ジャンル : クラシック > 協奏曲
制作・出演
J.S.バッハ / アンドルー・クラーク / キャサリン・レイサム / ゲイル・ヘネシー / ジェイムズ・イースタウェイ / ニュー・ロンドン・コンソート / パヴロ・ベズノシウク / ピケット / フィリップ・ピケット若きルセの、溌剌(はつらつ)とした演奏が楽しめるアルバム。ルセの活き活きとしたテンポと表情を、ホグウッドが見事にサポートしている。19世紀以降のドイツが作り上げてきた“偉大なるバッハ像”を軽く超えてしまった。
制作・出演
J.S.バッハ / アッカデーミア・ビザンティーナ / オッターヴィオ・ダントーネ / ジョヴァンニ・ヴァルジミリ / ステファノ・モンタナーリ / ダントーネ / ディエゴ・メッカ / フィオレンツァ・デ・ドナティス / マルコ・フレッツァートこれは待望のアルバムである。キーシンの協奏曲ものはエキサイティングになるのは必定。結論から言えばそれ以上の出来。というかキーシンの芸域はさらに深みを増した印象がある。演奏における風格と興奮は必ずしも共存しないものだが、このベートーヴェンにはそれがある。いわば巨匠的な絶対的価値観や品格に、聴き手の誰をも引き込ませずにはおかない鮮烈な表現が加味されている。もはや現代では鬼に金棒。とりわけ第1番、そして第3番と第4番が素晴らしい。しばらくはこれを凌ぐ全集など考えられなくなる。
パールマンの美音が最大限に活かされた演奏が楽しめる一枚。ベートーヴェンは、ジュリーニともどもたっぷりとうたい上げている。ブルッフでも、磨き抜かれた響きが甘美な世界を作り上げている。ハイティンクの伴奏も見事。
ベートーヴェンは快速な第1楽章と、纏綿と歌い込まれる第2楽章の対比が鮮やか。時に疑問を感じるようなアクセントなどもあるが、感性に任せたようで相当に練られた演奏だ。モーツァルトでもカデンツァで別の楽器に持ち替えたりとケネディらしいアイディアが詰まっている。
潮田益子は66年の第3回チャイコフスキー・コンクールでカガンとともに第2位に入賞した、いわば国際的なヴァイオリニストの先駆的存在。本盤はコンクールで弾いたものと同じ演目の録音(68年)。テクはともかく表現欲の強さには目を見張らせるものがある。
アルゲリッチのモーツァルトの協奏曲は、第20番とラノヴィチとの第10番があるくらいなので、本作は貴重な録音。抑制されたロマンティシズムが横溢するスリリングな演奏が展開されている。
2曲ともサラサーテに捧げた作品で、ともにヴァイオリンの演奏効果が非常に高い曲。デュメイはそこのところをわきまえて、華麗で溌剌とした演奏を繰り広げている。デュメイの才気がほとばしっている演奏だ。
ヴァイオリン協奏曲は、民族色の強い協奏曲で、パワーに満ちた快作だ。こういう曲を名人が演奏すると凄いことになる。パールマンは、民族色を前面に出すということはないが、まさに胸のすく快演と言える。