2024年3月発売
不運が重なり若くして四度の婚約破棄を経験した田舎令嬢のアデリア。もう婚約はこりごりと、十四歳年上の謎の司書エディークに婚約者のふりをしてもらうことに。実は、彼の正体は名誉の負傷で引退した元王国軍騎士だった。大人の余裕を感じさせる彼に、アデリアは胸のざわめきを覚え始める。そんな中、彼の怪我の回復を知った国王から王都に呼び戻され、さらに良家のご令嬢との縁談話まで持ち上がる。引き離された二人の運命はー!?
異母妹の代わりに、社交嫌いな辺境伯レアンドルに嫁いだアメリア。しかし、異母妹が流した「男好きの悪女」という噂のせいで、夫に一目会うこともないままオンボロ小屋に追いやられてしまう。…が、なんのその!生活魔法で快適に過ごし、趣味の執筆活動に励むアメリア。一方のレアンドルは噂が誤解だと気付くが、今更合わせる顔がない。苦肉の策で新人編集に扮してアメリアに近付くことに。二人の距離が縮まる中、異母妹の魔の手が忍び寄りー!?
朱家のお転婆娘・美暁は、皇太子の妃選びのための後宮入りに立候補!実は美暁の狙いは、皇太子の父で現帝の雪龍!?美暁には、先の女帝であり雪龍の妻として生きた前世の記憶があった。前世の自分亡き後、皇帝として実直に国を支え続けた雪龍は現在三十五歳。その姿を一目見たいと後宮入りするも、いざ対面した彼は、今でも妻の死を引きずっていて…。譲位し自分は身を引くつもりのようですが、まだ人生終わってませんからね!?
容疑者は……怨霊!? 警察庁の本庁地下4階に存在する「第二種未解決事件整理係」。怪奇現象めいた未解決事件を再調査する部署で、通称「呪われ係」とも呼ばれる。突然配属されたベテラン刑事・只倉恵三は渋々調査を引き受けるが、愛娘の彼氏である怪談師が現れてーー!? 古今無双の〈ミステリ×怪談〉小説誕生! 【目次】 第1話 繰り返す男 第2話 猫に憑かれた女優 第3話 トンネルとマヨイガ 第4話 物の怪の出る廃校 第5話 対決・仏像怪談 第6話 生霊を追って 装画:市川友章
イカシバの様子に頓着することなく、箱館奉行の小出は飄々として続けた。「わしは、アイヌのために生きているのでもなく、和人のために生きているのでもない。人は、人のために生きるものだ。ゆえに、おぬしが和人嫌いでも、わしはかまわん。おぬしが人のために生きてくれるのであれば、それでよい」
自分と正反対の可愛い彼女がいる男に片想いする明。彼氏の浮気に気づいても、“一番”の座を手放せない沙夜。大好きな彼とセックスができなくなってしまったひより。この苦しい恋の先にある、自分らしい幸せとはー全ての女子に贈る、共感必至の恋愛短編集。
慣れない営業職についてしまった相田航。上手くいかない日々の唯一の楽しみは様々なゲームで遊ぶことだった。他プレイヤーとは交流などはせず一人で攻略情報や考察を読んでは世界観に浸ることが癒しとなっていた。しかし、職場の昼休憩で現在熱中しているゲームの攻略サイトを見ていたのを先輩・鹿島黎人にバレてしまった。咎められると思いきや、何故か黎人にゲーム『ELDEN RING』の攻略方法を教えることに!?この出会いが航の仕事と人生を変えていくー。ゲーム×お仕事エンタテイメントノベル!
この世界では十二歳までに“神の恩恵”と呼ばれる特殊能力が人々に与えられる。ポルカ村のルカは、自身がめずらしい“恩恵”を授かっていることを隠し、狩人として村で平凡に生きていくつもりだった。しかし、弟・リヒトが稀少な“恩恵・魔術使い”であることが判明し、思いがけず「従者枠」として一緒に魔術学校に行くことに!新しい魔術具を次々と作り、入学前から天才ぶりを発揮するリヒト。そしてルカの名もまた、王都の「白い狩人」として広まっていくー。弓の名手であり、ある特殊能力を持った兄と、天才的頭脳に恵まれた魔術使いの弟が織りなす冒険譚!
人間を苗床に増殖する異界の怪物・インクブスの出現によって人類は絶滅の淵に立たされていた。彼らに対抗できるのは、超常の存在から力を与えられた魔法少女のみ。女子高生の東蓮花もまた、数多の蟲を操る異端の魔法少女・シルバーロータスへと変身し日々怪物たちとの戦いを繰り広げていた。そんなある日、シルバーロータスはインクブスに襲われていた新米魔法少女のアズールノヴァを救出する。自身のファンを名乗る彼女との出会いにより、孤独なシルバーロータスの日常は徐々に変化し始めてー!?蟲を操り怪物を喰らう魔法少女ダークファンタジー、開幕!
織田朝也は、同僚の真利愛をかばい、トラックに轢かれてしまう。朝也が意識を取り戻すと、運命の女神から死ぬのは真利愛だったと謝罪され、真利愛が転生するはずだった、自分が作ったゲームのキャラの双子の弟として転生することに。真利愛はヒロイン・聖女マリアのモデルなのでその弟かと思ったが、なんと悪役令嬢・オリヴィエの弟・オリヴィオに転生!?このままだと、マリアと恋仲の皇太子の策で、オリヴィエたちは処刑される。その運命を回避すべく、オリヴィエに成り代わったオリヴィオを迎えに来たのは、皇太子の友人で、朝也の親友・崎森勇気を容姿のモデルにしたトリスタンだった。成り代わりに気づいたトリスタンは、実はマリアを疑っている、とオリヴィオに協力を求めてきて!?
18歳になった旧王家の血を引く公爵令嬢・ヴィオレアは、簒奪王ザラストとの政略結婚を命じられる。結婚から逃れるすべもなく王都へ向かう道中、彼女が出会ったのは腰に紋身を入れた銀髪の盗賊頭領・アインシュヴェルだった。彼もザラストと因縁があるようで、素性を偽り彼らの村へ身を隠すことに。自信家で盗賊としての冷酷さもあわせ持つアインシュヴェルは“危険”。なのにヴィオレアを見るその砂色の瞳に心は揺れてしまう。「逃げなくてもいいのか?このままだったら、キスするかもしれないぜ」そうしてアインシュヴェルからの求愛を受けいれてしまえば、甘く愛されて…!?国に翻弄された盗賊と公爵令嬢ーふたりの恋は、王国の行く末も巻き込んでいく。
数十年に一度の日食が起きた日、名門大学の学生寮で女子学生が亡くなった。密室状態の現場から自殺と考えられたが、小説家としても活躍し、才気溢れた彼女が死を選ぶだろうか?三年間をともに過ごしながら、孤高の存在だった彼女と理解し合えないまま二度と会えなくなったことに思い至った寮生たちは、独自に事件を調べ始めるー。第十九回ミステリーズ!新人賞受賞作「ルナティック・レトリーバー」を含む五編を収録。大胆なトリックと繊細な心理描写で注目を集め、新人賞二冠を達成した新鋭による、鮮烈な独立作品集。
17世紀末のスコットランド、地方領主コルウァンの二人の息子は、両親の不和により別々に育てられた。明朗快活で誰にでも愛される兄ジョージと、厳格な信仰をもつ母親のもとで陰鬱な宗教的狂熱の虜となった弟ロバート。自分が神に義認されあらゆる罪を免れていると信じるロバートは、17歳の誕生日に出会った不思議な力を持つ人物に唆されるまま、恐ろしい行為を重ねていく。変幻自在にその姿を変える“謎の友人”の正体は? そして政治的対立に揺れる議会開催中のエディンバラで、兄弟の宿命的な確執はついに衝撃の結末へ……。奇怪な事件の顚末が異なる視点から語られ、重層するテクストが読者を解釈の迷宮へと誘う。小説の可能性を極限まで追求し、アラスター・グレイらの現代作家にも多大な影響を与える、ゴシック小説隆盛の掉尾を飾る傑作にして早過ぎたポストモダン小説。(『悪の誘惑』改題)
俺、タクミは、突然異世界に召喚されたシステムエンジニア。専門知識を活かし、唯一無二の「異世界ハッカー」となった俺は、同じく異世界から来た美少女・ミアのチート能力を開花させ、とんでもないチートアイテムを開発することに成功!「人族の剣聖」「魔族の王女」「ドワーフの王」から信頼を得た俺達は、いつの間にか「反エルフ同盟」成立の立役者になっていた!?得体のしれない魔王、Sランク異世界人、そして暗躍するエルフ…etc.バケモノだらけの世界だけど、新たに開発したチートスキルで全員ぶっ倒す!
些細な手掛かりを頼りに王国を滅亡の危機から救った、元騎士団長・ウォーレナ。しかし、時すでに遅く生き残った王族は一人もおらず、このままでは救った王国が再び滅びの危機を迎えてしまうー!?そんな危機的状況で救国の英雄であるウォーレナに、新たな国王への白羽の矢が立つ!!けれども、ウォーレナは国王になりたくない。その結果、王国上層部とウォーレナの間で、まさかの解決策が出てくる…?国を追われながらも、祖国を救った最強おっさんの成り上がりファンタジー第二弾!!
いくら努力しても報われない日々を過ごしていた浪人生は、努力すれば確実に成長できる【天賦】と他者や物を鑑定できる【天眼】などのスキルを神様からもらって、異世界の準男爵家の次男・マルスとして転生した。努力と冒険を積み重ねて成長した彼は、異国で出会った少女・クラリス、獣王から託された獣人族の少女・エリーと一緒にリスター国立学校の入試に挑む!しかし、なぜか強力なステータスを持つはずのマルスが、試験に落とされてしまう。その後、なんとか職員推薦をもらって入学はできたが、一番下のクラスの末席扱いで…。果たしてマルスは無事に学校生活を満喫できるのか!?異世界努力ファンタジー、第3弾!第10回ネット小説大賞金賞受賞作。
愛らしい我が子には、彼の面影が。 でも彼は、あの夜を後悔している……。 2年前、ガブリエラは億万長者ネイトと一夜を共にした。 強欲な母からネイトへの色仕掛けを命じられて嫌気がさした彼女は、 本当は母の悪だくみをばらすため彼に会いに行ったのだが、 逆に彼の誘惑に屈し、ついに真実も、自分の名も言えぬまま逃げだした。 その後、忘れ物から彼女が誰かを知ったネイトに、 彼を騙そうとした母娘として憎まれ、彼女の恋は砕け散った……。 だが、ガブリエラはネイトから返事がなくても、毎日連絡をし続けた。 あのすばらしかった一夜の結果、彼の子を身ごもったとわかったから。 音信不通のまま、生まれた双子は1歳になった。もう、彼を忘れよう。 そんなとき、再びネイトが現れたーー瞳にいまだ消えぬ怒りをたたえて。 3つの企業を経営する実業家ネイトはこの2年、表向きは異国のリゾートで長期休暇中ということになっていましたが、じつは極秘に闘病を続けていたのでした。そうとは知らないガブリエラは、子供のために、彼のことをきれいさっぱり忘れようと心に決めていて……。
「幻覚かと思ったが、やっぱりきみだ。髪を切ったんだね」アレッサンドラは実家の玄関で、見知らぬ来客に声をかけられた。ギリシア神話の絶世の美青年アドニスを彷彿とさせるその男性リニは、華やかで愛嬌のある双子の姉と彼女を勘違いしているようだ。姉は探し求めていた理想の王子様をとうとう見つけたのかしら?人違いだと言ってアレッサンドラはその場を去ったが、ほどなくして、リニは名門一族の生まれで、才覚、財力、容貌と三拍子そろった独身貴族だと耳にし、彼女は密かに胸を高鳴らせた。しかし、アレッサンドラはその恋心を抑えこむのに必死だった。男性は魅力的な姉のほうを好むから。もう傷つきたくないから…。