ジャンル : クラシック > 協奏曲
冒頭からソロ・ヴァイオリンが甘美に歌う、哀愁を帯びた抒情的な名旋律であまりにも有名なメンデルスゾーン。作曲家自らが「抒情的楽想」と呼んだ、悲哀感に満ちたロマンティックなメロディによるチャイコフスキー。ロマン派のヴァイオリン協奏曲の傑作2曲を収めた一枚です。ミルシテインが完璧なテクニックと輝かしい美音を存分に発揮した演奏を聴かせており、アバド指揮のウィーン・フィルハーモニーも万全のサポートぶりを示しています。
暗く悲劇的な緊張感と優美な慰めが隣り合い、憂愁を帯びた独特の情感が横溢する、ベートーヴェンを先取りした作品と評される第20番。快活な曲想の作品で特に清冽で夢幻的な第2楽章は格別な美しさを湛え、映画でこのアンダンテが使用されて一躍有名になった第21番。モーツァルトのピアノ協奏曲の名作2曲を収めたアルバムで、ハンガリー出身のスイスの名ピアニストであるアンダが自ら指揮者を兼ねた、会心の演奏で収録しています。
独奏ピアノが繰り広げるパッセージが祝典的な気分を盛り上げる華麗な協奏曲で、皇帝レオポルト2世の戴冠式を祝して演奏されたために《戴冠式》というタイトルが付けられた第26番。作曲家の死の年に生み出された、晩年の清澄な心境を反映した最後のピアノ協奏曲第27番。モーツァルトのピアノ協奏曲2曲を収めた一枚です。ピアノ・指揮のアンダとモーツァルトゆかりのカメラータ・アカデミカによる正統的な演奏でお楽しみください。
制作・出演
イギリス室内管弦楽団 / ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / カールハインツ・ツェラー / カール・ベーム / ニカノール・サバレタ / ベルンハルト・クレー / モーツァルト / ヴォルフガング・シュルツフランス風の典雅な趣を湛えたギャラントな魅力に溢れる、ロココ文化を美しく反映させた《フルートとハープのための協奏曲》。以前訪れたパリの宮廷の印象を反映するような華やかなフルート協奏曲第1番と、大きなスケールの曲想による力の漲った豊麗な情趣が横溢する第2番。モーツァルトの3曲の協奏曲を収めたアルバムです。フルート独奏はシュルツとツェラー、ハープはサバレタが務め、ベームとクレーの指揮がソロを堅固に支えています。
モーツァルトが友人のホルン奏者ロイトゲープのために作曲した4曲のホルン協奏曲は、ユーモアも交えてこの楽器の多彩な魅力を十分に味わわせてくれる、旋律の美しさに溢れた作品です。ベーム指揮によるウィーン・フィルハーモニーがバックを務め、この名門オーケストラの首席ホルン奏者ヘーグナーを独奏者に迎えた滋味溢れる演奏で収録、ウィーン独特ともいえるホルンの音色の魅力を心ゆくまで味わえるアルバムとなっています。
偉大なピアニストでもあった作曲家ラフマニノフの、ピアノと管弦楽のための作品2曲をカップリングした一枚です。協奏曲第2番は近代的なピアノ技法と力強いダイナミズムに豊かな抒情性を配した雄大なスケールのピアノ協奏曲であり、狂詩曲はパガニーニの《24のカプリース》の終曲に基づく序奏と24の変奏からなる作品です。ヴァーシャーリの卓越した独奏とアーロノヴィチの指揮するロンドン交響楽団の演奏でお楽しみください。
マドリード近郊のアランフエスにある歴代の王室の美しい離宮と庭園に思いを寄せた、あまりにも名高い《アランフエス協奏曲》はスペインの過ぎし日の栄華と郷愁を偲ばせる、ギター協奏曲の先駆的な作品です。ソロを務めるイエペスのスケールの大きな重厚ともいえる演奏スタイルは、この20世紀のギターの名作から新たな魅力を引き出しています。2挺のギターのための組曲風の《マドリガル協奏曲》とバカリッセの小協奏曲を併録。
華麗なピアノの演奏技巧と民族的色彩感に溢れるロシア風の旋律をオーケストラが奏でる、古典的な協奏曲様式で綴られたチャイコフスキーの第1番。内省的で繊細なロマン的詩情が横溢する、幻想味豊かなシューマン。いずれも至難な技巧が要求されるピアノ協奏曲ですが、それが外面的な巨匠性に終わることはまったくありません。目の覚めるようなピアニズムで作品の核心を鋭く抉る、アルゲリッチによる会心の演奏でお楽しみください。?
イタリア後期バロック最大の作曲家ヴィヴァルディの代表作として知られる《四季》は、ヴァイオリン・ソロが活躍する協奏曲形式によって春夏秋冬の様々な情景を描写した名曲です。いまやバロック音楽の代名詞となった感のある傑作で、特にわが国では抜群の人気を誇る作品として数多くの人々に親しまれています。ウィーンの名ヴァイオリニストとして多くのファンに愛された、シュナイダーハンの独奏による気品溢れる演奏でお楽しみください。