2024年5月発売
野球×SF=∞(無限大)。未来でも、宇宙でも、あり得た過去の世界でも、私たちは白球の行方を追う。今読むから面白い、傑作野球SF短編9編を収録。新井素子「阪神が、勝ってしまった」、小松左京「星野球」といった野球SFの名作もこの一冊に。小説以外にも、千葉集によるコラム「わたしの海外野球SF短編ベストナイン」、高山羽根子によるエッセイ「永遠の球技」、磯上竜也の作品解説を収録。
ムカつく、この男! 何度原稿を破り捨てそうになったか。(担当編集A・女性) 誠実な教育カウンセラーの皮をかぶって 女子〇生を食いものにする怪物、下劣すぎる。 (でも、ちょっと憧れる)(編集協力H・男性) 生理的にムリ!!(20代女性) 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 テレビやセミナーに引っ張りだこの青少年教育コンサルタント、森田誠(45)。 美しい妻と可愛い子供たちにも恵まれ、その人生は正に順風満帆。 しかし爽やかな笑顔の裏には、目的のためなら手段を選ばない姑息で卑劣な面が隠されていた。 ライバルは捏造スキャンダルで潰し、大のギャル好きで若い女性をとっかえひっかえ抱く。 倫理観も良心も皆無な男が買った恨みの数々は、静かに、しかし着実に蓄積し復讐のときを待っていた・・・。 一流経営者に愛読される社会評論誌月刊『ザ・フナイ』で異色の連載開始早々、賛否の嵐が吹き荒れた問題作!
ITベンチャーを起業、急拡大させた「男」が、投資案件を物色中のフィリピンで、突然命を狙われる。九死に一生を得たが、なぜか現地の刑務所で長く屈辱の日々を送る。ついに解放された男は、愛人だったカテーテル手術の名医に見えないかたちで、自らを裏切った者たちに対する復讐を始めるー。東京、フィリピン、北海道。IT業界、医療界、そいて劣悪な環境の刑務所…。時間と空間を超えた壮大なスケールのエンターテインメント大作。
友達なし、恋人なし、お金もなし。コロナ禍で家から出られない一人暮らしの大学生・瀬戸杏奈。ある晩、彼女に伝説のハリウッドスターから電話がかかってきてー!?ふたりの女性の孤独が時を超えてマジカルに交錯する、運命突破系青春小説!
シンガポール・ゲイラン。路上に多くの女たちが立って男を誘う「背徳区」で、私はスリランカから来た女と出会う。しかし、そこは悪意が満ちた暗黒の世界であった…。堕落の世界での純愛、そして自壊していく女。東南アジアの背徳区を知り尽くした鈴木傾城が徹底的ドキュメンタリーな筆致で、社会の裏側に生きる女たちのリアルを描く小説。
H・コンウェイの長編第一作が遂に邦訳! --恋する青年の揺れ動く心、恋愛の行方をめぐるサスペンスと大団円、音を効果的に使った場面づくりといったあたりがエンターテインメント小説としての読みどころになるでしょうか。(「訳者あとがき」より) コールド・バック 訳者あとがき
歴史小説界、最注目の逸材、 3年半ぶりの新作! 戦国屈指の「懐刀」には、 誰にも言えない夢があったーー。 片倉小十郎景綱が伊達政宗を支え続けた、 その理由とは? 秀吉の逆鱗に触れ、家康には妬まれる。 「天下人」たちに恐れられた奥羽の王、政宗。 秀吉から家臣にと乞われ、家康にも求められた、奥羽随一の智将、小十郎。 なぜ、ふたりは離れなかった? 身分の差をのりこえて、己の持つ智と力、すべてを政宗に捧げた男が、最後に辿りついた境地とは。 「歴史」を知っているからこそ、 この物語は、胸にしみるーー。
沙に覆われてしまった世界。人々は何よりも安定を目指すようになっていた。 安定した仕事で稼いで、機械で娯楽を享受して、どこに遠出することもなく、安全で、快適な、この街で、ささやかな幸せが至上。 それでも音楽が好きな少女・ロピは第9オアシスでパパと二人で暮らしている。親友のエーナや周りの大人に反対されながら、自分の音楽を追い求める。 特にやりたいこともない少年・ルウシュは、母と同じ気象予報士になるため日々勉強していた。いっぽうで好きなことに一生懸命な友人に劣等感は強まり、夢中になれることを探しはじめ…… 青春小説の旗手が将来に悩むZ世代に捧ぐ、傑作のディストピア長編。
“これから”の働きかたの物語 大学院を卒業後、新卒で入社した会社を春指みなとは九ヶ月で辞めた。所属していた総務二課は、社員の意識向上と企業風土の改善を標榜していたが、朝礼で発表された社員の「気づき」を文字に起こし、社員の意識調査のアンケートを「正の字」で集計するという日々の仕事は、不要で無意味に感じられた。部署の飲み会、上司への気遣い、上辺だけの人間関係──あらゆることに限界が来たとき、職場のトイレから出られなくなったのだ。 退職からひと月経っても次の仕事を探せないでいる中、みなとは立ち寄った公園の草むらに埋もれた郵便箱を見つける。中には、手紙が一通入っていた。 「この手紙を手に取った人へ」──その手紙に返事を書いたことがきっかけで、みなとと高校2年生の森本飛鳥の「郵便箱」を介した文通が始まった。 無職のみなとと不登校の飛鳥。それぞれの事情を話しながら「文通」を「仕事」にすることを考えついたふたりは、クラウドファンディングに挑戦する。 『ブラザーズ・ブラジャー』『人間みたいに生きている』の新鋭が描く“これから”の働きかたの物語! 【編集担当からのおすすめ情報】 著者の佐原ひかりさんは、デビュー作『ブラザーズ・ブラジャー』で注目を集め、3作目の『人間みたいに生きている』で大ブレイク。司書として働きながら多数の連載を抱える、兼業作家の経験も活かして描いた、新しい時代を生きる世代の働き方の物語です。 仕事とはなんなのか、なんのために働くのか、好きなことは仕事にできるのか……仕事観を見つめ直すきっかけになる一冊です。 そして、作品の中に描かれる手紙のやりとりもとても魅力的です! 《便箋、インク、封筒、切手、気持ち、話題、ことば。すみずみまでこだわって、整理して。手紙を書くときに覚えるのは、心の手入れをしているような感覚だ》 読後、誰かに手紙を送りたくなるかもしれません。文通、しませんか? ** 本書は、アクセシビリティに配慮した本です。視覚障害・肢体不自由などの理由で必要とされる方に、本書のテキストデータを提供いたします。 本書巻末よりお申し込みください。 **
生きることは、まだ許されている。 明治18年初夏、瀬戸内巽は国事犯として徒刑13年の判決を受け、北海道の樺戸集治監に収監された。同房の山本大二郎は、女の話や食い物の話など囚人の欲望を膨らませる、夢のような法螺ばかり吹く男だった。明治19年春、巽は硫黄採掘に従事するため相棒の大二郎とともに道東・標茶の釧路集治監へ移送されることになった。その道中で一行は四月の吹雪に遭遇する。生き延びたのは看守の中田、大二郎、巽の三人だけだった。無数の同胞を葬りながら続いた硫黄山での苦役は二年におよんだ。目を悪くしたこともあり、樺戸に戻ってきてから精彩を欠いていた大二郎は、明治22年1月末、収監されていた屏禁室の火事とともに、姿を消す。明治30年に仮放免となった巽は、大二郎の行方を、再会した看守の中田と探すことになる。山本大二郎は、かつて幼子二人を殺めていた。 「なあ兄さん。 石炭の山で泣いたら 黒い涙が出るのなら、 ここの硫黄の山で涙流したら、 黄色い涙が出るのかねえ」 【編集担当からのおすすめ情報】 直木賞受賞(『ともぐい』新潮社刊)後、第一作! 「地獄に光が差したとして、仮初めであってもお前はそれに手を伸ばすのか」 ーー河崎秋子 ブレイク作『絞め殺しの樹』に連なる、大河巨編! 河崎節が冴え渡る、圧巻の長編監獄小説!
マッチングアプリで知り合った二人目と別れたばかりの佐野朋香。妻とも娘ともうまくいかず、仕事も行き詰まる片山達児。むかしの大切な仲間を若くして喪った青井千草。後輩の陰口にショックを受けて会社を辞め、半年が過ぎた新川剣矢ー。平凡な暮らしが揺れ始め、岐路に立つ四人。行き違い重なりあう日々が新しく輝き出す物語。
「百万の軍勢を率いさせたい」天下人豊臣秀吉にそう言わしめた勇将、大谷刑部。敦賀五万石の小領主は、なぜ天下分け目の大戦を起こせたのか。いかなる思いで関ヶ原の戦場に立ったのか。生い立ち、病との闘い、父なる主君、友との出会いと訣別、家臣・家族との絆、そして、最強の敵への挑戦。謎につつまれた名将の渾身の生き様を、斬新な切り口で描く。
報われない忍び・第1位 目立たない忍び・第1位 伊賀に負けがち・第1位 堂々三冠の甲賀忍者、実話を基にした、戊辰戦争での一世一代の大勝負! 幕末・ミッション・インポッシブル! MISSION 『幕末最後の戦いで見事活躍し、甲賀忍者ここにありと知らしめ、武士の地位を獲得せよ!』 幕末、江戸幕府が大政奉還をし、旧幕府と薩摩・長州の間で大きな戦が起ころうとしているその時、“元”忍びの里・甲賀は揺れていた。 忍びとして戦国では大いに活躍したにもかかわらず、戦がなくなると時の権力者たちは難癖をつけて身分と領地を没収。 気づけば忍びの術は失われ、百姓として困窮するまでになっていた。 そんな折の大戦。忍びの技を再び世に示し、甲賀忍者ここにありと知らしめれば、武士の身分に返り咲けるのではーー。 そんな願いのもと、集められた甲賀の里の若者たち。 その中でも、鬼っ子・山中了司、宮司見習い・安井金左衛門、箱入り息子・大原伴三郎、誇り高き血筋・鵜飼当作、少々年のくった薬術師・間瀬勘解由の五人組は喧嘩ばかりのはちゃめちゃで!? 『超高速! 参勤交代』『幕末まらそん侍』『引っ越し大名三千里』『身代わり忠臣蔵』などなど、出す作出す作、映像化!の土橋章宏が、幕末を駆け抜けた「最後の忍者」の活躍を描くノンストップ・エンターテインメント時代小説!
王子妃を決める選考会で、女官のアナベルが担当することになったのは、言動がヤバいと評判の男爵令嬢キャロル。「スパダリランス様キタコレー!! 転生して良かったぁぁ!!」謎の言語の数々に、冷静沈着な万能女官アナベルもさすがに引き気味。近衛騎士ランスに支えられて二人の距離は縮まるが……。選考会の裏で進行する陰謀からアナベルを守ろうとする筋肉騎士団、腹黒王子ルイスの思惑も入り乱れて選考会は大波乱!?
王太子妃付きの侍女マリーベルは、実は前国王の隠し子。それだけでなく、彼女は現在、王太子が持つとされている『神の恩寵』の真の所持者という大きすぎる秘密を持っていた。バレる前に退職したいと思っていたのに、ある日『神の恩寵』の力が発動した場面を、よりにもよって王太子の右腕である小大公アルフォンに目撃されて絶体絶命!……かと思いきや、なんと彼はマリーベルの秘密を守るために協力してくれるという。そのために偽の恋人同士を演じることになった2人の芝居に、まんまとだまされた自称・転生者の王太子妃からの盛大な応援も入って、事態は思わぬ方向に!?
悪役令嬢なのに、棺の中で眠る姿を聖女として公開して参拝料を頂くーー。処刑直前で悪役令嬢に転生したことに気づいたエライザは、助けてくれた神官長アレクシスからそんなお願いをされてしまう。超絶美形なのに守銭奴な彼に従うしかないエライザ。しかし反発しながらも、小動物が大好きなのに小動物に恐れられ逃げられて悲しむ彼の姿を可愛いと思ってしまう。そんなある日、ゲームヒロインにエライザの正体がバレてしまい!?
高校生ユウの趣味はゲームだ。自分のプレイヤースキルを試せるPvPが特に好きで、それを配信しリスナーと共有する日々を楽しんでいた。そんなある日。クラスメイトのダイが漏らしたのは、ゲーム『ELDEN RING』初心者特有の悩み。思わずアドバイスを返してしまい、ダイと一緒にプレイすることになる。この手のゲームは初心者だというダイは、驚き、喜び、ムキになったりと全身でゲームに熱中していて、ユウも気づけばダイとのゲームを楽しみにするようになっていた。しかし同じように楽しんでいたはずのゲーム配信ではリスナーと微妙な空気になってしまいーー。オンラインと現実の狭間で揺れ動く高校生のゲームライフストーリー。