制作・出演 : ベートーヴェン
かつて神童と騒がれた天才ピアニストも30歳を超え、ピアニストとしてさらなる成長を遂げ、芸術的な深みも格段に増してきました。そのキーシンが1997年にレヴァイン指揮するフィルハーモニア管弦楽団とともに満を持してベートーヴェンの「皇帝」協奏曲をレコーディング、世界中の注目を集めました。カップリングには若き日のキーシンが巨匠ジュリーニ指揮するウィーン・フィルというこの上ない組み合わせをバックに創り上げたシューマンのピアノ協奏曲。1992年5月に行なわれたウィーン・フィル定期演奏会でのライヴ録音。まさに卓越した音楽家同士の演奏がお互いを高め合う、至福の一時ともいえる白熱した演奏会になりました。フィルアップにはシューベルトの歌曲をリストが編曲した2曲の小品を収録しています。
ボルティモア出身の17才(当時)の天才ヴァイオリニスト、ヒラリー・ハーン待望の第2弾。衝撃のデビューを飾ったバッハ・アルバムは全世界で高い評価を得たが、今回は「ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲」と「バーンスタイン:セレナード」の組み合わせよる21世紀へ向けて新たな可能性を追求するコンチェルト・アルバム。ジンマン指揮するボルティモア響のサポートを得て、ヒラリーのヴァイオリンは堂々と美しい調べを奏で上げる。
ベートーヴェンのみならず、古今の交響曲、いやクラシック音楽すべてを代表するといっても過言ではない大名曲2曲を、ワルター/コロンビア交響楽団による定評ある名演奏でどうぞ。クラシックのスタンダードたるこれら2曲の、きわめつけのスタンダードな名演が1枚で楽しめます。「運命」に聴ける推進力、「田園」での牧歌的な雰囲気、いずれをとっても老巨匠ワルターが晩年に到達した深遠な世界感が生んだものといえましょう。
制作・出演
アルバート・ダ・コスタ / ウィリアム・ウィルダーマン / ウェストミンスター合唱団 / エミリア・クンダリ / コロンビア交響楽団 / ネル・ランキン / ブルーノ・ワルター / ベートーヴェン全交響曲中の王者として君臨する「第九」。ベートーヴェンの音楽の集大成とも言うべきこの作品には、数多くの名演奏アルバムがあります。しかし、このワルターの演奏ほど暖かく深い感動を与えてくれるものはありません。ベートーヴェンの作品中、最も美しい音楽と言われる第3楽章の叙情のひだの深さ、歓喜に至る深い感情の表出、このワルターの演奏は録音後40年を経た今日でも、その価値を失いません。まさしく不滅の名盤です。
TVドラマで一躍有名となったベト7に加え、ベト8とエグモント序曲を収録しました。巨匠レナード・バーンスタインがニューヨーク・フィルの音楽監督を務めていた時期に録音された第1回目のベートーヴェン交響曲全集からの演奏です。黄金時代のニューヨーク・フィルとアメリカ楽壇の頂点に立つバーンスタインの自信と気力に満ちた音楽性が見事に合致した名演です。
制作・出演
エルンスト・ヴィーマン / ギゼラ・リッツ / ベルリン交響楽団 / ベートーヴェン / マーリース・ジーメリング / ルートヴィヒ・ズートハウス / レオポルト・ルートヴィヒ / レオポルド・ルートヴィヒ / 聖ヘドウィヒ教会合唱団発売元
日本コロムビア株式会社最高の音で楽しむために!
制作・出演
アルフレート・マレチェク / ウィルヘルム・ポゼッガ / ジークフリート・ボリース / ハインツ・キルヒナー / フリッツ・リーガー / ベルリン・フィルハーモニー四重奏団 / ベートーヴェン / ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団発売元
日本コロムビア株式会社2005年に開始した全集も第7弾を迎えるが、3曲ともに繊細かつ知的なクリアさが際立っている。アダージョ楽章の陰影豊かな瞑想的な味わいも絶品。巨匠風の重厚壮大な「ハンマークラヴィーア」とは趣を異にするが、シフならではの独自の境地を確立した点は高く評価したい。
2008年春、編者より上梓されて好評を博した『拍手のルール』(中央公論新社)との関連企画コンピ。ライナーの面白さがさすがで、このCDを先に買ったなら、間違いなく本のほうも買いに走ることになるはず。“特別編”のシャレは、もっとキツくても良いなぁ。
ヴァイオリニスト・天満敦子のパートナーとして20年。吉武雅子のソロ・デビュー・アルバムだ。「エリーゼのために」から弾きはじめ、リャードフの前奏曲やショパンを並べたプログラム。聴き入るうちに、いつの間にか穏やかな気分にさせられる。いい演奏だ。
ドイツ音楽を主要なレパートリーとしていたカイルベルトのベートーヴェンは、かつてのドイツ人のベートーヴェン観をストレートに表わしている。素朴で堅固だが、滋味深いベートーヴェンだ。
いつの間にか韓国のピアニスト、パイクも60歳を越えた。そんななか、満を持してと言うべきか、足かけ3年にわたり録音が続けられてきた、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集がリリースされた。一聴驚くのは、全曲を貫くテンションの高さ。特にもともとテンポの速い楽章では、さらにテンポ・アップし痛快なほどに駆け抜けて技術の冴えを見せつけるし、ドラマティックな部分では“激情の奔流”といった凄まじさを聴かせる。逆に遅い楽章ではゆったりとした抒情をなびかせ、明快な対照を形作る。“鮮烈”と評したい。