2024年発売
私生児として生まれた優輔は、医学部在学中に立て続けに両親を失う。愛情を注いでくれた父と母を亡くし、孤独を抱えて亜矢子と被災地を旅するうちに、別れがたい絆で結ばれていく。優輔と亜矢子はそれぞれの肉親のもとにたどり着けるのかー。
老舗和菓子屋の先代社長の不審死をきっかけに、葛城光一は語られざる古代史の世界に迫る。個性豊かな仲間と共に真相を求めて日本各地を巡る中、光一を阻む謎の人物がいて…。予測不能な展開に息を飲むエンタメ・サスペンス小説!
わたしたち日本人は、どう生きてきたかー。20世紀初頭の房総半島の片田舎、ロンドン、パリ、上海などを舞台に、激動の時代をひたむきに駆け抜けた先達たちの「魂の軌跡」を、壮大なスケールで描く歴史小説巨編。
世界33か国で刊行、オランダ生まれのチリの新鋭による、科学史に着想を得た斬新なフィクション。 「プルシアン・ブルー」 第二次世界大戦末期、ナチの高官らが所持した青酸カリと、西欧近代における青色顔料をめぐる歴史、第一次世界大戦の塹壕戦で用いられた毒ガス兵器の開発者フリッツ・ハーバーの物語。 「シュヴァルツシルトの特異点」 科学史上初めてブラックホールの存在を示唆した天文学者シュヴァルツシルトの知られざる人生。 「核心中の核心」 不世出の数学者グロタンディークの数奇な生涯と、日本人数学者、望月新一の人生の交錯を空想する。 「私たちが世界を理解しなくなったとき」 黎明期の量子力学の発展に寄与した三人の理論物理学者、ハイゼンベルク、ド・ブロイ、シュレーディンガーと、それぞれに訪れた発見/啓示の瞬間。 「エピローグ 夜の庭師」 作者と思しきチリ人の語り手が、散歩の途中に出会った元数学者の庭師との会話や思索を綴る。 科学のなかに詩を見出し、宇宙の背後にある論理や数式が、天才たちの前におのずと姿を現わすかのような比喩が随所に光る。既存のジャンルを軽々と飛び越える国際的な話題作。 プルシアン・ブルー シュヴァルツシルトの特異点 核心中の核心 私たちが世界を理解しなくなったとき エピローグ 夜の庭師 謝辞 訳者あとがき
気がつけば、獣の姿にもなれる獣耳&尻尾ありの人型獣族の者たちが大多数を占める世界に前世の記憶を残したまま転生し、ピアニーと名付けられた主人公。獣族に比べたらあまりに脆弱な人族として生まれたため、周囲(特に兄のオーキッド)からあふれすぎるほどの愛情を注がれて日々すくすくと成長中なのだが、こちらの世界は前世の常識が通用せずに驚くことばかり!ところが、人族特有のチートな能力と周囲の者には想定外の言動で、ピアニーこそ常識外れな存在になっていて…知らぬは本人ばかりなり!?
四十路の教師が城主の嫡男(幼児)に転生!? 「小説家になろう」で話題の転生×戦国小説 交差点で事故に遭ったことは覚えている。でもその後は……? まさか憑依? 転生? 混乱しながらも、今の己の身体が戦国時代に生きる勝千代という名の幼子であると理解した自分。だが、勝千代は城主の嫡男でありながら、父の側室や異母兄たちから虐待され、今にも死にそうなありさまなのだ。なんとしても幼いこの身体を死なせてはならない。勝千代の中の人である四十路男は、知恵を振り絞り、必死に勝千代を生き延びさせようとするが!? 戦国時代に迷い込んでしまった現代人による、ヘルモード・サバイバルから始まる戦国成長物語!
貴族だけが魔法を使える異世界のど辺境。とあるアラサーサラリーマンが転生したのは村人レン(5歳)だった。彼にとってのんびり田舎暮らしは楽しかった。残酷天使達に懐かれるまでは…。怠けたいのに、朝から晩までかくれんぼ、読み聞かせ、ギャン泣きあやし等面倒見のいいばっかりについつい完璧にこなしてしまったのだ!いかんいかんと嫌われる方法を考えていたある日、平穏だった村に突如魔物が現れる。問題児達が狙われた時、いつもやる気のないレンが面倒ごとを避けるために隠していた魔法を発動するー!のんびりしたいだけの転生少年が、ついついやれやれ子守りする英雄譚!
航宙駆逐艦・シュンミンの魔改造後、首都星に戻ったナオを待っていたのはー第三王女からのラブコール!?星系を跨ぐ治安組織・広域刑事警察機構の設立責任者となった彼女の座乗艦として、艦と乗員まとめてスカウトしたいのだという。理想の最期が遠のく展開に抵抗を試みるも、王族の意向には逆らえない。泣く泣く出向すれば、各地の貴族への根回しのため豪華なパーティーに連れ回されて“殿下のお気に入り”という立場が着々と固まっていく!だがそんな中、捜査中の宇宙海賊の秘密拠点を偶然発見するという絶好の殉職チャンスが巡ってきて…?死にたがりな異才士官が巻き起こす下剋上スペースオペラ、第二弾!
「僕と(政略)結婚してください」リッドは念願のファラとの神前式を迎え、張り切っていた。レナルーテを筆頭に各国の重鎮の前で愛を誓い、二国間の関係をさらに強める。この幸せを盤石にすべく、帝国へ木炭車・懐中時計を売り込みにいくがーそこで父ライナーと悪役令嬢の父が親交が厚いと発覚し、対面することに!いきなりのことに動揺すると思われたが、悪役令嬢を手懐けるチャンスかもと、あえて接近して餌を撒くことに…?ついに因縁と対面!領地を飛び出し、帝国上位貴族を出し抜け!“型破りな腹黒神童”が企む、ハートフル家族再創造計画第7弾!第10回ネット小説大賞受賞!「小説家になろう」年間1位!
魔境からドラコアウレア王国を守護する砦たる辺境。しがない男爵令嬢・キャロルは、辺境伯子息の婚約者・オズウィンと共に、その最前線に足を踏み入れた。姉の結婚を王家に認めてもらうため、功績を挙げようと意気込む中…突然女騎士に決闘を申し込まれ、乱入した義母ともタイマン勝負に!パワフルな人々に圧倒される賑やかな日々だったがー魔獣の様子が何かおかしい?防壁を破壊しかねない災害級超巨大魔獣・地伏竜が近づいていた!?「君になら背中を任せられる」厳しい修行で鍛えた魔法を駆使し、新たな武器を携えて、いざドラゴン狩りへ!たくましく成長を遂げる、戦乙女の本格狩猟×ラブ(?)ファンタジー!
気ままにクラフトを楽しむVRMMO『きまくら。』で仕立屋業をエンジョイ中のビビア。店頭販売を始めたり、“リクエストボックス”の要望に応えたりと新たな試みにも挑戦していた。とにかく作りたいものを作るぞと、気になるリクエストをチョイスし、初めてのワンピースや和装作りに励むことに。生産に大忙しで引き籠りがちな中、「そろそろ別の街に行ってみたいな〜」と手付かずだったミッション消化を思い立ち、いそいそと向かつた先は“病める森”!幻獣のスタンピードを阻止する緊急イベントが発生し、この世界に存在する賢人たちの秘めた過去を知ることになってー?壮大な世界をのんびり楽しみ尽くす、ほのぼのクラフトファンタジー第2弾!
ミステリー界「無冠の帝王」が放つサイコサスペンス 闇を葬るために、闇になれ。我が身を顧みず人を守る男がここにいる。 カニバリズム、白骨化死体、議員自殺、カルト宗教団体・・・止まらぬ最悪事件の連鎖。自らを悪魔に貶める男と悪魔に縛られる者たち、最後の闘い。腐敗隠蔽止まぬ大組織と、孤立無縁の「特殊犯罪捜査室」。この「悪魔」は事件に引き寄せられるのか、自ら事件を呼ぶのか? 誰かの苦しみを共に苦しむことは、人間が人間であるからこそ生み出されてしまう悲劇であると同時に、希望にもなり得る。 これまでとこれから繋ぐシリーズ最大の転換点の作品。悲劇と希望と戦いはどのような決着を見せるのか?-ライター吉田大助
難民児童と施設職員の交流を描くYA小説 スウェーデンの小さな町にある灰色の建物。高校を出たばかりの「わたし」は、保護者のいない難民児童が暮らす収容施設で働いている。職員は規則と指示に従うことを求められ、帰宅したら仕事のことは考えるなと言われるけれど、アフガニスタンから逃げてきた少年たちと日々接していると、それはとても難しい。「わたし」は、家族と離れ一人で逃げてきた14歳のザーヘルや17歳のアフメド、ハーミドという3人の少年たちと心を通わせるうちに、タリバンへの恐怖やトラウマに苦しむ彼ら、18歳になり施設を出なければならないことを恐れる彼らに寄り添おうとする。 静かな筆致で難民児童の現実と職員の葛藤を描いた、2021年北欧理事会文学賞(YA&児童部門)受賞作。 【編集担当からのおすすめ情報】 十代の少年たちがたった一人で家族を離れ、故国を出て外国へ難民する。こんな現実が世界のどこかで起こっていることをご存じでしょうか。 本作は、スウェーデンの難民児童施設を舞台に、彼らの現実、そして一個人としての思いと制度の限界の中で葛藤する女性職員の姿を描いたYA小説です。現在は減少傾向にありますが、2015年にはスウェーデンの難民児童の数は35000人を超えていました。著者はソーシャルワーカーとして難民児童にかかわる仕事をした経験があり、その経験をもとに本作を書き上げ、デビュー作にして北欧理事会文学賞を受賞しています。 日本人にとっては遠い国の問題のように感じるかもしれません。ですが、職場や学校の「公の人間」としての自分と、困っている人を助けたい「一個人」としての自分とのはざまで抱える主人公の葛藤は、誰しも身に覚えがあるのではないでしょうか。アフガンの少年たちと同世代の方から、大人の方まで手に取って頂きたい1冊です。
大雪の日、大人気作家の御津島磨朱李が細部までこだわった新邸のお披露目会が行われた。招かれたのは作家と編集者、文芸評論家と……。最初は和やかな雰囲気だったが、次第に雲行きが怪しくなっていく。奇想天外、どんでん返しの魔術師による衝撃のミステリー!
事実無根のゴシップ記事によって活動停止を余儀なくされた特別強行捜査局。マスコミの追及を逃れるため、海上自衛隊の海賊対策派遣に参加を命じられた朝倉だが、派遣先のジブチで謎の部隊に拉致されてしまう。朝倉救助のために動き出す特捜局の面々、NCIS(海軍犯罪捜査局)、そして日本最強の傭兵代理店。特捜局は朝倉を奪還し、解体の危機を乗り越えられるのかーー。
『風の歌を聴け』でデビューし、翌年『1973年のピンボール』を発表。フィッツジェラルドの翻訳に取り組み、『羊をめぐる冒険』を執筆。その頃書かれた7作品が、この『中国行きのスロウ・ボート』には収録されている。村上春樹の最初の短編小説集にして記念すべき安西水丸さんとの初仕事。1983年刊行の単行本を当時の装幀のまま復刻。“復刊に寄せて”新たに序文を収録。