発売元 : ビクターエンタテインメント株式会社
タイトル曲は濃厚で泥臭い真っ向勝負のファンク。躍動感のあるグルーヴや猥雑に揺れるワウ・ギターが、やや粘り気のあるヴォーカルとよくフィットしている。カップリングはソウルフルなスロー・ファンク。いずれも彼自身の“黒さ”がストレートに伝わってくる。
彼女のアルバムの中から、サンバ、ボサ・ノヴァ系の楽曲をまとめたコンピレーション。「スキンドゥ・レ・レ」の別ヴァージョンほか、未発表オリジナル曲も収録している。
(1)は永六輔作詩・小沢昭一作曲。(2)はご存じ(の向きも少なくなったか)西条八十の詞。戦前生まれにとって、童謡がどれくらい身体にしみ込んでいたか、としみじみ思いをはせる。“戦争”というものへの理屈を超えた嫌悪感を直截に表現し続ける姿勢に“疵”の深さを見る。
ニュー・アルバム『sine』からの先行シングル。ジャケットやタイトル曲のプロモ・クリップからもわかるように、ドイッチェなボディ・ビート系とフィリーなディスコが2002年型にミックスされた4曲を収録。それでもポップス、という点に彼らの意志が。
コンコードでの4作目となるスティーヴィー・ワンダー曲集。どの曲も原曲よりスローなテンポでゆったりと歌っていて、完全に自分のカラーに塗りかえている。最初は少し戸惑うけど、聴いているうちに原曲は忘れ、ニーナの世界にどっぷりとハマってしまうから不思議。
ボクサーの畑山隆則の入場テーマ曲に使われるなど、以前から格闘技界とのつながりが深かった彼らだが、このマキシは人気格闘コミック「グラップラー・バキ」とのコラボレートだ。原作者の板垣恵介によるジャケットも素敵な、甘くないヒップホップ。
メンバー全員サッカー好き。試合の合間に流れる“ロック”が、いかに会場を盛り上げ、熱くするかを知っている彼らが贈るリアル・サポーター・ソング。安っぽい情熱ではない証拠に、音に漲るギラギラとした感情が会場のみならず体を熱し続けてくれる。
ジョニー・サンダースのアコースティック・アルバムで生ギターに目覚めたという千葉県出身の24歳、龍之介の4枚目のシングル。骨太なヴォーカルで独自のロマン世界を歌いあげる。最初のシングルはプロデュースがPANTAだったそうで、思わず納得。
インディーズ・シーンから、またひとりマルチ・アーティストの逸材がメジャーに浮上。キューブ・ジュースはすべての制作作業をひとりでこなす長尾伸一のソロ・ユニット。熊のイメージ・キャラもキュートです。
10枚目のシングル(ルナシー“終幕”後としては6枚目)は自身も出演するテレビ・ドラマ『九龍で会いましょう』の主題歌。キャッチーなコーラスが特徴的だ。カップリングには同曲のアコースティック・ギターによるインストゥルメンタルも収められている。
朝比奈隆が80年代にさまざまな場所でいろいろなオケと演奏したブルックナーの交響曲を全集としてまとめたもの。最も充実していた時期の朝比奈のブルックナーがここにあるといってよいだろう。特に83年の東京カテドラルでの大フィルとの7番と8番は記念碑的演奏だ。特典盤として付けられている朝比奈隆が宇野功芳を相手にブルックナーについて語った録音(約50分間)も興味深い。
シャム猫という名の男女ユニットによる2年半ぶりのサード・マキシ。エキゾティックで気まぐれなYOKOの歌声は椎名林檎を連想させるが、デビューはこちらが先。情感のある乾いたサウンドが現代の空虚な空気とシンクロして何ともいえない余韻が耳に残る。
サンバとともに生きてきた33年生まれ名シンガーの新録盤。アルバム・タイトルにあるように、サンバの流れを追いつつ御大の人生を描こうとした大作だが、とにかく喜びと精気とダンディズム、あり。ブラジル音楽に興味を持つ人は、必聴といいたくなる佳盤。★
1曲目の「それぞれの空」は、映画『翼をください』のイメージ・ソング。悲しい別れの歌だが、そのしっとりした感じは、映像とともに流れてくるのにぴったりかも。2曲目の「影ふみ」もまた、じんわりと心の中に入りこんでくるような作品。
若者ばかりのクァルテット。であればシャープな技巧にスピード感あふれるストレートな音楽。と、こんな先入観を持つのはマチガイ。もちろんそういう点もあるけれど、ファーストの伊藤亮太郎の持ち味にもよるのか、この団体は思いのほか湿度のある音楽を聴かせてユニーク。
ポップスにカヴァーされたクラシックの名曲を集めたコンピレーション・アルバム。オリジナルの形とカヴァー・ヴァージョンの両方が収められていて、聴き比べができる。