2023年6月26日発売
私がトリップした先は中華風の異世界。ワケあってこの世界から性知識が消えていて!?このままでは新たな子どもが生まれず大ピンチ!やむなく私が皇帝陛下の子作りの指南役に…って私だって未経験ー困りますっ!!慣れぬ閨事に戸惑う純情陛下だったけれどいったん本能に目覚めたらケダモノ化!「一日でも早く、お前との子が欲しいからな」逞しすぎる巨根から熱い精を夜ごと注がれてー!ご懐妊待ったなしのハズが陰謀に巻き込まれ!?絶倫陛下からたっぷり愛を浴びる妊活ノベル。
「私」には、三人の母がいる。日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。身の回りのことを教えてくれる育ての母・莢子。無表情で帳場に立つ名義上の母・文子。ある時、「私」は館に出入りする男たちの宴会に迷い込む。着流しの笹野、背広を着た子爵、軍服の久我原。なぜか彼らに近しさを感じる「私」。だがそれは、夥しい血が流れる惨劇の始まりで…。幻の作家「飯合梓」によって執筆された、美しくも惨烈な幻想譚。「本格的なメタフィクションを」という恩田陸渾身の挑戦がここに結実!
父の転勤にともない12歳でオーストラリアに移住し、現地の大学生となった安藤真人。憧れていたはずの演劇の道ではなく就職を選ぼうとしていたところ、マリオネットを制作しているアビーと出会い、人形劇の世界に誘われる。日本人としてのアイデンティティの問題に苦しんできた真人のように、「同じアルメニア人と結婚を」と刷り込まれてきたアビーもまた、出自について葛藤を抱えていた。互いを知りたい、相手に触れたい。しかし、境遇が似通うからこそ、抱える背景の微妙な差が、猛烈な「分かりあえなさ」を生み…。話題の既刊『Masato』『Matt』につらなる、「アンドウマサト三部作」最終章!
きっかけはファウルフライ。いったいなんの因果で、何事も起らない筈の世界にこうも様々な面倒が次から次に生れるのか。母に連れられていったお屋敷で、朱音と朱里という二人の神秘的な姉妹に出会った。母はなぜ「俺」を姉妹に会わせたのか。それは、母の姉である福子から聞いた、自分の出生にまつわる信じられないような秘密と、朱音たちの母の故郷である「流れる島」にまつわる悲しい神話に結びついていたー。
私はここに居て鳥を見ていよう。精霊のごとき高貴さと儚さを湛え、人間の脳を喰らい人語を解す怪奇なホムンクルス。奥深い山に位置する謎の神殿学校の、地下を流れる川に繋留された“時を超える舟”…全世界が鳥のとどまる一瞬の夢と現ずる、目眩く長篇幻想小説。シリーズ“教皇庁の使者”待望の第2作。
彼女を好きだったのかもしれない、と本気で思った。でも、彼女はもうこの町にいない。信仰と自由、初恋と友情、訣別と回復。淡々と歌うように生きるさまが誰かを救う、完全書き下ろし小説。
新人商社マンの井山は接待の席で囲碁好きの社長から盛んに囲碁を勧められ、徐々に囲碁の世界にのめり込んでいく。尋常ではない囲碁の実力を持つさゆりとの出会い、謎めいた囲碁サロン「爛柯」の人々、黒い扉の謎…。
アポリネール、ブルトン、レーモン・クノー、イヨネスコ、ボリス・ヴィアンら20世紀フランスの前衛作家たちに多大な影響を与えた、不条理の作家アルフレッド・ジャリー兵役体験における生と存在を夢幻的に描く『昼と夜』、催眠術によって新しい世界を創造しようとする『絶対の愛』の小説2篇を収録。