2023年4月発売
ハズバンド・E・キンメルの戦死にともない、太平洋艦隊司令長官に宿敵チェスター・W・ニミッツが就任。二度目のハワイ空襲は「是が非でも阻止する必要がある!」と決意したニミッツ大将は、ドーリットル・B25爆撃隊を活用した奇抜な迎撃策で連合艦隊を翻弄、1942年4月にミッドウェイ近海で一大空母決戦が生起する。連合艦隊の作戦企図を見事に挫いてみせたニミッツは、オアフ島の早期復旧を成し遂げるが、ハワイを占領するという山口多聞の信念を撃ち砕くことまではできなかった。8月、巨大戦艦「大和」「武蔵」と空母12隻を擁する連合艦隊の大兵力が、ついにオアフ島へと迫ってゆくのであったー!
北信濃で一所懸命に領地を守り続けた高梨氏四代。上条上杉家を破り、武田信玄を二度までも撃退するも、やがて戦国の大波に呑まれ翻弄される…。
パリでテロに遭遇し危うく命を失いかけたところをビビアンに救われたベネディクトは、その鮮烈な出逢いに激しく心を揺さぶられる。のちに再会した二人は強く惹かれ合うが、ビビアンには特殊戦闘員としての戦いの使命が待っていた。その頃、同じく特殊戦闘員のイングリット、グレース、ウーテにもそれぞれの宿命が迫っていた。暗闇から光へ。愛と戦いに命を輝かせる女性たちの煌めきと切なさを描いた長編小説。
昭和38年、農業高校を卒業して大学進学するも、生き方を模索し静岡から上京した一人の若者がいた。様々な人との出会いや仕事を経験しながら自問自答を繰り返し、遂に医師になる決意をする。晩年になっても夢を追うことを諦めなかった男の生涯を描いた成長記。
1923年、大正12年の関東大震災から時を経てフランスはパリの都に渡った一人の日本人。ベルエポックと呼ばれた20世紀の麗しの時代は、欧州の戦乱で失われたが、我が主人公はヴァイオリンを片手に、新たなふらんす物語を紡ぎ出す。パリジェンヌとの恋は成就するのか。波瀾万丈の日仏混合のコメディであり、小説のキュービズムがここに誕生する。
『源氏物語』に託された宿望!幼くして安倍晴明の弟子となり卓抜な能力を身に着けた香子=紫式部。皇后彰子と呼応して親政の回復と荘園整理を目指し、四人の娘を四代の天皇の中宮とし皇子を天皇に据えて権勢を極める藤原道長と繰り広げられる宿縁の確執。
友達もいない、恋人もいない、将来の希望なんてもっとない。貧困にあえぐ苦学生の真央が出会ったのは、かつて栄華を誇った山戸家の生き残り・四葉。「ちゃんとした人にはたった一回の失敗も許されないなんて、そんなのおかしい」四葉が託した一つの宝石箱が、真央の人生を変えていく。
私は、幸せになるために芸術をやるんです。 碧波市の美術館に勤める学芸員の貴山史絵は、80歳の女性画家、ヨシダカヲルの展覧会を担当することになる。ヨシダは美術業界から一線を退いたあと、山奥のアトリエでひとり絵を書き続けていた。担当になった史絵は、東京で働く恋人との将来や、職場での人間関係、学芸員としてのキャリアに悩んでいた。今ではほとんど無名と言っても良いヨシダの展覧会開催に疑問を抱く史絵だったが、ヨシダとの交流を重ねるうちに、その不思議な魅力と、ひとり筆をにぎりつづける生き方に魅了され、自身も次第に変わり始める。 展覧会の準備に奮闘する一方で、史絵はヨシダの過去が気掛かりだった。一時は戦後の女性画家として名を上げていたにもかかわらず、なぜ表舞台から消えてしまったのか。ふたたび絵を描き始めるまでの空白の10年間に何があったのか。ふたりが心を通わせたとき、ヨシダが語るのは、秘められた愛についてだったーー。 【編集担当からのおすすめ情報】 2015年、第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞しデビューした著者が学芸員を主人公に、現代を生きる女性たちのリアルな悩みを描いた渾身の一冊です。 学芸員のお仕事や、展覧会が開催されるまでの美術館の様子にも注目です!
グリッドマン ユニバース、完全ノベライズ 都立ツツジ台高校。 放課後の教室で、響裕太は記憶の中にあるはずのグリッドマンをノートに何度も描いては消していた。かつてこの世界はひとりの少女によって作られ、壊された。その少女の心を救ったのは、異次元からやってきたハイパーエージェント・グリッドマンと、彼女が作った心を持った怪獣、そして裕太たちであった。 2年生に進級し、六花と別のクラスになった裕太は告白を決意する。そんな平和になった世界で過ごす彼らの日常は、轟音と共に崩れ始めた。 裕太に訪れる危機の最中、突如現れるグリッドマンは語りかける。 「この世界のバランスが崩れようとしている」 やがて真紅の強竜ダイナレックスや、グリッドマンの協力者である新世紀中学生、そして別世界の住人、麻中蓬たちも裕太の前に次々と現れる。 六花への想いを秘めたまま、裕太の非日常が始まった。 大ヒットTVアニメシリーズ『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』。 そして、この2作品のキャラクター、世界観が奇跡のクロスオーバーを果たした完全オリジナルの劇場最新作『グリッドマン ユニバース』。 この話題作を、水沢夢×bun150のコンビで完全ノベライズ!
最強の智将・毛利元就VS.山陽道一の忠臣・弘中隆兼。“戦国三大奇襲”に数えられる「厳島の戦い」。兵力わずか四千の毛利元就軍が二万八千の陶晴賢軍を打ち破った名勝負の陰には、壮絶な人間ドラマがあった。謀略で勝利した元就と、義を貫いて敗れた隆兼…対照的な二人の武将を通して人間の矜持を問う!
上高地の横尾山荘に宿泊中の女が失踪した。翌朝、同じ山荘近辺でテント泊をしていた男が刺殺体で発見される。二つの事件に関連性はあるのか?松本署の道原伝吉は複数の可能性を視野に入れ、捜査を開始する。その過程で、女の交際相手の許へ赴くが、直後に蒸発。時を同じくして、七里ヶ浜で事件の関係者が殺された。不気味に連なり続ける事件を食い止めるため、道原は江の島に向かうが…。
白い死神に翻弄される人々になす術はないのか!?漁師の原因不明の失踪が、発端だった。巨大なホホジロザメが目撃されるようになっても、一時的に迷い込んだだけだろうと誰もが考えた。しかし彼らは、いつまでたっても外海に去ることはなかった。事態は悪化の一途を辿る。追い出せないのか。駆除するしか、ないのか。そもそも、そんなことはできるのか!?平和な海を取り戻すべく、決死の掃討作戦が始まろうとしていた…。
父が病に倒れた。進行は凄まじい速さだった。家族と自分の今までとこれからを考える暇も与えてくれなかった。きっと誰もに訪れる。でも、会えなくなるのはやっぱり寂しい。別れの日を前にした人々の思いが胸を打つ、感動の傑作。