小説むすび | 2024年3月発売

2024年3月発売

サメと救世主サメと救世主

サメに救われた少年には奇跡の力が宿りはじめる。これは真実か、ただのイカサマか? ハワイで生まれ育った注目の作家によるデビュー長編! はじまりは1995年。ハワイ島に暮らすフローレス家は、「豊かな」生活を求めて、オアフ島を目指す。そのさなか、息子のナイノアが海に落ち、サメによって助けだされる。サメに救われた少年には、奇跡の力が宿りはじめる。これは真実か、あるいはただのイカサマか? こうして家族の未来は大きなうねりに巻きこまれる。時を2000年以後に移して、描きだされるのは、楽園ではないハワイ。それは現代の豊かさをめぐるアメリカの矛盾、世界の矛盾を映しだす場だ。ほんとうの「豊かさ」とは何か━━。 ハワイとアメリカ本土(メインランド)を舞台に、ある一家の波乱にみちた運命がつづられる。バラク・オバマのベストブックリスト(2020年版)にも選ばれた、ハワイで生まれ育った作家による渾身のデビュー長編。 明かされる真実へと、ぐいぐい引きこまれろ。ウォッシュバーンはとてつもなく優れた新時代の書き手だ。この長大な家族の物語は、サメの牙のようにするどい。ページははじけて火花を散らす、そして、君をすっかり変えてしまう。 ━━━━━トミー・オレンジ(『ゼアゼア』) 古い神話と新たな現実がぶつかり、愛と悲しみが手をつなぎ、信仰と魔術がぎちぎちとこすれあい、喜劇がくるりと悲劇に変われば、まったく新しいなにかが生まれる。そのすべてがとめどない感傷にのって語られる、じりじり焦げるほどに。 ━━━━━マーロン・ジェイムズ(『七つの殺人に関する簡潔な記録』) 「海、自然、果物、楽園━━ハワイときいて、多くの日本人がとても良いイメージを抱くことでしょう。楽園としてのハワイ。それを期待してこの小説を読むと、あれ? と思うかもしれません。わたしは思いました。あれ? この小説に、楽園はない。主人公であるハワイ系フィリピン人のフローレス一家が生きる現代のハワイは、楽園とはかけはなれた苦しい生活が強いられる場所です。サバイバルという言葉がふさわしいほどです」(訳者あとがきより)

初恋は秘めやかに初恋は秘めやかに

夫の愛よりほか何も要らない。 新妻は叶わぬ願いに押し潰されて…。 16歳で孤児となり、ホワイトホール家に引き取られたレイシー。 兄のような存在の長男コールに憧れを抱き、 寡黙で無愛想な彼がときおり見せる優しさに胸を躍らせる青春を送った。 けれど時代は非情だった。コールが出征のため旅立ったのだーー 今にもくずおれそうな彼女に、「待っていてくれ」とだけ言い残して。 レイシーはひたすら無事を祈りながら待ち続けた。 だが帰還した彼は人を寄せつけず、彼女をひどく戸惑わせた。 やがてコールはある出来事の責任をとってレイシーと結婚するが、 初夜を最後に、二度と新妻に触れなくなってしまった……。 最愛の夫との赤ちゃんがほしいと願うことさえ、私には許されないの? あのリンダ・ハワードをして「誰にも真似できない」と言わしめた、大スター作家ダイアナ・パーマーの幻のヒストリカル! 1920年代アメリカが舞台の、ヒロインのひたむきな愛が光る感動傑作で、ヒーローの弟妹の恋愛も楽しめる読み応え充分の群像ロマンスです。

運命の夜に運命の夜に

エマ・ダーシー&ミランダ・リー姉妹が、 共にお気に入りと推した貴重な名作! 子供が欲しい! 結婚なんてしなくても、赤ちゃんは産めるわ。 幼いころ父親に捨てられたマディーの辞書に“結婚”の文字はない。 親友の赤ん坊を抱くうち母性が急に目覚めても、それは変わらなかった。 ただ、子供を授けてくれる男性が必要だし、誰でもいいわけじゃない。 英国貴族で金融会社の重役マイルズと再会したのは、そんなときだった。 昨年のパーティで出逢い、強く惹かれるものを感じていた。 優秀な頭脳と、女性を蕩けさせるルックス、そして高貴な生まれ……。 愛は望めなくても、マイルズは子供の父親としては理想の男性だ。 けれども問題は、昨年マディーは勇気を出して彼を誘ったのに、 その誘いを丁寧な、しかし見下すような口調で拒まれたことだった! 本作はミランダ・リー自身が最もお気に入りとし、姉のエマ・ダーシーも太鼓判を押した作品です! ミランダは、この物語を書くことを純粋に楽しめたのは、ヒロインが強く、自分の欲しいものをわかっていて、それを追求する現代的な女性だからと語っていました。

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