2023年発売
舞台は平凡でどこにでもありそうな名もなき町。しかしある時から、その町では起こりそうもないような物騒な事件が頻発するようになる。そんな折、二人の警察官は「100万円の家」と呼ばれる廃墟で一冊の本を発見する。表紙に「計画書」とだけ書かれた本には、その町で実際に起きた事件と同じ内容が綴られていた。しかしそれらの物語は「結末」の部分が少しずつ違っていて…。
振り返ると、そこに忘れ得ぬ「あの日」の色がある。ドイツのベテラン作家の円熟作。年齢を重ねた今だからわかる、あの日の別れへの後悔、そしてその本当の意味をーー。男と女、親と子、友だち、隣人。『朗読者』で世界中の読者を魅了したドイツの人気作家が、「人生の秋」を迎えた自らの心象風景にも重ねて、さまざまな人々のあの日への思いを綴る。色調豊かな紅葉の山々を渡り歩くかのような味わいに包まれる短篇集。
名門学園の裏手には、大きな大きなクスノキがある。縁結びの木と親しまれるその傍に、生徒の遺体が三つ…。学園の事件あるところ、化石オタクのお嬢様まりああり。まりあ率いる零細古生物部に加わった怪しい一年生。お嬢様探偵のお供にされつづけた男子部員の禁断の秘密。はたまた、いかがわしい新入生探偵まで登場。怪しさ倍増の果てに、予測不能の結末が!
第二次世界大戦で負けた日本には平穏が訪れた。ぼくは妹を守れなかった後悔と敵国アメリカへの復讐心に苦しんでいた。そんなある日、アメリカ人一家に住居を提供するためにぼくの家族は突然立ち退きを命じられる。ぼくの家に住むアメリカ人の少女へと、復讐の矛先を向けるぼく。しかし、復讐を遂げたぼくを待ち受けていたのは、少女からの手紙と一つの画鋲だった。画鋲に込められた少女の想いとは?
光は善か、闇は悪か。 闇を食い止めるべく、観音様から光の力を授かった英良(ひでよし)は、 悪意に付け狙われる日々を過ごす。 闇導師・鏑木は、「毘沙門天」「広目天」を刺客として送ったが、 英良は彼らを闇から解放し、二武人とともに戦いに身を投じていくのだった。 そして転生を繰り返し、再び生を受けた彼は、 一人の老人から宿命づけられた衝撃の事実を聞かされる 。 序章/長い夢/羅生門/回想の母/邂逅/先読の使徒/666/犬の天使/ 末路/光神/姿なき悪意/六十四の目/迷い/光の衣/地獄の龍/悪意の巣窟/ 彷徨う者/裁きの地/宇迦之御魂神の使い/幼子/因果応報/闇の歪/ 怨の結界/壁/再会/決別/閑話休題/星の記憶と呼ばれる老人
文化祭最終日を迎え、生徒の発表とアオイ自身の大トリの発表を残すのみとなった。生徒の発表が目前となり様子を見ておこうと会場に向かうと、観客が全く入っていない。どうやらグランサンズ王の“とある宣伝”が原因だと突き止め、焦ったアオイはその会場に乗り込む!-色々あった文化祭も終わり歓談する中、今度はグレンの孫が引きこもりであると判明する。見過ごせないアオイは早速グレンに詰め寄るが…!?
母の不貞の子だと蔑まされ、隔離されて生きてきたロレッタに、ある縁談が舞い込む。相手は平民出だが一代限りの貴族位を賜った成り上がり男、バルトル。「貴族の血」欲しさに求婚してきたと思うも、ロレッタのある才能に惚れ込んでいたらしく、彼女をまるで恋人のように扱う。彼に惹かれつつ戸惑うロレッタだったが……
クトゥルフ vs 地球の神々 新星が贈る現代伝奇ホラー! クトゥルフの世界に、あらたな物語が開く! 大いなるクトゥルフの復活を予期し、 人間を器として使い、迎え討とうとする神々。 ごく普通の大学生活を送っていた若者たちの日常が、 邪神と神との戦いの場に変貌したーー! 「この計画の眼目は、死の女神をして大クトゥルフを斃(たお)さしめること、永久(とこしえ)に葬ることにある」 ===== 星辰は巡り、大いなるクトゥルフが復活しようとしていた。 それを予期し、迎え討とうとする神々。 だが、この地球上で大クトゥルフやその眷属と戦うためには、 自分たちの器となる人間=依童が必要だったーー ごく普通の大学生活を送っていた若者たち。 その日常が、邪神と神との戦いの場に変貌した。 クトゥルフと神々の戦いの行方は? そして依代として巻き込まれ翻弄される若者たちの運命は……?! “ようやく俺のもとにたどり着いたな。俺の器よ。” ===== 「愛(うつく)しき我が夫(せ)の君」 少女が口を開いた。鈴の音(ね)の声で。 女神が言葉を発した。黄泉の響きで。 「我は現(うつ)し世には戻れぬ。なれば夫の君、汝が我がもとにお越しあれ」
〈古典部〉シリーズ第1作『氷菓』と第2作『愚者のエンドロール』を1冊に合本し、函入り単行本として刊行します。 アニメオリジナルエピソード「持つべきものは」を小説化した「プールサイドにて」、投稿版「氷菓」刊行の際に別の謎と差替えられた暗号ミステリ「クリスマスは箱の中」を新規小説として収録します。 氷菓 愚者のエンドロール プールサイドにて クリスマスは箱の中 第五回角川学園小説大賞〈ヤングミステリー&ホラー部門〉受賞のことば エッセイ「始まりの一冊」
伯爵家の庶子で神殿に仕える聖女ジゼラは、大事な異母妹が横暴で女好きと噂される「極悪王子」アーロンの婚約者候補に選ばれたと知らされ、妹を守るため身代わりとして登城することに!ついでに、とある事情から聖女と伏せたままアーロンに処女を奪ってもらおうと画策!無事アーロンに抱かれることに成功したジゼラだったが…。なぜか彼に気に入られ、愛玩動物ならぬ「愛玩聖女」として囲われることにー。噂通り俺様で我が侭なアーロンに振り回される日々を送るうち、彼が実は意図的に悪人ぶっていることにジゼラは気がつく。本当の姿を知れば知るほど、アーロンに惹かれていくジゼラだが、彼には「大切な人」と共にいられない深刻な理由があって…!?2022eロマンスロイヤル大賞金賞受賞作。
地味な男爵令嬢・パトリシアは、「地味で目立たないから」と幼馴染みに振られたショックで、メイドとして住み込みでロンダルト伯爵家で働くことを決める。ある日、誰よりも美しいが誰よりも気難しい、とウワサのご主人様・レオンの部屋を掃除していると、パトリシアの存在に気付かなかった当のレオン様と鉢合わせ!「この屋敷で働き続けたいのなら、ご主人様には絶対に姿を見せてはいけない」ときつく言いつけられていたのに…!けれど、ご主人様の秘密を見てしまったその日から、二人の距離はほんの少しずつ、でも確実に近づいていく。レオンからの信頼を得たパトリシアは、レオンの亡き母の日記を読み衝撃の事実を知ってしまう。期せずしてレオンの秘密を暴いてしまったパトリシアは、彼から離れることを決意するのだが…。2022eロマンスロイヤル大賞ピーチ賞受賞作!
「本日より貴方の教育係に任命されました、エイダ・ラフィネと申します。よろしいですね、スティーブン王子殿下」 以前は完璧な王子様だと称されていたが、今はただただ無気力に昼から離宮で一人酒を飲んで過ごすフィエルテ王国の第一王子・スティーブン。 その彼のもとへある日突然やってきたのは、ラフィネ公爵家令嬢のエイダという同い年の女性だった。 最初はエイダに教育されることを快く思っていなかったスティーブンだったが、献身的に支えようとしてくれるエイダに徐々に心を開き始める。 そしてそんな生活の中で、スティーブンは自身がエイダと共に過ごした幼少期時代の記憶を思い出し始めーー? 一人の王子の挫折と立ち直りから始まる二人の心温まる異世界ラブストーリー、ここに開幕!
剣士と魔術師が反目しあう世界。デュランダルは世界でも有数の剣士の一族に生まれる。デュランダルは一度見聞きしたものは忘れないという能力を持っていたが、力がすべての一族においては役立たずだった。そのためデュランダルは弱肉強食の一族の中で、「無能」の烙印を押され、追放されてしまうー。しかし、圧倒的な記憶力は魔術との相性が抜群だった。魔術の世界の奥深さに目覚めたデュランダルは『王立高等魔術学院』に入学。世界最高の魔術師へと登り詰めていくー!「小説家になろう」で連載中の異世界ファンタジー、開幕!
カオル恭子レイコーー人(?)呼んでKKR。 時代と世界は変わっても、三人の志は変わらない。 横暴に振る舞う悪徳商会ーーレリナス商会の支店長である ローディリッヒを懲らしめたら、逆恨みした彼は 表から裏からカオルたちに危害を加えようとしてきてーー。 「潰すよ!」 「……何を?」 「ローディリッヒ一味」 正義の心(?)を胸に悪を懲らしめ生き延びます!