカイン 6 天 使 7 フラミンゴ 8 授業計画表 9 被害者 10 ローマン 11 裏切り 12 塩 13 アリバイ 14 猫 15 マイアミ 16 魔 女 17 ランプ 18 糖 19 サイコパス 20 ジェイソン 21 セックス 22 花 23 ケーキ 24 コブラ 25 ガブリエル 26 プッシュ 27 キック 28 愛 29 死 30 人 間 31 警告音 32 未亡人 33 弁護士 34 がらくた 35 象 36 憤 怒 37 証 拠 38 ゴシップ 39 アンモニア 40 煙 41 告 白 42 藁 43 手 錠 44 拘置所 45 壁 46 沈 黙 47 解 放 48 DNA 49 ジェスラ 50 自 律 51 ロサンゼルス 52 棒付きキャンディ 53 叔 母
大河内一楼(脚本家)推薦 「命の重さが変わるってことを、こんなにも残酷に切なく描けるなんて。」 宇垣美里(フリーアナウンサー・女優)推薦 「世界から弾かれた子どもたちが、夢見る平和の歪さよ。どうしたらこの子たちを抱きしめてあげられるのかずっと考えてる。」 ◇◆ 戦争と平和と、すべての銃を持つ子どもたちのためのSF 日本を逃げ出した少年/イェリコは、 戦火を嗤う彼女/リィ・レィと、 戦地で誓う彼/キトと、 戦傷を嘆く彼女/イフティンと、 戦場で踊る彼女/フィロメーナと、 出会った、家族になった。 南アフリカ出身の母と日本人の父を持つ小学生のイェリコは、学校でも家でも居場所が見つけられない。唯一熱中できたのはドローンレースだったが、トルコの大会で起きた爆弾テロ事件の実行犯として疑いをかけられ、ありとあらゆる個人情報をネット上に曝されてしまうーー。日本に居られなくなったイェリコは、母の遠縁を名乗るしかめ面の男・マルグッドと共に世界中を巡る旅に出る。そこで出会ったのは、歌声でドローンを制御する〈ミツバチ〉の少年少女たちだった。 装幀/越阪部ワタル 装画/syo5 序 血のカパルチャルシュ 第一話 ミツバチとしかめ面 第二話 土とミツバチ 第三話 海とミツバチ 第四話 煙とミツバチ 第五話 傘とミツバチ 第六話 ミツバチと雄ミツバチ 終幕 芥子とミツバチ
75歳、両親が遺した鎌倉の家に一人暮らしの晴恵。一人息子の達彦は、大学進学をめぐる意見の食い違いから「死ね、クソババア!」と捨て台詞を残して家を出て以来、ほとんど音信不通。終活を意識し始めた晴恵の元に、55歳になった達彦が突然非の打ちどころのない嫁を捨てて帰ってきた!母と息子のドタバタ、高齢者あるある、そして最後はほろりと泣ける、すべての親子に贈る物語。
1977年10月、ニューヨーク・マンハッタンのバレエシアターで上演された「スカボロウの祭り」最終公演中、生きる伝説のバレリーナ、フランチェスカ・クレスパンが死亡した。二幕と三幕の幕間に、彼女専用の控え室で撲殺されたという。現場は完全な密室。さらに三幕以降も舞台は続き、観客は公演の最後までクレスパンの踊りを観ていたー。
実業家・加右衛門氏へ贋物の置時計を売ってしまった事実を知った井口。 泥棒に転職をした蓮野とともに、その置時計は加右衛門氏が所有する美術館にあるという情報を得、盗むことを計画するがーー? (第1章 加右衛門氏の美術館) 激動の大正時代を泥棒たちが大暴れ! 『絞首商會』『サーカスから来た執達吏』にも繋がる連作短編集。 『方舟』で「週刊文春ミステリーベスト10」「MRC2022」をダブル受賞し話題沸騰の夕木春央、待望の新作!
麻薬密売組織に潜入していた麻薬捜査官取締官(マトリ)の加納良と連絡がつかなくなった。アメリカ陸軍レンジャー部隊を退役して、約20年ぶりに日本に帰国した双子の弟の将は、良の上司の菅下に捜査協力を求められる。容姿がそっくりな双子なので、兄の良に将がなりすまして潜入捜査を続けることに。警視庁組対五課長の女性刑事大仏とともに、あやしき関係先を探るが……。行方不明の良の安否は? ベトナムの怪しき密売組織《クィー》の中枢に食い込めるのか。震撼驚愕のクライムエンターテインメント!