制作・出演 : クリヤ・マコト
デビューから約1年を経てリリースされたセカンド・アルバム。リー・リトナーの代表的ナンバーの「キャプテン・カリブ」から、伸びのある音色とそこはかとなく漂う上品な色気にはっとさせられる。ノスタルジックな雰囲気の「オレンジ・ロード」や「テンポ・フェリーチェ」で聴かせる、哀愁あふれるプレイも彼女の持ち味かも。
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日本コロムビア株式会社少女っぽさと妖艶さを自在に行き来するヴォーカルと不思議キャラで個性を発揮するシンガーのJ-roomレーベル時代のベスト。ラテンにアレンジした「夏をあきらめて」、浮遊感が心地よい「カーニヴァル」、情熱的な表現が光る「アドロ」、ロマンティックな「男と女」、軽やかだがフックが利いている「アマポーラ」とバラエティ豊か。
ロンドンに拠点を移し、クラシック音楽にあらためて正面から向き合ったという葉加瀬太郎の新境地を示す一枚。ヴィヴァルディ風アレンジの「春をどうぞ」や、エルガーの「威風堂々」をサビに使った「栄光への道」などの自作が収録曲の約半分を占め、“葉加瀬流クラシック”をダイナミックに体現する。
痛快なピアノ・トリオ作。技量的にも申し分のないクリヤのピアノの音は光が当てられた水晶のような輝きを放っている。曲の“歌”を膨らませていくアドリブ展開に高い音楽性を感じさせながら、くっきりとした音像で浮かび上がってくるサウンドは彼の美学の賜物だ。
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日本コロムビア株式会社個性的な歌唱スタイルに磨きをかけ、エキゾティックな魅力が全開するメジャー3作目。クリヤ・マコトの現代的な編曲が情熱的なヴォーカルを際立たせる(6)、ヴァイオリンとトロンボーンを含む自身のバンド、コレッツとともに色彩感豊かに仕上げた(7)など素晴らしい。★
お手本はグラッペリ&メニューインのスタンダード・アルバム。しかしこの二人の場合、同門だけあって、二人とも根っこが共通、しかもスウィンギー。鷺巣詩郎のアレンジも文句なくいい。「誰も寝てはならぬ」が元ネタの(8)など鳥肌モノ。生音っぽい録音もグッド。★
2005年11月、パリで録音した初のソロ・ピアノ作。透明感のあるタッチ、即興の中からあふれでる美旋律、鮮烈なリハーモナイズなどを通してアーティスト性が全開。メロディを愛おしむかのように表現する(3)、終盤以外は原型をとどめないほど飛躍する(9)など素晴らしい。★
八面六臂な活躍を展開する納が、アコースティック・ベースの印象を超えたコンテンポラリーな持ち味を実現。2曲だけの小沼の参加も大きい。クリヤの直線的で知的なピアノとも相性抜群だ。(7)でのアルコ弾きは聴く者を優雅な気分にさせてくれる。★
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日本コロムビア株式会社すでにインディーズ系で2枚の作品を発表している女性シンガーのメジャー移籍第1作。ジャズ、ラテン、ボサ・ノヴァを得意としていて、本作もジャズ・ボッサ&ラテン色が強く、彼女のエキゾティックでコケティッシュな歌声は男心をくすぐるかも。感情移入に個性があり、(1)は出色。
アニメ音楽とジャズの出会いを実現した作品。『ルパン三世』『新世紀エヴァンゲリオン』をはじめとするさまざまなアニメの名曲がジャズの魔法をかけられたかのように崇高な芸術へと変化していく。特に(6)のアレンジやフリューゲル・ホーンのメロディは最高。
クリヤにとって師匠にあたるネイサン・デイヴィスとの共演盤。ネイサンやカーティス・フラーにとって自然なジャズという観点から、オーソドックスにプレイするファンキー・ジャズ。才人クリヤがあえてこういう演奏を行なっているところが面白い。