制作・出演 : リスト
アメリカでの大袈裟なまでの成功ぶりを、引き気味に見ているのは筆者ばかりではあるまい。そんな意地悪な目と耳のために作られたような企画アルバム。ダイナミックだが繊細でどこまでも美しい音色、驚異的な集中力、豊かで柔軟でのびやかな音楽性。やはり彼はスターだ。
日本でのみ発売が許されていた2つの協奏曲が収録された、当時非常な話題を呼んだアルバム。リストでの豪放さ、ラヴェルでのファンタジックな変幻自在さと、アルゲリッチの特質がフルに発揮されている。
あまりにメディア的な企画だが、それゆえの興趣もまた。5種類の同曲異演は、眼前で囁いている音とだけ対話するような、俳句的な音楽が基調を成している点で、驚くほど変わらない。聴き手を引き込む力の根源は、箱庭的な世界を描ききる筆致にあるのだろうか。
フジテレビ系ドラマ『SP』のオフィシャル・クラシック・サウンドトラック。ドラマ本編の要所要所で効果的に使用されたクラシック楽曲がコンパイルされている。ファン必携の一枚だ。
デビュー盤『奇蹟のカンパネラ』をはじめ、テレビ放映で増幅されたイメージを払拭し、その実力のほどを見せつけたビクター時代の音源を厳選収録したベスト・アルバム。彼女の魅力がここに凝縮されている。
遅咲きの大輪、ボレット(1914〜90)が1970年代に残したリスト名演集。圧倒的なヴィルトゥオジティが披露されるリスト編曲による「タンホイザー」序曲などが味わえる。
ゲーテの『ファウスト』を題材とした声楽付きの大作。バレンボイムの譜読みの精密さと的確さ、加えてベルリン・フィルの抜群の合奏力とドミンゴらの声楽陣によって、圧倒的で迫真の演奏が展開されている。
ソニーと専属契約する前に、ドイツのramレーベルに録音した3枚のうちの1枚。15歳のときの録音だが、すでに彼女の研ぎ澄まされた感受性と、作品に対する優れた洞察力が発揮されている。
10代のときに、ドイツのramレーベルに録音した3枚のうちの1枚。本作は17歳のときの録音で、彼女の愛するシューマンの幻想曲を収録している点に注目。豊かな音楽的感興にみちた演奏を繰り広げている。
クラシック音楽の入門者向けに定番曲を集めた、情操教育用のCDシリーズ。偉大な作曲家たちの名曲に、心を静める効果のある自然音が加えられた構成で、朝の目覚めや夜の安らかな眠りに効果覿面だ。
リストのスペシャリスト、シフラの極めつけの「ハンガリー狂詩曲」がフィーチャーされた名曲集。独特のうねるような歌いまわしと超絶技巧が一体となって、他の追随を許さないリストが生み出されている。