小説むすび | 2024年8月28日発売

2024年8月28日発売

マザーマザー

出版社

講談社

発売日

2024年8月28日 発売

5つの短編に待ち受ける、予想外の驚愕の結末! あなたはもう、以前の家族には戻れない。衝撃の令和の家族像。 「母という禍、家庭という地獄。 ひょっとして獄吏は自分自身なのかもしれない」 ーー中島京子(小説家) <崩壊する家族を描く、衝撃の連作短編集!> セメタリー ワンピース ビースト エスケープ アフェア <書評家も絶賛> 「よくぞこの全人類にとって厄介で気になりすぎる母という存在を描き切ってくれた。不謹慎なほどの面白さ!」--マライ・メントライン 「作者がエールを送っているのは、母という名の女性たちなのだ。母親という呪縛に囚われている、すべての女性たちなのだ」--吉田伸子 母と娘の関係性はたくさん書かれているが、これは、母とかつて母だったものとの物語だ。 アニメのような三世代家族から独立して家庭を持った青年が、コロナ禍の間に立て続けに身内が亡くなった実家に久々に帰る「セメタリー」、過労によるうつ病で医師の仕事をやめて離婚した兄から、その身を案じながら亡くなった母の一周忌を前に再婚の知らせが届く「ワンピース」、娘が嫁いで一人残された高齢女性が、やがてマンション内で鞘当てが起きるほどに華やかに変貌していくさまを管理人の目から見た「アフェア」など、「母」という名に隠された一人の女性としての“本当”の姿を描き出す、直木賞作家渾身の家族小説!

『ダーバヴィル家のテス』とヤヌスの神話『ダーバヴィル家のテス』とヤヌスの神話

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2024年8月28日 発売

ジャンル

『テス』に隠された双面神ヤヌスー。 19世紀のイギリス文学を代表する小説の一つトマス・ハーディ作「ダーバヴィル家のテス」。 ーヒロイン・テスの悲劇的な一生を描いた本作は、なぜか「門」や「出入口」などへの言及が多い。 テスの運命を翻弄する二人の男の名前、クレアとアレックは、よく見ると一字違いのアナグラム(字句の入れ替え)。 ーこれらは何を意味するのか?  筆者はそこにローマ神話の双面の門神ヤヌスの隠れた存在を見抜き、ヤヌスを鍵にして物語を読み解いていく。 ギリシア・ローマ神話や聖書や、シェイクスピアやミルトンなど、西欧文化史を彩る多様な成果を縦横に駆使しながら、入念に織り上げたテクスチュアから立ち現れてくる、秘められた花にも似たテスのドラマをご覧ください。 [目次] 『ダーバヴィル家のテス』梗概ーー未読の方々のために 序章 コードとしてのローマ建国伝説とヤヌスの神話 (1)『テス』と西欧文化史 (2)『縛られたプロメテウス』から『アエネイス』、『ルークリースの凌辱』へ (3)『金枝篇』とヤヌスの神話 第1章 名前の〈二重性〉とアイデンティティ (1)ヤヌスとしてのクレアとアレック (2)「自身(セルフ)」をめぐる関係性の劇とアイデンティティ 第2章 アレックによるアイデンティティの分裂とヤヌスの影 (1)冥界の地獄タルタロスへ (2)冥界からの帰還を願って 第3章 クレアによるアイデンティティの分裂とヤヌスの影 (1)冥界の楽園エリュシオンの野へ (2)ふたたびタルタロスへ 第4章 悲劇の構造としてのヤヌス (1)プルトの王国にて (2)〈青鷺〉の町アルデアにて 第5章 復讐の政治学と魂の救済 (1)〈命名〉によるアイデンティティの支配と復讐 (2)ヤヌスの神話と楽園喪失・回復神話による〈戯れ〉と〈救済〉 注 引用文献(参照文献を含む) あとがき 電子版に寄せて──ヤヌスは顕現する 著者紹介

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