小説むすび | 2024年発売

2024年発売

ファラオの密室ファラオの密室

第22回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作! 紀元前1300年代後半、古代エジプト。 死んでミイラにされた神官のセティは、心臓に欠けがあるため冥界の審判を受けることができない。 欠けた心臓を取り戻すために地上に舞い戻ったが、期限は3日。 ミイラのセティは、自分が死んだ事件の捜査を進めるなかで、やがてもうひとつの大きな謎に直面する。 棺に収められた先王のミイラが、密室状態であるピラミッドの玄室から消失し、外の大神殿で発見されたというのだ。 この出来事は、唯一神アテン以外の信仰を禁じた先王が葬儀を否定したことを物語るのか? タイムリミットが刻々と迫るなか、セティはエジプトを救うため、ミイラ消失事件の真相に挑む! 浪漫に満ちた、空前絶後の本格ミステリー。 【選考委員 大絶賛!】 死者が甦る世界でなければ書けない魅惑的な謎に正面から挑んでいる。 これだけ野心的な設定を用意して、壮大な物語をきちんと着地させた点を高く評価。 このミステリーはたしかにすごい。--大森 望(翻飲家、書評家) 現世に蘇ったミイラが何の違和感もなく受け入れられるあたり、 落語にも似たとぼけた味わいがあり、思わず吹き出しそうになった。 奇想天外な謎作りといい友情溢れる人間関係劇といい大賞の価値あり。--香山二三郎(コラムニスト) 探偵役がミイラ、タイムリミット有り、不可能犯罪のほか謎がちりばめられ、 読ませるポイントが随所に用意されている。 古代エジプトに興味をもてない方々もぜひ読んでほしい。--瀧井朝世(ライター)

錠剤F錠剤F

出版社

集英社

発売日

2024年1月10日 発売

ひとは、「独り」から逃れられない。 著者史上最もグロテスクで怖い10の物語から成る、最高精度の小説集。 バイト先のコンビニに現れた女から、青年は「ある頼みごと」をされて──「ぴぴぴーズ」 男を溺れさせる、そんな自分の体にすがって生きるしかない女は──「みみず」 刺繍作家の女は、20年以上ともに暮らした夫の黒い過去を知ってしまい──「刺繍の本棚」 女たちは連れ立って、「ドクターF」と名乗る男との待ち合わせに向かうが──「錠剤F」 ……ほか、あなたの孤独を掘り起こす短編10作を収録! 【著者略歴】 井上荒野 (いのうえ・あれの) 1961年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。89年「わたしのヌレエフ」で第1回フェミナ賞を受賞。2004年『潤一』で第11回島清恋愛文学賞を、08年『切羽へ』で第139回直木賞を、11年『そこへ行くな』で第6回中央公論文芸賞を、16年『赤へ』で第29回柴田錬三郎賞を、18年『その話は今日はやめておきましょう』で第35回織田作之助賞を受賞。その他、『あちらにいる鬼』『生皮 あるセクシャルハラスメントの光景』『小説家の一日』『照子と瑠衣』など著書多数。

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