ジャンル : クラシック > 協奏曲
ユンディ・リ初の協奏曲録音。2000年のショパンコンクール優勝以来、彼はエネルギッシュでスケールの大きな表現と、デリケートで豊かなニュアンスの融合を追い求めてきた。その成果がみごとに華開いた演奏だ。クリアな音色がすばらしい。超優秀録音。
ハーンの名技に勝るとも劣らない大植のサポートぶりに注目。日本を離れた空気のなせる技か、ハーンのオーラにインスパイアされた結果か、柵から解き放たれたような自由闊達な競演を繰り広げている。久々に理屈抜きの音楽を楽しむことができた満足感。★
制作・出演
DanielDodds / J.S.バッハ / MiaLindblom / PiotrNikiforoff / ThomasSchrott / アヒム・フィードラー / ジャンルカ・フェーボ / マルティン・シュタットフェルト / ルツェルン祝祭弦楽合奏団遊び心にも富んだ「ゴルトベルク変奏曲」の印象が強いシュタットフェルトの5枚目では、バッハの協奏曲を取り上げている。フレキシブルにバッハと対峙している若い感受性が、協奏曲でも新鮮に息づいた作品だ。
この2曲をこれだけ柔らかく抑制して弾いた例は非常に珍しいのではないか。それも決して作り物めいたり小手先になったりせず、あくまでも上品で抒情的かつ音楽的なのだ。リスの伴奏もその手作りのようなローカルな雰囲気が何とも言えない。異色の名盤誕生。
オラモ/CBSOによるフォールズ作品集の2作目。英国内でも過小評価されている作曲家の、多彩な様式感と先進性が洗練された演奏表現で示される。ドノホーのソロを含め精緻なアンサンブルでこうした作品の美質を見事に引き出すオラモの力量には感服。
制作・出演
J.S.バッハ / イギリス室内管 / エマニュエル・ハーウィッツ / デイヴィッド・メイソン / ピーター・グレアム / ブリテン / ベンジャミン・ブリテン / ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ / リチャード・アデニーカテリーナ・マヌーキアンは、81年、アルメニア人の父と日本人の母の間にカナダで生まれた。アルメニア系のハチャトゥリアンの曲には共感に満ちた自然な表現がなされ、ショスタコーヴィチの曲では緊迫感とともにロマンティックな表情も聴ける。
制作・出演
ギャビー・カザドシュ / クリーヴランド管弦楽団 / コロンビア交響楽団 / ジョージ・セル / フィラデルフィア管弦楽団 / モーツァルト / ユージン・オーマンディ / ロベール・カザドシュカザドシュは、20世紀の前半から半ばにかけて活躍したフランスの名ピアニスト。得意とするモーツァルトの協奏曲集は、セルとの名演として有名なものだ。夫人のギャビーとの2台のピアノ用の協奏曲も超有名。
制作・出演
アルフレード・トルスクドルフ / オトマール・スウィトナー / カール・シュッテ / ギュンター・シャフラッシュ / シュターツカペレ・ドレスデン / モーツァルト / ユッタ・ツォフ / ヨハネス・ワルター発売元
キングレコード株式会社ある意味懐かしさを感じさせる演奏解釈とそのサウンドの蘇りであり、録音芸術の観点からは大歓迎の企画。当時の東独が置かれていた経済的・政治的状況までもが仔細に聴き取れる不思議さは秀逸であり、現状のCDフォーマットの懐の深さも実感される。
発売元
キングレコード株式会社ハイパー・マスタリングによって蘇ったのは美しい音だけでなく、音楽を愛する魂でもあった。緩徐楽章でゆったりめに取られたテンポが絶妙で、モーツァルトの世界にたっぷりと浸れる。楽員によるソロは、オーケストラと自然な流れを作り出して、幸せな時間をくれる。