2024年6月発売
「私にもワンパン教えてください!」 王女様も見せしめ、鉄拳、一網打尽!? 無気力鬼畜青年が仲間と行く、のんびりざまぁトラベルファンタジー第二弾! 書き下ろし番外編、巻末収録! コミカライズ企画進行中!
キム・ウォニョン(作家・ダンサー・弁護士)、キム・ソヨン(読書教室運営)、イギル・ボラ(作家・映画監督)、チェ・テギュ(獣医)という、背景も活動分野も異なる4人によるエッセイ集。 コーヒー、靴下、テレビ、本といった身近な存在の言葉をはじめ、ゆらゆら、ひそひそ、ひんやりなどの状態や様子を示す言葉について、それぞれが文章を綴る。 4人の文章に触れることで、新たな気づきや視野の広がりが感じられる1冊。 牧野美加さんのなめらかな日本語訳が心地よいリズムを刻む。
「上質で面白い、短篇小説の商業文芸誌を作りたい! 」と志し、 「もっと活躍したいプロ(自称可)の小説家」ではじめた『吟醸掌篇』の第5号! 今回は女性作家ミステリ号。新作短篇4本に翻訳1本、秀逸な読書案内に作家紹介とコラムも充実しています! ●目次 【表紙】山崎まどか(装幀・装画) 【コラム】 《ミステリと女性作家》 空知たゆたさ「(わたしの愛する短篇作家5)エリサベス・ボウエン─事件と生活の共犯性」 50-53 杉山志保 「銀輪の音 凛々と響かせよ ミステリの妖精(エルフ;)仁木悦子よ!」 54-57 頭木弘樹 「理想のミステリとしたシャーリー・ジャクスン」 58-61 《女性作家のミステリ わたしの短篇ベスト3》79-89 ・寺田和代「凡人の内なる悪や恐怖をあぶり出す不穏な心理劇」(P・ハイスミス、R・レンデル、ローリー・リン・ドラモンド) ・うた「女性がミステリーを語るとき何が起こるか」(アガサ・クリスティ、ミネット・ウォルターズ、ローリー・リン・ドラモンド、カリン・スローター、パトリシア・コーンウェル) ・伊東晶子「変わり続ける女性探偵たち──激辛はイヤ、でも生ぬるいのもちょっとね」(キャサリン・ルイーザ・パーキス、アマンダ・クロス、B・K・スティーブンス) 【翻訳】 レベッカ・ハーディング・デイヴィス/(訳)まえだようこ「船長の話」 (画・八木橋幸子) 62-78 【創作】 小沢真理子「黒の方法」(画・小春あや) 2-25 村木美涼「eフィーバー」(画・とどろきみゆき) 26-49 浅野里沙子「見えざる影」(画・三堂懐古) 90-111 栗林佐知「ばあちゃんは見ている」(画・小春あや) 112-131 【プロフィール】 132-134 【お知らせ】 ・けいこう舎の刊行物 表2(表紙ウラ) ・けいこう舎マガジンの好評連載企画 136 ・「寄稿してもいいな」と思ってくださったみなさまへ 表3(裏表紙ウラ)
第56回谷崎潤一郎賞受賞の前作から4年、錬熟の語り口はますます冴えわたる。パンダ来日、人気俳優同士の不可解な結婚、中東危機によるオイルショック…。ふたたび、“蒙昧”の時代を描きだす。
『クライマーズ・ハイ』『日本のいちばん長い日』の巨匠監督が描く青春物語。 ハリウッドで女優デビューしながら道半ばに終わった母の無念を晴らすべく、単身ニューヨークの演劇学校に飛び込んだ日本人青年。 人種の坩堝の演劇学校で経験する、驚くべきメソッドの数々。 やがて彼の前に「大きな謎」が立ちふさがるーー 役所広司さん、推薦! 「原田眞人監督、74歳にして初の本格書き下ろし小説。舞台は、ニューヨーク! 世界に打って出ようという若者たちに、ぜひ読んで欲しい作品です」 ACT1 ペニー・ジョーが愛した街 ACT2 魂の捜索者たち ACT3 新世界 ACT4 インディペンデンス ACT5 王国の鍵
彼らはなぜ人を殺すのか。人の心を蝕むのは、悪意か、愛か。渋谷爆弾テロ事件から3年。「哀しいな」「え?私、幸せですよ?」「知ってるよ。俺は、それが哀しいんだ」ベストセラー『And so this is Xmas』、『Change the World』そして…三部作、堂々の完結。
「紫式部の和歌を屍に添えて汚す者は許せん。 下手人を突き止める!」 『小倉百人一首』に選出された和歌が事件解決の手掛かりにーー 若き藤原定家が、名歌の絡んだ五つの謎を解く! 一一八六年。平家一門の生き残りである、亡き平頼盛の長男、保盛はある日、都の松木立で女のバラバラ死体が発見された現場に遭遇する。生首には紫式部の和歌「めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲隠れにし 夜半(よは)の月かな」が書かれた札が針で留められ、野次馬達はその惨状から鬼の仕業だと恐れていた。そこに現れた、保盛の友人で和歌を愛してやまない青年歌人・藤原定家は「屍に添えて和歌を汚す者は許せん」と憤慨。死体を検分する能力のある保盛を巻きこみ、事件解決に乗り出す! 後に『小倉百人一首』に選出された和歌の絡む五つの謎を、異色のバディが解く連作ミステリ。 ■目次 「一 くもがくれにし よはのつきかな」 「二 かこちがほなる わがなみだかな」 「三 からくれなゐに みづくくるとは」 「四 もみぢのにしき かみのまにまに」 「五 しのぶることの よわりもぞする」
■2024年必読作・ペリン『白薔薇(しろばら)殺人事件』冒頭先行掲載や、ブックガイドなどで贈る、「謎解きの魅力、再発見! 初夏の翻訳ミステリ特集」。■読切 〈福家警部補〉シリーズ最新作! 大倉崇裕「亡霊」。不死の少女をめぐる美しい物語、川野芽生「不死者の物語 -女生徒」。■第24回本格ミステリ大賞全選評、一挙掲載。■特別企画 〈エリ沢 泉〉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)&〈明智恭介〉シリーズ最新作刊行記念「対談 櫻田智也×今村昌弘」ほか。
日本企業最大の利益を誇るトヨタ自動車。その創業者&ボンボン御曹司(?)の夢と苦難を綴った「奇想天外」経済小説! 第1号市販車は故障で立ち往生続出。 喜一郎は公職追放で会社解体? 労働争議と苦汁の社長辞任。 “タイムリープ”神社で滝行する章男? 「恥を知れ」と罵られながら臨む、米議会公聴会。 最新鋭水素自動車MIRAI遭難事故? 想像も出来なかった涙の再会…… 豊田家御曹司・章男少年は曾祖父・佐吉の顕彰祭へ家族と来ていた。いたずら坊主の章男は裏山から転び落ちた拍子に車にはねられてしまう。一方は明治時代、佐吉の息子・喜一郎は「自動車」に乗ってきたというアキオと名乗る不思議な子供と、しばしの友情を育む。そして時代が進むたび喜一郎の前に不思議な人が次々と現れる……彼らはいったい何を伝えに来たのか? 「もっといいクルマをつくろうよ」 おじいさん、あなたの言葉だったのですね。この小説を読んで二度泣いた。-豊田章男 トヨタは一日にして成らず。 喜一郎の情熱があればこそあのトヨタが生まれたのだと、この物語は教えてくれる。-大沢在昌 クルマに興味のある人なら最後まで「そうなんだ!」の連続。イッキ読みしました!-自動車評論家 国沢光宏 =主人公はこの二人!= トヨタ自動車創業者 豊田喜一郎 自動織機で世界を席巻し、日本の自動車産業を興しながら、失意の最期を遂げた男 トヨタ自動車会長 豊田章男 喜一郎の孫。ボンボン御曹司と揶揄されながら、世界一の車メーカーを改革した男
玉砕を強いられた「騰越守備隊」の真実 --遺族に戦場の実態を伝えるのは、生き残った者の義務だ……肉親が戦死した戦場の様子を知りたい気持がなくなってしまうことなどはあり得ないのだ、その気持に応えるために、とにかく精一杯戦場を語り続けなければならないのだ、と一政は自分に言い聞かせた。-- 日中戦争末期、旧ビルマに近い雲南の地で、約6万対2800という圧倒的不利な戦いを強いられた騰越守備隊。上官も仲間も次々と斃れるなか、落合一政と白石芳太郎は奇跡的に生き残った。 仲間たちがどのように戦い、どのように死んでいったのかを遺族たちに伝えるため、一政は長い年月をかけて『雲南戦記』を出版し、芳太郎も手記をまとめている。そこへ、収容所で亡くなった戦友の妹の消息がわかったとの報を受け、二人は東京まで訪ねていくがーー。 仲間の命を奪い、郷里を焼け野原にしてしまった戦争は、何を残したのか。南方戦線を経験した著者ならではの、魂の一冊。
全財産を盗られたという、パリ旅行中の美しい日本人女性・原田和子。友人の頼みで、出版社の特派員・大木が一日アテンドすることに。やがて和子は、盗難にあったのは嘘だったことを打ち明けるが、大木は少女のようでいて家庭的なところもある和子に心を動かされー。表題作「愛にはじまる」のほか、若い恋人・尚二と別れようとしている銀座の店主・扶紀子が、まだ揺れ動く心を祭りの喧騒とともに描く「巴里祭」、タイプの異なる二人の男性と付き合いながら、そのいずれとも結婚するのをかたくなまでに拒否する「春の弔い」など、男女の愛欲と旅をテーマにした著者ならではの短篇集。
岡崎琢磨さん(『珈琲店タレーランの事件簿』)激賞! 「どこかとぼけた神々の、人々に向ける眼差しが温かい。ずっと、こんな物語を読みたかった。」 私は天神さまこと、菅原道真。皆さまご存じのとおり、太宰府天満宮に祀られている学問の神さまである。好きな食べ物は卵かけご飯。家電製品の扱いはちょっと苦手。築五十年のオンボロ四畳半アパートで暮らしている。 この国には八百万の神々がいるが、私も含め皆、人間社会に紛れて生きている。コンビニで立ち読みをしていたり、ラーメン屋の行列に並んでいたり、公園のベンチでぐったりと休んでいたり、参拝者の願いに耳を傾けていたり…。 本書は、そんな神さまたちの何気ない日常のお話。 春の章一 東風梅香 春の章二 桜花慈酒 夏の章一 暑気宝来 夏の章二 珈琲天林 秋の章一 天地神明 秋の章二 秋思御衣 冬の章一 惟賀神年 冬の章二 六花慰撫 四季の章 匂い起こせよ、梅の花
「生きねばなりません。 そのお手伝い、 させていただきます」 切腹を命じられた武士を お梅は療治できるのか? 読むと身も心もやわらぐ時代小説 【あらすじ】 五歳の時に光を失い、 揉み療治を生業としているお梅。 市井の人々に大評判で、一年先まで申し込みが 埋まっている。ところが今すぐ主の腕が動くよう 療治してほしいという武士が現れた。 お梅でなければ駄目なのだと。 武士から「張りつめた者」の気配を 感じ取ったお梅は、 三日後、主のものとへ向かう! 「人は、どこか緩めないと生きていけない」 【著者からのコメント】 江戸の揉み師、お梅の物語、その二作目です。 お梅は、早とちりもするし、とても弱い部分 もある少女です。でも、人の芯に凛とした気迫 を宿してもいます。盲目だからこそ見え、 感じる世界と共に、お梅の凛々しい生き方を 読んでいただけたら嬉しいです。 ■主な登場人物■ お梅 五歳の時に光を失い、人に揉みを 施すことを生業としている十七歳。 十丸 お梅の用心棒。 人には白い大きな犬に見える。 お筆 豆大福が評判の紅葉屋を出している。 揉み仕事の依頼を受けお梅に取り次ぐ。 お昌 両親を亡くし、祖母のお筆と暮らして いる。お梅の仕事の段取りを担う。 先生 お梅に揉み師の才を見抜いた者。人には 白茶の天竺鼠に見えている。 お酒に目がない。
スポーツ記者の直生は、栄神タイガースの抑えのエース宮城峻太朗に絶大な信頼を置かれている。ある日、直生は宮城がメジャーへ挑戦することを知らされる。その挑戦を喜ぶと同時に、少しだけ羨ましく思う直生。いつか自分も独立して海外で取材がしたい…彼には二人の娘がいるのだが、次女の奏が自閉スペクトラム症で、子育てを妻の栞に任せっきりだった。そんな中、奏が怪我をして入院することに。緊張の糸が切れたように崩れ落ちる栞を前に、直生は何一つ声をかけることができない。深まる溝、先の見えない未来。後悔の中、彼は思う。そもそも自分は、なぜ、この仕事を選んだのか…すると、中学時代に出会った先輩・佐々倉美琴の姿が脳裏に浮かんできた。いま、小さな再生の物語が幕を開ける。
「百歳まで生きてもらう」と節制した食事を強いる長男の嫁。生きているうちに好きなものを好きなだけ食べさせてほしい、と切に願う老夫婦が案じた一計とは…?人の温かさをユーモアたっぷりに描く「生きる幸せ」をはじめ、心を癒し、日々に彩りをそえる六篇の老話を収録。
“妊娠しています”という医師の言葉に、エリンは呆然とした。おなかの子の父親は、大富豪エイジャックス・ニコラウー。出会った瞬間に強く惹かれ、彼の誘惑に抗えず一夜を共にした。さらにもう一夜を共にしたあと、冷たく別れを言い渡されたのだ。今さら彼に妊娠を知らせても、きっと追い払われるだけ。エリンは彼の前から姿を消し、ひとりで産み育てると決めた。2年後、突然エイジャックスがエリンの自宅を訪ねてきた。彼が足を踏み入れると、火がついたように赤ん坊が泣きだす。エイジャックスは鋭く光る眼で言った。「この子は…僕の娘だ」