著者 : 谷崎泉
元編集者の猫沢二胡(ねこさわ にこ)は最愛の夫を喪い、仕事をなくし、閑古鳥の鳴く実家の文具店で店番をしつつ一人暮らしをしている。 そんな折、突然甥っ子である大学生の明澄(あすみ)が訪ねてきた。シングルマザーの母の結婚をきっかけに家を出ると言う。 二胡はとっさに同居を提案し、不思議なふたり暮らしが始まった。 静かな日々に明澄が加わり、文具店のわけありなお客様たちとの交流もあり、なぜか猫もやってくる。空虚だった二胡の日常はいつしか賑やかになり、ある目標もできてーー 借りぐらしから居場所が見つかる、あたたかい日常の物語。 一 すべてを失い実家に身を寄せた二胡(にこ)。閑古鳥の鳴く文具店の店番をしながら漫然と一日を過ごしていた。そこに甥っ子の明澄(あすみ)が「家を出る」と言いに来てーー。 二 迷い猫に餌をあげないことを伝えたことをきっかけに、ぎくしゃくする二胡と明澄。そんな中、二胡は駅で偶然、知り合いの女子高生の窮状を見かけ、つい声をかけてしまう。 三 地元に知り合いも増え、二胡のライターの仕事も少しずつ広がりを見せていく。ふたりぐらしも軌道に乗ったある日、台風が近づいてくる。迷い猫のことが気になる二人だが……。
★*--感動の完結巻!--★* 響たちは新しい酒の銘柄づくりに着手し始めた。その最中に失踪していた兄・環から連絡が。驚く蔵の皆。響はその思いも受け止め、三葉を連れてある行動を起こす。 一方、江南酒蔵の状況は改善し、「蔵へ幸運をもたらした」三葉は、ついに故郷から"役目"終了の連絡を受け取る。それは蔵の皆との別れを示すもの。三葉はいっそう強い思いを込めてまかないを作る。 春の天ぷら盛り合わせ、手まり寿司、菜花の和え物、唐揚げや玉子焼きで彩り豊かなお花見弁当…。 そのお弁当を広げた宴席で、三葉は静かに席を立ちーー? ★*--登場人物紹介ーー★* 江南響 --苦境に立つ江南酒造の蔵元。従業員からも慕われる青年で、元ラガーマン。 赤穂三葉 --江南家に“奉公”にやってきた、ひたむきで不思議な少女。実は…? 江南聡子 --響の母。夫が亡くなり、長男が失踪してしまった心労から入院していた。 中浦左千雄 --傾きかけた酒蔵を支える誠実な経理部長。聡子の幼馴染みでもある。 秋田健太郎 --江南酒造を支える若き杜氏。美味い酒づくりに熱心に取り組んでいる。 塚越楓 --江南酒造に勤める金髪の従業員。姉御肌で仕事の飲み込みが早い。 高階海斗 --江南酒造に勤める若手従業員。高卒で入社しやりがいを感じ始めている。 佐宗翔太 --響の幼馴染み。地元で有名な旅館の息子でもあり、商売センスがある。 第一話 第二話 第三話
★*--1巻は発売即重版! 『高遠動物病院へようこそ!』『鎌倉おやつ処の死に神』など人気作著者の最新シリーズ2巻ーー*★ 響の酒蔵は三百年続く老舗。苦境が続いていたが、夏にはついに大手ホテルとの取引が実った。 美味しい料理で背を押してくれた三葉や杜氏と喜びを分かち合うも、季節は酒の仕込みが始まる蔵の繁忙期に。 三葉は、泊まり込みで働く杜氏や響のため、はりきって季節の食材も使った食事を準備する。 昆布締めの刺身、七輪焼きのバター醤油椎茸、里芋コロッケ…。三葉のまかないに励まされ、旨い酒造りに勤しむ蔵の従業員たち。 その多忙な最中、響に百貨店への出品や取材の打診が舞い込みーー? ★*--登場人物ーー*★ 江南響 --苦境に立つ江南酒造の蔵元。従業員からも慕われる青年で、元ラガーマン。 赤穂三葉 --江南家に“奉公”にやってきた、ひたむきで不思議な少女。実は…? 江南聡子 --響の母。夫が亡くなり、長男が失踪してしまった心労から入院していた。 中浦左千雄 --傾きかけた酒蔵を支える誠実な経理部長。聡子の幼馴染みでもある。 秋田健太郎 --江南酒造を支える若き杜氏。旨い酒づくりに熱心に取り組んでいる。 塚越楓 --江南酒造に勤める金髪の従業員。姉御肌で仕事の飲み込みが早い。 高階海斗 --江南酒造に勤める若手従業員。高卒で入社しやりがいを感じ始めている。 佐宗翔太 --響の幼馴染み。地元で有名な旅館の息子でもあり、商売センスがある。 ★*---もくじーーー*★ 第一話 第二話 第三話 エピローグ
人に慕われる青年・響の酒蔵は、三百年続いた老舗。だが数々の難題が。目下、重要な収入源である梅酒の仕込みが人手不足だ。 そこに現れたのが、世慣れない乙女・三葉だった。響の役に立とうと、一途に勤める彼女は周囲に認められ、まかないも担うことに。 ふわふわ玉子焼き、採れたてトマトの胡麻酢和え、五目いなり。三葉の絶品料理と前向きな言葉の"おまじない"は、響や杜氏の背中を押す。信頼を培っていく二人だが、三葉には不可思議な点がーー? そんな中、響と三葉が挑んだ花火大会での販売が転機になり…!? ★**---発売即重版決定!! 『高遠動物病院へようこそ!』『鎌倉おやつ処の死に神』など、多数の人気作品をてがける谷崎 泉のシリーズ1巻!!---**★ ★*---主要登場人物ーーー*★ 江南(えなみ)響(ひびき) …… 酒蔵の従業員からも慕われる青年。元ラガーマン。父を亡くし、兄が失踪し、苦境に立った実家の老舗酒蔵を担っている。 赤穂(あこう)三葉(みつば) …… 響の前に現れた、ひたむきで不思議な少女。成人しているが、幼く見られがち。 江南(えなみ)聡子(さとこ) …… 響の母。 中浦(なかうら)左千雄(さちお) …… 傾きかけた酒蔵を支える誠実な経理部長。聡子の幼馴染みでもある。 秋田(あきた)健太郎(けんたろう) …… 酒蔵に勤める、若手従業員。酒づくりに熱心。 佐宗(さそう) 翔太(しょうた) …… 響の幼馴染み。地元で有名な旅館の息子で、商売センスがある。 塚越(つかごし)楓(かえで) …… 酒蔵に勤める、若手従業員。姉御肌。 高階(たかしな)海斗(かいと) …… 酒蔵に勤める、若手従業員。 第一話 第二話 第三話 エピローグ
近づく二人の距離…安藤さん(犬)も応援してます! ▼△▼人気シリーズ、最高のハッピーエンド!!▼△▼ 無愛想な高遠(たかとお)の動物病院には、日和(ひより)と雑種犬の安藤さんに加えて動物看護師である三芳(みよし)が入り、運営は軌道に乗ろうとしていた。 そんななか、以前高遠が退職に追い込まれた「井関アニマルクリニック」の院長が現れる。 「聞いてるかどうか分からないんだが…気まずい別れ方をしたものだから」 日和は高遠を思い、院長とのすれ違いが解消されるよう心を砕く。 一方、日和の元恋人が病院に偶然現れたことで、高遠との距離が変化する。賢く可愛い安藤さん(犬)に見守られながら、不器用な二人が選ぶ未来は…? 感動の最終巻! 一話 犬話休題一 二話 犬話休題二 三話 エピローグ
保護犬の安藤(あんどう)さんと暮らす日和(ひより)が、動物第一の獣医・高遠(たかとお)の動物病院に勤めて数ヶ月。有能ながら気遣いの出来ない高遠に戸惑いつつも、日和は不器用な彼や動物の役に立とうと工夫を重ねていた。 しかし、日和は動物看護の素人。命の危険がある熱中症のフレンチブルドックが運び込まれ、専門知識の足りなさを痛感する。 そんななか、院内を掃除していた日和は、高遠が探していた写真ーー前職の同僚女性が写った一枚を見つけてしまう。偶然に彼女と知り合った日和は、彼女が動物看護をしていたと知り…?
【彼は、無愛想で 社会不適合者で、 愛情深い獣医さん。】 独立したてのWEBデザイナー、日和は、海外転勤する姉夫婦から頼まれ、2年間だけ雑種犬「安藤さん」と暮らすことになった。 安藤さんの予防接種のため、初めて訪れた動物病院は、診察券すらなくスタッフは獣医の高遠のみ。彼は動物だけを愛し、人間のことは名前さえ覚えない男だった。 病院の人手不足から、日和はお客さんにスタッフと間違われ奔走するはめに。そこを高遠の知人に見込まれ、正式に勤めることになった。しだいに日和は、高遠の採算度外視で治療をする不器用さや、前の病院を辞めた事情を知り…?
学芸員になるべく勉強に明け暮れていたあかり。しかし母の急逝で天涯孤独となり、現実的な問題が持ち上がった「お金がない」。学芸員の夢もここまでか。だが、生活費節約のため引きこもり作家と同居をすすめられ?
妹・和花の誕生日の翌日は母の命日。母の墓前に手向けられた花を見つけた柚琉の脳裏に失踪した父の姿が過ぎる。そんな中、犀川さんに異変が起こり、命に特別な事情を抱えた和花が倒れた。優しい死に神、感動の最終章
鎌倉山の片隅に佇む「おやつ処みなと」に正月がやってきた。売れない小説家の柚琉は妹の和花やアイス作りの達人の犀川さん、腐れ縁たちに引っ張り出され、カルタに興じていた。そんな時ー。「湊柚琉さんですか?お願いがあるんです。どうしても、助けなきゃいけない人がいて」何かに導かれるように延命の依頼が舞い込む。しかもそのお客は、柚琉を指名してきた。命を“与える”死に神の存在と正体を、誰が教えたのか。さらに和花の幼い頃の秘密が明らかになり…。シリーズ待望の第2弾。
売れない小説家・柚琉が働く『おやつ処みなと』には「死に神」がいる。絶品アイスの作り手なのに極度の辛党の犀川さんだ。母が死んだ日に現れた犀川さんを死に神と呼んだのは、今は亡き祖父だった。あれ以来、死に神を訪ねて“お客”がやってくるようになった。自分の命と引き替えに母を助けたいとすがる女子高生。生き別れになった子どもと死ぬ前に一度でも会いたいと祈る父。人知れず代償を払い、彼ら“お客”の願いを叶える死に神。これは、鎌倉のおやつ処を舞台につないでいく、孤独な死に神の優しい物語。
東京谷中にある月影寺の奥に居を構え、居候・宇多蒼一郎と二匹の猫とともに暮らす白藤晴。小間物作りで細々と生計を立てる彼のもとに、大学時代の知人という美女が姿を現す。ワケありな過去を持つ彼女の登場に、晴の心は乱されていく…。そんな中、蒼一郎の姉の強引な「お願い」により、またしても骨董鑑定を引き受けることになる。だが、訪れた屋敷で、晴と蒼一郎はまたしても殺人事件に遭遇してしまう!しかも、屋敷に残されていた仏像は、晴の暗い過去に関係するいわくつきの品でー。
東京・谷中にある月影寺の奥に居を構え、居候・宇多蒼一郎と二匹の猫とともに暮らす白藤晴。骨董に才がありつつも、過去の経緯から今は小間物作りで細々と生計を立てる晴だったが、作品を扱ってくれる雑貨屋の女性店員・真澄から、避けていた骨董品鑑定にまつわる相談事を持ちかけられてしまう。彼の作品に惚れ込んでくれる真澄の頼みを断ることができず、晴は渋々引き受けることになる。だが、骨董鑑定に訪ねた真澄の実家で、彼は身元不明の死体を発見してしまい…!?
東京・谷中に佇む月影寺。その片隅に建つ古い日本家屋には二人の青年と二匹の猫が住んでいる。骨董鑑定の才があるものの、今は小間物を作って細々と生計を立てている家主の白藤晴と、居候の骨董オタク・宇多蒼一郎。そんな白藤家に、銀行員の梶という男が訪ねてきた。晴の亡くなった祖父に用事があるという梶は、どうやら骨董贋作にまつわるトラブルに巻き込まれている様子。過去の因縁から骨董を忌避する晴は、なんとか関わり合いにならぬようにしていたが、事態は殺人事件に発展し…!?