2024年5月22日発売
三十歳を目前に婚約した千鶴は、自分への恋心を隠し続ける親友の響貴に告白させるため、秘密の計画を立てていた。願いはひとつ。彼が想いを引きずらず、前に進めるようになること。 大人のやることとは到底思えないアイデアに呆れつつも、学生時代からの共通の友人・果凛が協力してくれることになったが、〈告白大作戦〉は予想外の展開を見せーー。 ものわかりのいい私たちを揺さぶる、こじれまくった恋と友情!!
一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。 やさしくも、せつない。この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。 法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。弟が遺した遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに。弟を亡くした薫子と弟の元恋人せつな。食べることを通じて、二人の距離は次第に縮まっていく。
1933年ベルリン、ナチスに招かれた米国人作家。1936年パリ、焚書された本の図書館員。1943年ニューヨーク、兵隊文庫の図書審議会員。時と国を超え、迫害された本を救うためにつながる三人の女性。本を愛するすべての人に贈るシスターフッド&ビブリオ歴史小説。
海外で荒稼ぎして帰国した詐欺師の藍は、ある政治家のパーティーで知り合ったみちるに興味を抱く。みちるは親の仇を捜しており、そのために金がいるという。仇とは、世界的企業に成長した戸賀崎グループ筆頭株主の戸賀崎喜和子。隙だらけの復讐計画を聞いた藍は、みちるに協力することになるが…。
「屋上からの脱出」閉じ込められた深夜の学校の屋上から抜け出す方法を探せ。「名とりの森」入ると自分の名前を奪われる森から、親友を助け出せ。「鳥の密室」魔女として処刑される前に、塔の最上階から逃げ出せ。「罪喰の巫女」不可解な仕掛けに囲まれた神社の秘密を解き明かせ。「サマリア人の血潮」謎の研究所の出口を目指し、失った記憶を取り戻せ。全編書き下ろし。没入感あふれる読書体験がここに。5人の人気作家が仕掛けた、謎だらけの物語から脱け出せ。
元治元年(一八六四年)、土佐藩の獄卒・小田切聡介は尋問の場にあった。罪人の名は岡田以蔵。かつての幼なじみであるこの男は、数多の人々の命を奪った罪に問われ、さらには聡介の兄を殺害した下手人である可能性があった。張りつめた空気の中、以蔵は子どもの頃と変わらぬ笑顔で、自らが手を染めた殺人の記憶を語り始める。幕末期の記録に残る岡田以蔵の不可解な言動。そこには、常人には理解しがたい恐るべき「道理」があったー。忠臣か、異常者か。最恐の暗殺者の本性とは?幕末史の謎に迫る戦慄の歴史サスペンス。
大統領選後の共和民主の衝突により文明が半ば崩壊したアメリカ。唯一インフラが生きているテキサスからフロリダに向かう“幌馬車隊”のジョーイ・西山一行は、ミシシッピ・デルタのキャンプサイトで銃声を耳にするー。その頃、アリューシャン列島アダック島では、海軍基地と空港にほど近いモフェット山の山裾に、ロシアの第83親衛独立空中襲撃旅団の二個大隊が空挺降下。練度の低い施設管理部隊に代わり、“サイレント・コア”二個小隊が米海軍ネイビー・シールズと連携を図りながら迎え撃つが…!司馬光がアダック島派遣部隊の指揮を執る白熱の第六巻!
姉妹はいつだって手を握りあっていたーあの事件が起こるまでは。アメリカ、アラバマ州の小さな町グレイス。嵐が近づきつつあるこの町でかつて起こった連続少女誘拐事件は、未だ真犯人が捕まらず、捜査は暗礁に乗り上げていた。そして1995年5月26日の夜、また一人の少女が失踪した。彼女の名前はサマー・ライアン。町の誰からも愛される彼女が、“ごめんなさい”と一言だけ書いた紙を残していなくなってしまったのだ。警察は単なる家出だと判断したが、サマーの双子の妹レインはそうは思わなかった。レインはサマーとは対照的な不良少女だが、誰よりもサマーのことを愛していた。サマーがレインを置いていなくなるはずがない。レインは捜索を始めるが、その中で彼女は、自分の知らない姉の姿を知ることになるー。
「若い男」-30歳近く年下の男との恋愛にのめり込む「私」。彼の若さがもたらす快楽を味わい、その激しい嫉妬を悦ぶ。二人の欲望は高まり、やがて…。「もうひとりの娘」-親の愛を独占できる一人っ子だと思い込んでいた幼い頃の「私」。だが、自分が生まれる前に亡くなった姉がいたことを盗み聞きしてしまう。姉の影は「私」の人生につきまとい…。個人的な記憶を掘り起こしながら、社会的な抑圧と不平等を明らかにし、2022年にノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノー。その半世紀にわたる作家活動の精華を示す作品集。
初香は契約すれば3つの願いをかなえてくれるというランプの魔人“ジン”と出会い、高校一の美少女・マリカと入れ替わりたいと願うが…「ジンが願いをかなえてくれない」。43歳の誕生日を実家の部屋で中学からの仲間と過ごしたケンゾー。罰ゲームで「渋谷駅前で目隠しフリーハグ」をすることになったケンゾーは…「子供部屋おじさんはハグがしたい」。神様がスポットライトを当ててくれない私たちの、かけがえのない6つの物語。
小樽の高級料亭旅館“銀の鰊亭”で起こった火事騒動を機に警察を辞め、探偵事務所を始めた磯貝公太。“鰊亭”で知り合った大学生・桂沢光や、その叔母・青河文たちの協力もあり、順調に仕事をこなしていた。ある日、文を通じて、有名な俳優の同級生から人を捜してほしいとの依頼があった。北海道知事の特別秘書だった姉が、仕事を辞めてから行方不明だという。調査を開始した磯貝だが、あまりに手がかりが少なく…。
自分では何もしない刑事の力が7つの事件を解決に導く!映画館で人気のないゾンビ映画を観ていた警視庁捜査一課の刑事、和戸宋志。終幕後に照明が点くと観客の一人が殺されていた。おまけに扉に細工されて出られない。困惑に包まれる中、和戸は感じていた。その場に居合わせた者たちの推理力を飛躍的に高める能力、「ワトソン力」が発動しつつあることを…。そして、にぎやかな推理合戦の幕が上がる!謎解きの楽しさ100%の連作ミステリ!
派閥の瓦解した与党総裁選の先行きは誰にも読めない。ただ一人、“当確師”を除いては。当選確率99%を誇る選挙コンサルタント、聖達磨。現与党の次期総裁選が近づき、続々と議員が候補に名乗り出る中、彼が参謀を務めることとなったのは、新時代のリーダーと目される政治家・本多さやか外相だった。時を同じくして、新聞社のベテラン記者が静かに動き出す。聖も関わりのある、22年前に起きた大疑獄の可能性を秘めた事件に迫るために…。
頑張れないのにだって理由がある。 朝、起きられない「起立性調節障害」という病を抱え、学校に行けなくなった中学生の実話の物語。 うちら今、笑ってんだよ、生きてんだよ。 人生の負け組だった。いや、いつだって負け組だ。今日も明日も。なんなら死ぬまで負け組だ。それでも、奇跡は少しずつ転がっている。今日、食べた朝ご飯。今日、歩いた道。今日、聞いた音楽。今日、話した友達。保健室の片隅で死んでいた二人が、今、笑ってる。16歳で書いた鮮烈なデビュー作。
郊外のペンシルハウスに暮らす普通の主婦、奥寺色葉は夫と息子との3人暮らし。ある日引きこもりで大人気ゲーム実況YouTuberの息子に1千万円の税金の督促状が届きー。家のローンもあり、夫は詐欺にあっている。そんな大金、払えるわけがない。そんな時、高校の同窓会で久しぶりに会った同級生とついつい不倫をしてしまいー。弁護士の彼に「節税のために、宗教法人をやれば?」と持ちかけられるが。まさかこんなことになるなんて!
「二間先の音まで聞こえるが、 上様の言葉だけ聞き取れない。 せめて、お心は解したいーー。」 青名半四郎。又の名を、万里。 徳川吉宗・家重の将軍二代に仕えた御庭番は、 江戸城の深奥で、何を見、何を聞いたのか? 隠密秘話に胸熱くなる、『まいまいつぶろ』完結編。 麻痺を抱え、廃嫡も噂されていた九代将軍・徳川家重と、 彼の言葉を唯一聞き取ることができた側近の忠光。 二人の固い絆を描き、 日本中を感涙の渦に巻き込んだ『まいまいつぶろ』から一年。 徳川吉宗の母・浄円院の口から出た孫・家重廃嫡の真意とは。 老中首座を追われた松平乗邑が向かった先は。 家治が父・家重の言葉を聞き取れなくなった理由。 折り紙一枚も受け取るなと厳命された忠光の妻・志乃の胸の内。 そして、全てを見てきた隠密、万里が最後に会いに行った人物とは……。
シュバルツ国の第二王子クレスは、ある日突然、父親である王国から、辺境の地ナバールへの追放を言い渡される。しかしそれは王位争いを避けて、自由に生きたいと願うクレスの戦略だった!ナバールへ到着して領主になったクレスは、氷魔法を使って暑い辺境を過ごしやすくする工夫をしたり、狩ってきた獲物を料理して領民たちに振る舞ったりして、自由にのびのびと過ごしていた。マイペースで勝手気ままなクレスの行動で、辺境は徐々に活気を取り戻していく!?超お人好しなクレスののんびり辺境開拓が始まるー!
トラックにひかれ、気がつくと異世界で5歳児に転生していた元OLの七瀬千那、28歳。偶然出会った3人組のイケメン冒険者パーティーに保護されたチナだったが、なんと彼女は神の子供で精霊姫の称号を持つ、唯一無二の存在だった!チート能力だらけのチナを優しく受け入れてくれた3人のすすめで、チナは憧れだった冒険者になることに。もふもふの神獣や個性豊かな精霊王たち、ちょっと過保護な仲間たちに見守られながら、チナの自由気ままな冒険者ライフが幕を開けるー!アルファポリス第16回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作!!
異世界転移し、リーシャという公爵令嬢として生きていくことになった椎名沙良。リーシャは継母に蔑まれており、生活環境は最悪。そして、沙良に与えられた能力は異空間にあるアパートを自由に使えるというちょっぴり変わったものだった。異世界でどうやって生きていくか途方に暮れていた沙良だったが、異空間のアパートはガス・電気・水道使い放題で、食料もおかわりOK!しかも、家を出たら…すぐさま町やダンジョンに直結!?こんな超・快適なアパートがあるのなら、もう窮屈な公爵家にいる必要はない…?そう思った沙良は実家を出ていくことを決意してーアルファポリス第16回ファンタジー小説大賞特別賞受賞作!!