制作・出演 : ベートーヴェン
これは待望のアルバムである。キーシンの協奏曲ものはエキサイティングになるのは必定。結論から言えばそれ以上の出来。というかキーシンの芸域はさらに深みを増した印象がある。演奏における風格と興奮は必ずしも共存しないものだが、このベートーヴェンにはそれがある。いわば巨匠的な絶対的価値観や品格に、聴き手の誰をも引き込ませずにはおかない鮮烈な表現が加味されている。もはや現代では鬼に金棒。とりわけ第1番、そして第3番と第4番が素晴らしい。しばらくはこれを凌ぐ全集など考えられなくなる。
弦楽五重奏に編曲された、珍しいベートーヴェン。ベートーヴェンの5番と7番という、激しい推進力と大きなスケール感を持つ曲で、まったく新しい姿が現れてくる。弦楽四重奏版の序曲も秀逸だ。
制作・出演
エディット・ラウクス / カール・パウル / ディアナ・オイストラティ / ヘルマン・アーベントロート / ベートーヴェン / ライプツィヒ放送交響楽団 / ライプツィヒ放送合唱団 / ルートヴィヒ・ズートハウス発売元
キングレコード株式会社制作・出演
アグネス・バルツァ / ウィーン楽友協会合唱団 / グンドゥラ・ヤノヴィッツ / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ヘルムート・フロシャウアー / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / ベートーヴェン / ペーター・シュライアー / ヨセ・ファン・ダムパールマンの美音が最大限に活かされた演奏が楽しめる一枚。ベートーヴェンは、ジュリーニともどもたっぷりとうたい上げている。ブルッフでも、磨き抜かれた響きが甘美な世界を作り上げている。ハイティンクの伴奏も見事。
サラトガ音楽祭でのライヴ録音で、初の共演となった話題のアルバム。アルゲリッチの挑発にパールマンが本気になった、丁々発止としのぎを削る演奏。調和と対立が絶妙な、聴きごたえ十分のアンサンブルだ。
ベートーヴェンは快速な第1楽章と、纏綿と歌い込まれる第2楽章の対比が鮮やか。時に疑問を感じるようなアクセントなどもあるが、感性に任せたようで相当に練られた演奏だ。モーツァルトでもカデンツァで別の楽器に持ち替えたりとケネディらしいアイディアが詰まっている。
制作・出演
アドリアンヌ・ピエチョンカ / ケント・ナガノ / ベートーヴェン / ポール・グリフィス / マクシミリアン・シェル / マリカ・クズマ / モントリオール交響楽団 / モントリオール交響楽団合唱団 / モントリオール響 / リチャード・ロバーツナガノのRCA第1弾。世界初録音である「ザ・ジェネラル」は脚本家グリフィスによって再構成された現代の劇音楽「エグモント」。注目すべき交響曲第5番は最近流行の細身で軽量のスタイル。フレージングにもひと工夫ある。非常に辛口な仕上がりと言える。
フィッシャー=ディースカウによる ベートーヴェンの珍しい歌曲集! ベートーヴェンは、スコットランド、アイルランド、ウェールズなど、各地の民謡に基づいた歌曲を多数作曲しています。それらはベートーヴェンを刺激し、彼の傑作の源泉にもなっていることが知られていますが、実際に耳にする機会は多くありません。 そんな貴重な歌曲を、若き日のフィッシャー=ディースカウが録音していました! 1952年のベルリンRIAS放送のための録音で、三日間でこのCDの全ての曲を録音しています。フィッシャー=ディースカウの録音の中でも非情に珍しいであろうこれらの歌曲、マニアには逃がせません。ドイッチュラントラディオ・クルトゥーア提供の音源を使用。(キングインターナショナル) ベートーヴェン: 25のスコットランド民謡 Op.108から ・音楽と恋と酒 ・おお、甘き時よ ・さあ杯を満たせ、良き友よ ・この忌わしい世界が ・メアリー、窓辺に来ておくれ ・魅力的な人よ、さらば ・小舟は早く進む ・誠実なジョニー ・山の警備隊 ・羊飼いの歌 25のアイルランドの歌 WoO152から ・陰鬱な12月 ・朝風が頬を撫で ・朝は悩み多く 20のアイルランドの歌 WoO153から ・老人は諭す ・さようなら、大きな喜び 12のアイルランドの歌 WoO154から ・アイルランドっ子の血潮 ・真面目で分別くさいのは勘弁だ さすらう吟遊詩人 WoO157-11 カーディガンの娘たち WoO155-16 乳搾りWoO155-17 神が王を護りたまいますよう(ゴッド・セイヴ・ザ・キング) WoO157-1 ゴンドラの歌 WoO157-12 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン) ミヒャエル・ラウハイセン(ピアノ) 録音:1952年9月22-24日、ベルリン(モノラル) Disc1 1 : レヒ゛ューに記載 Powered by HMV
制作・出演
エリーザベト・シュヴァルツコップ / エリーザベト・ヘンゲン / オットー・エーデルマン / ハンス・ホップ / バイロイト祝祭合唱団 / バイロイト祝祭管弦楽団 / ベートーヴェン / ヴィルヘルム・フルトヴェングラー発売元
キングレコード株式会社EMI盤の1951年7月29日のライヴが有名なフルトヴェングラーのバイロイトの第九。本作はそれと同日に録音されながら、微妙に異なる色合いを持った作品。クラシック・ファンなら聴かずにはいられない一枚だ。
制作・出演
エリック・エリクソン室内合唱団 / カリタ・マッティラ / クラウディオ・アバド / スウェーデン放送合唱団 / トーマス・クヴァストホフ / トーマス・モーザー / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / ベートーヴェン / ヴィオレッタ・ウルマーナ制作・出演
BPO / アレクサンダー・ロンクィヒ / イリヤ・グリンゴルツ / クラウディオ・アバド / シモン・ボリヴァル・ユース・オーケストラ・オブ・ヴェネズエラ / ベートーヴェン / マウリツィオ・ポリーニ / マリオ・ブルネロ発売元
ユニバーサルミュージックこの人のユニークな音楽性が基本的に変わっていないことを、興味深く聴いた。何を弾いてもロマン派の匂いがし、ブーニン・イズムともいうべき独特の“言い回し”が出てくる。そういう意味でこのベートーヴェンも新鮮。透明なOEKのアンサンブルとのコントラストも面白い。
iTunes Storeで好評を博したコンピのCD化。音源はナクソス・ジャパンのものだ。ライナーは普通の楽曲解説で、曲が登場したコミックとの関連などはなし。ケース内部にある懐かしいテイストの4コマ・マンガと、ヘタウマ風イラストのギャップが何やら不思議……。