2023年9月発売
恋愛経験はゼロ。だけど人一倍えっちな事にも興味津々だった18歳の私は高校卒業を機に、 夢だった18禁乙女ゲームを手に入れる寸前で事故に遭い……気がつけば超ド健全な乙女ゲームの世界に転生していた!? ジルベスト子爵家の次女・ノンノとして生きる私だけど、前世の記憶はそのまま。つまり幼女の頃から煩悩だらけ。 そんな私の目の前に、「君はっな、何を考えてるんだ!?」--顔を真っ赤にした美少年・アンタレスが現れた。 彼はこの世界の攻略対象者であり、そして事もあろうに他人の心が読めてしまうのだった……。 エッチな妄想もつつ抜け!? <妄想お嬢様×エスパー美少年>の笑衝ラブコメスタート!
久島は、情報も欲望もそつなく処理する「血も涙もない的確な現代人」として日常を生きている。だが、学生時代に手紙を交わしつづけた望未だけが、人生唯一の愛として、いまだ心を離れない。望未は手紙の始まりで必ず「最愛の」と呼びかけながらも、常に「私のことは忘れて」と願い、何度も久島の前から姿を消そうとした。今その願いを叶えるべく、久島は自分のためだけの文章を書き始めるー。代替不可能な存在に出会うことは、呪いか、それとも祝福か。超越的恋愛小説!
福井県代表として、夢の舞台、春高バレーで全国の強豪に堂々挑んだ清陰高校男子バレー部。あれから……。 バレーのことしか考えていない“バレーバカ”灰島と、ずば抜けた身体能力を誇るがプレッシャーに弱い黒羽の清陰エースコンビ。 福井県王者として清陰チームの前に立ちはだかった福蜂工業高校の絶対エース三村と男子マネージャー越智。 春高本戦で清陰とぶつかった、“九州の弩弓”弓掛と、東京の強豪校を率いた冷静沈着な将・浅野の親友コンビ。 コートを挟んで熱戦を繰り広げた彼らが挑む新しいステージは大学バレー。そこでは、かつての敵が仲間になり、かつての仲間が敵になる。 灰島・黒羽・三村が集う欅舎大。浅野・越智が集う八重洲大。弓掛が浅野のかつての後輩たちを率いる慧明大。大学リーグを舞台に三つ巴の戦いが今、幕を開ける──。 アニメ化もされた大人気青春スポーツ小説、ますます臨場感を増した試合が熱く描かれるシリーズ最新作! ■著者紹介 壁井ユカコ(かべい・ゆかこ) 沖縄出身の父と北海道出身の母をもつ信州育ち、東京在住。学習院大学経済学部経営学科卒業。第9回電撃小説大賞〈大賞〉を受賞し、2003年『キーリ 死者たちは荒野に眠る』でデビュー。21年に「2.43 清陰高校男子バレー部」シリーズがTVアニメ化、『NO CALL NO LIFE』が実写映画化。『空への助走 福蜂工業高校運動部』『K -Lost Small World-』『サマーサイダー』『代々木Love&Hateパーク』「五龍世界」シリーズ等著書多数。
1954年、アメリカ。18歳のエメットは更生施設を出所し、弟が待つネブラスカの自宅に戻って来たが、そこには施設から逃げ出したダチェスとウーリーもいた。エメットと弟は、母が暮らしているはずのカリフォルニアに行き、心機一転、新しい生活を始めるはずだった。だが、ダチェスとウーリーに愛車のスチュードベーカーを奪われ、仕方なく二人の後を追ってニューヨークに行くことに。ダチェスは、上流階級出身のウーリーの一族がニューヨーク州北部に所有する屋敷の金庫の金を、みんなで山分けすると豪語していたのだ。孤児院のシスター、胡散臭い牧師、妻と別れた善良な黒人男性、売れないシェイクスピア俳優、憧れの作家ー道中、エメットと弟は多くの出会いと別れを経験する。『モスクワの伯爵』著者が、少年たちの出会いと10日間の冒険を描く、アメリカで100万部超のニューヨーク・タイムズ・ベストセラー。
いじめっ子といじめられっ子からはじまった、「さいきょうのでこぼこコンビ」。何でも言えた小学時代、言えないことやあえて聞かないことが増えた中学時代。それでも、お互いを思う気持ちは変わらない。きっとこれが「大人になる」ってことなんだろう。学校という小さな世界でもがく少年たちの機微を描いた、淡色の青春群像劇。
「何が起こったのかまったく知られていなかった。宣教師たちの手紙はどれも寡黙だったし、それを否定できたかもしれない数少ない文書は削除され、あるいは失われてしまった。確実に知られていたのは、ヨーロッパ人が日本で茶の湯という不可解な儀式を発見したということだ」。時は1579年(天正7年)。大航海時代のイエズス会宣教師アレッサンドロ・ヴァリニャーノと東方貿易商人のアルヴィーゼ・モーロ。戦国時代の日本にたどり着いた二人のイタリア人の思惑と行動が、西洋(キリスト教)と東洋(茶の湯、禅仏教)の最初の出会い、そしてその後の断絶をもたらした。大友宗麟や高山右近といったキリシタン大名をはじめ、織田信長、千利休、豊臣秀吉との息詰まる交渉も描く、壮大な歴史小説。
いま最も熱い著者の最高傑作! 世の中が戦争に突き進もうとするとき、人はどこまで自分でいられるだろうか。 「いま書かれ、いま読まれることに意味がある。 この先わたしたちは『戦時下における個人の思い』を、黙殺することができるだろうか。 流れる血はいったい誰のものなのか。親が子に遺せるものは何なのか。 頁をめくりながらひたすら考えた。 読むほどに、現在を書いたものではないかと錯覚しそうになった」 ーー桜木紫乃氏 「このリアリティは何なのか。私は、ひととき、たしかに太平洋戦争勃発前のサイパンにいた。 スパイとは、かくも過酷な存在なのか。読後、限りない感動と喪失感に包まれた。 読み終わった今もなお、戦前のサイパンの空気と麻田の苦闘が夢に現れる」 ーー貴志祐介 <あらすじ> 時代が大きなうねりを見せる中、個人はどこまで自分の考えを持つことができるのか? そして、どこまで自らの意思を通すことができるのか? 南洋の地を舞台にした壮大な物語がここにーー。 1940年、太平洋戦争勃発直前の南洋サイパン。 日本と各国が水面下でぶつかり合う地に、横浜で英語教師をしていた麻田健吾が降り立つ。 表向きは、南洋庁サイパン支庁庶務係として。だが彼は日本海軍のスパイという密命を帯びていた。 日本による南洋群島の支配は1914年にさかのぼるが、海軍の唱える南進論が「国策の基準」として日本の外交方針となったのは1936年だった。 その後、一般国民の間でも南進論が浸透していった。 この地にはあらゆる種類のスパイが跋扈し、日本と他国との開戦に備え、海軍の前線基地となるサイパンで情報収集に励んでいた。 麻田は、沖縄から移住してきた漁師が自殺した真相を探ることをきっかけに、南洋群島の闇に踏み込んでいく・・・・・・。
魔王との最終決戦前夜、勇者アレンは最愛の聖女マリアを宿屋の主に寝取られてしまう。さらに王命によって故郷が滅ぼされ、魔王討伐後には勇者が自ら命を絶つことを望まれていたと知る。最悪の裏切りの数々に絶望したアレンは、敵対していた女魔王ガレアと手を組み人類への反抗を決意する!勇者の加護を失い次々と魔族に敗北する人類は、剣聖や賢者など強力な刺客を差し向けるが、勇者と魔王の史上最強タッグは揺るがない!
魔物のうろつくダンジョンが存在し、超常の力を持つ人間がいる世界。特殊能力の有無を調べる検査で水晶が光った子供は、日本と国民を守るために血で血を洗う戦いを繰り広げることになるー。赤の他人のために命がけで戦う気などさらさら無い梔子良人は、自らが手をかざすと同時に光り出した水晶を見て、一目散に逃走を図る。しかし良人を蹴落とすことを信条とする幼なじみに足を引っ張られてしまい、泣く泣く日本特殊能力開発学園に入学することとなった良人の運命は…。
サンフランシスコ講和条約が発効した直後の一九五二年五月一日、皇居前広場には政府に抗議する多くの労働者や学生が集まっていた。東大の医学生となり、セツルメント活動に関わっていた小暮悠太もその中にあったー。占領が解かれ、新時代に向けて胎動する中、小暮家の新たな歴史が紡がれていく。『永遠の都』に続く自伝的大河小説の続編、ついに開幕。毎日新聞出版文化賞企画特別賞。
小学生の夏休みに霊が「視える」ようになった鈴。 初めて視たのは、赤い服を着た爪のない不気味な女の霊。怖い、怖い、怖いーー。 怯える鈴を救ったのは、祖母がくれた「オイサメサン」の指輪だった。 だが9年後のある日、バイト先のファミレスで「祓える」男に出会う。 彼はオイサメサンは詐欺師だと吐き捨てた。 オイサメサンは、詐欺師なんかじゃない。 しかし、赤い女は9年経った今でも鈴のことを追いかけていた。 鈴はある殺人事件に巻き込まれ、予想もしない運命に呑まれていく。 映画『スイート・マイホーム』で話題! 注目のホラー作家、躍進!
あなたは、戦艦「大和」を知っていますか?太平洋戦争の開戦間際に出現した巨大戦艦とは?昭和12年日本の命運をかけた戦艦が起工する。4年後その艦は真珠湾攻撃と共に誕生したが、時代はすでに変革を始めていた。史上最強の戦艦が挑む太平洋の戦いとは?苦難の建艦から非劇の特攻まで、その数奇な生涯を新たな視点で描く慟哭の長編。
偶然の出会いから結婚に至ったものの、お互いに絶対に明かせない秘密を抱えている夫婦。救いを求める声を聞き流した男のもとに、かつての恋人から届いた手紙。生まれ育った島にやむなく帰った男が言葉を失ってしまう思わぬ告白。赤々とした炎のように燃え立つ心をぶつけ合って、たちまち離ればなれになった恋を思い出すウェールズ生まれの女性。田舎でくすぶる初恋の人を無念に思うイギリス人編集者の揺れるような記憶。海外文学の影響を受けた筆致で紡がれる短編はいずれも「生きることのミステリー」を突きつけていく。やるせない人生たち。そこに音楽は流れている。「生きることのミステリー」を描いた32の短編小説たち。
平成3年に発生した誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「今」を知る。異様な展開を辿った事件の真実を求め再取材を重ねた結果、ある写実画家の存在が浮かび上がるーー。質感なき時代に「実」を見つめる、著者渾身、圧巻の最新作。