2024年発売
非情な運命を乗り越えてきた転生令嬢カレン。新皇帝ライナルトとの挙式を控えたある日、異形の少女によばれて辿り着いたのは、それまで過ごした世界とは似て非なる場所。転生人としてのカレンが存在しなかったifの平行世界だったー大切な人たちのいる元の世界へ戻るため、カレンの新たな冒険が始まる!書籍特典として書き下ろし短篇×2本収録。
正史・乱歩の連名で発表された長篇「覆面の佳人」を再編集。横溝正史が参加した5作品+座談会1本を収録。
自身が持つ「異能」によって、アークレインの婚約者になったエステル。演技だった彼の溺愛は、幾多の出来事を重ねて真実の愛に姿を変えつつあった。そんな中、アークレインと婚約を噂されたオリヴィアとその一家に異変が起きているとの報せが舞い込む。事態を解明するため、アークレインは直接オリヴィアの元へと向かう事に…。「私にできるのはお帰りをお待ちする事です。でも、お気を付けて」気丈にアークレインを見送るエステル。しかしその心には心配と信頼、そしてオリヴィアへの嫉妬が入り交じっていてー。婚約破棄から始まるシンデレラ・ストーリー、第2巻!
「“魔王”ジャンヌを倒したら、私は“勇者”アスラになるのかね」人類以外の種のための救済ー神聖リヨルール帝国の新皇帝となった過去の亡霊ジャンヌは世界を敵に人類の滅亡を願った戦争を開始した。英雄たちから“魔王”に相当する脅威と認定されたジャンヌたちの侵攻を止めるべく戦地へと赴いたアスラたち傭兵団“月花”一行。死と恐怖に染まった戦場、理不尽と絶望が渦巻く戦争にアスラだけが狂喜する。「君は本当に、愛しくもおぞましい奴だよ」。愛と悲劇に溢れた戦争が開幕ー異世界戦記ダークファンタジー第3弾。
公爵令嬢リュゼリアは、一目惚れした国王エドワードと結婚して王妃になった。けれど、これは白い結婚で、国王は幼馴染の男爵令嬢アイリを城に呼び寄せ彼女に夢中。国王への恋心に疲れ切ったリュゼリアは、巷で評判の異国の薬師アキルから渡された『恋心を消す薬』を飲み、国王と離婚する。すると、離婚して公爵家に戻ったリュゼリアのもとに、なぜかアキルが通ってくるようになり…。互いのことを知っていく中、実はアキルが大国の王太子で、あるものを探して旅をしていること、そして、その探しものがリュゼリアだと告げられ、いきなる求婚されるがー!?愛されなかった元王妃×恋を知らない王太子のピュアラブストーリー。
双子の聖女、アストレアとヘスティア。しかし才能を発揮したのは姉のヘスティアだけで、アストレアは奇跡を起こせず姉から“愚妹”と見下されていた。人々の役に立ちたいと薬の開発をしても姉の手柄にされ、人に認めてもらうどころか姉の身代わりになって縁談を断るという役目を押し付けられる毎日。ある日、いつものように姉の代わりに縁談相手のもとへ赴くと隣国の第二王子シルバートが待っていた。わざと偽名を使い地位や権力につられない相手を『真実を見抜く眼』を通して探していたというシルバートは「お前が来てくれて嬉しかった」と言いアストレアへ求婚してきてー!?小説家になろう発、幸せな未来を夢見る出来損ない聖女と近寄りがたい王子様のうぶなラブストーリー!
魔物っ子たちの活躍もあって、ついに宿敵ルノハークを一網打尽にしたネフェルティマたち。その取り調べも終わらないうちに、イクゥ国の獣王様がやってきた。色鮮やかな翼を持つ獣王様に、ネマは夢中!獣王様となんとか仲良くなりたいネマは、なにやら名案を思いついたようで…。とっても偉い獣王様だって、もふもふなでなでしちゃいます!な大人気異世界もふもふファンタジー、待望の第16弾!
正義感が強く血気盛んな青年ニコラス・ニクルビー。父の急逝後、母妹とともに狡猾な高利貸しの伯父ラルフ・ニクルビーをロンドンに訪ねるが…。伯父の謀略によって惹き起こされる困難を克服しつつ繰り広げられる波瀾に富んだ物語。
亡くなった年に発表された遺作短篇集。「もしも日本に帰れずに、かの地で死ぬようなことがあったら、私は必ず前歯にジェズスの教えのみしるしを刻みこんで置きます。」本家の敷地内から発見された壺の中から、365年前にマカオに流された先祖の“遺言”が発見された。遺骨の行方を捜しにマカオを訪れた千葉裕平は、亡くなった娘・由紀子に生き写しの女性、葉銘蓮と出会う。果たして、“みしるし”を刻んだ遺骨は見つかるのか、そして葉銘蓮の正体はー。マカオへの幻のような旅を綴った表題作に、八甲田山雪中行軍の外伝「生き残りの勇士」、イギリス公使オールコックが外国人として初めて富士山頂に立った顛末を描く「富士、異邦人登頂」など8篇を収録した短篇集。亡くなった年に出版された遺作のひとつ。
小説と随筆をシームレスにつなぐ小沼の世界。「グリイン・コオチと云ふ緑色の長距離バスがあつて、それを利用して娘と小旅行した。このバスは倫敦を出ると田園風景のなかを走る。巨きな樹立の続く竝木路とか、緩かな起伏を持つ牧場、森蔭に覗く町の教会の尖塔…そんなものを見てゐるだけで愉しかつた。」早稲田大学の在外研究員として半年間ロンドンに滞在した経験から書かれた表題作のほか、江戸時代にロシアに漂着したある日本人が、現地で日本語教師として活動し、ついには世界初の露日辞典まで編纂したという史実に基づいた「ペテルブルグの漂民」、師と仰ぐ井伏鱒二ら文学仲間との東北旅行を描いた「片栗の花」など、小説と随筆を取り混ぜて11篇収録。旧仮名遣いながら、ユーモアを交えた流れるような文章で、読者を小沼ワールドに誘い込む。
大学生の玲奈は、全てを忘れて打ち込めるようなことも、抜きんでて得意なことも、友達さえも持っていないことを寂しく思っていた。そんな折、仔犬を飼い始めたことで憂鬱な日常が一変する。ゼロと名付けた仔犬を溺愛するあまり、ゼロを主人公にした短編を小説投稿サイトにアップしたところ、読者から感想コメントが届く。玲奈はその読者とDMでやり取りするようになるが、同じ頃、玲奈の周りに不審人物が現れるようになり…。短大生の駒子が童話集『ななつのこ』と出会い、その作家との手紙のやり取りから始まった、謎に彩られた日々。作家と読者の繋がりから生まれた物語は、愛らしくも頼もしい犬が加わることで新たなステージを迎える。
三年勤めた会社を辞めて故郷の田舎町に戻ってきた青年・佑。小さな郵便局でアルバイトを始め、忙しくも充実した日々が始まった。ある日、父の遺品整理をしていた佑は、謎の女性から宛てられた手紙を見つける。それから30年の時が経ち明らかになった、父の知られざる過去とはー世代を超えて繋がる人間模様と慈愛の心を、みずみずしい筆致でとらえた感動作。
父が詐欺罪で逮捕され、莫大な借金を残して獄死したあと、サヴァンナは難病の母を介護しながら必死で働いてきた。ある日、知り合ったばかりのデート相手に誘われるまま、彼女がホテルに足を踏み入れると、怒りもあらわな男性にいきなり詰め寄られた。ディミトリス!どうしてここに?「その男は僕の妹の婚約者だ。きみは妹の結婚を台なしにした!」10年前、サヴァンナを捨てて去った彼は今や有名な大富豪だ。優しかったディミトリスはもういない。でも誤解だけは解きたい。夢中で抗議するうち、サヴァンナは彼の腕にかき抱かれて…。
里親の家庭をたらいまわしにされ、さみしく育ったソラス。仮面舞踏会の夜、漆黒の髪と完璧な男らしい肉体を持つガレンに出会ってたちまち虜になり、純潔を捧げた。だが妊娠に気づいたのは出産の1週間前ーそして出産翌日、国王の使者が来たのだ。あの夜の男性は国王陛下だったの?極度の疲労で何も考えられず、差し出された書類にサインした。大金と引き換えに赤ん坊を奪われるとも気づかずにー。だから子供を取り戻すため秘密のナイトクラブで王を誘惑した。ソラスの顔も名前も知らない彼はまんまとのせられたが、写真をたねに脅しても応じず言った。「君を王妃に迎えたい」。
偶然手に入れた写真を見て、アンジェルは衝撃で言葉を失ったー婚約者であるゾーラ国皇太子ザーヒルと美女の密会写真だった。彼と婚約したのは13歳のとき。以来、密かに彼に恋い焦がれ、もう10年の月日が流れた。私にはキスさえしてくれないのに、美女に親密に寄り添いほほ笑む彼は、心から幸せそうだ。ザーヒルが私を選んだのは次期国王としての責務を果たすため。でも愛のない結婚なんて虚しいだけ。アンジェルは意を決して彼に婚約解消を申し出て、ひとつだけ条件をつけた。「お願い。ひと晩だけでいい、あなたの花嫁になりたいの」まさかその一夜で、運命の子を授かるとは思いもせずに。
セリーナが15歳、ニコラスが18歳の卒業パーティの夜、ふたりは初めての幼い愛を確かめ合った。だが、やがて彼の留学後、連絡は途絶えてしまった。妊娠に気づいたセリーナは絶望の中、ニコラスの子をひそかに産み育ててきた。そんなある日ー。「ニコラス・デュプレが、学校に来てくれるの!」地元の名士で世界的億万長者の彼に、愛娘がみずから手紙を書いて、出演依頼したのだという。ニコラスこそが父親だとは夢にも思わずに…。
サマンサは実の母に“おまえの体は壊れている”と言われ続け、必要のない手術を何度も受けて心身に深い傷を負いながら育った。そのせいで自分も母のようになるのではという不安から子を持つ気はない。ある日、彼女は勤務先の病院で手術を執刀中に吐き気を覚えた。疲れがたまったせいだと考えていたとき、手術室のドアが開き、入ってきた外科医を見て、彼女は驚きと動揺のあまり失神してしまう。11週間前、短期のパリ出張で出逢った一夜の恋人ヤニスだったのだ!サマンサを抱きとめたヤニスが彼女の体調を心配して血液検査をした結果、なんと妊娠していることが判明したーもちろん、ヤニスの子を。だが、ヤニス側にもまた、子を望まない理由があった…。