発売元 : マーキー・インコーポレイティド株式会社
ノルウェー出身のシンフォニック・ブラック・メタル三人組によるアルバム。オーケストラや合唱団など総勢101人を迎えて1年弱を費やした音世界は、まさに崇高な暗黒メタル叙情詩。終始翻弄されるのはもちろん、聴き終えた後もしばらくはまだ魔界を彷徨っているかのような気分に。
約3年ぶりに再始動した、フロリダ出身のメタル・バンドによる通算9作目。4つのパートからなるタイトル曲を中核に、激しさと叙情を併せ持ったこれぞメロディック・パワー・メタルといえる世界を展開する、確かなコンセプトと技術に裏付けられた野心作。多彩なゲストにも注目を。
イギリス人ヴォーカリスト、ネイサン・ジェイ・ビッグスを迎えて初となるアルバム(通算4作目)は、アメリカ人プロデューサー、トビー・ライト(アリス・イン・チェインズ、KORN)と組むことで、メロディック・デスの文脈を超越した、より大きな世界観でメタルを捉えることに成功している。
ドイツ産メロディアス・ハード・ロック・バンドが、2009年のラウドパークと2010年1月に東京で行なったライヴをCD3枚に収録。甘酸っぱく泣けるメロディが全編にわたって炸裂。安定感のある脂の乗った演奏と、それに応える日本のオーディエンスがライヴをクライマックスに導く。
解散したハーレム・スキャーレムのハリー・ヘスが結成したメロディアス・ハード・ロック・バンドのデビュー作。バンド時代の面影を引き継ぎながらも、生き生きとしてパワフルなハリーのヴォーカル、ストレートなわかりやすい演奏など、まるで新人のようなフレッシュさがある。
スウェーデンのプログレ系ロック・バンドの7枚目のアルバム。クイーンを思わせるコーラス・ワークの「ホワット・シー・ミーンズ・トゥ・ミー」に始まり、ブルージィな「ノー・ウェイ」、へヴィなワルツの「シスターズ」……と曲調はヴァリエーション豊かだが、全体を貫くトーンはサバスからNWに至る70年代ロックのダーク・サイドを強調した感じに統一されている。
マスタープランで活躍していたノルウェー出身のヨルン・ランデのソロ・プロジェクト、ヨルンのカヴァー・アルバム第2弾は、故ロニー・ジェイムズ・ディオに捧げたトリビュート盤。大半がロニーのカヴァーで構成されているが、ヨルンがロニーへの想いを綴った自作の1曲目が泣かせる。★
ドイツのペイガン・メタル系バンド、エクリブリウムの3作目。シンフォニックなプログレと見紛う楽曲もあり、全体的にドラマティックな作り。また、神話に題材を求めただけに、その響きは深遠でもある。新ヴォーカリストであるロブセの強力なダミ声も話題を呼びそう。★
99年に解散するものの2003年に復活した英国産ロック・バンドの11枚目となる復活第1弾アルバムで、75年に結成されたバンドの歴史絵巻の趣を湛えている。行進曲を思わせるトライバルな音楽風景がいつしかクラシックへ帰結していくコンセプト作品は、タイトルにもある音楽の“旅”をイメージさせてならない。
ランヴァルとサビーネ・エデルスバッカーを中心とした、オーストリアのシンフォニック・ヘヴィ・メタル・バンドによる第7作。力強さを増した女性ヴォーカルのサビーネ、相変らず緻密な構成を展開するランヴァルの、息の合ったコンビは健在。荘厳なオーケストレーションとコーラスもパワー・アップ。
オリジナル・メンバーにしてメイン・ソングライターだったピーター・ウィッチャーズの復帰作。超絶的なギター・サウンドとメロディアスなヴォーカルが魅力で、エクストリーム・メタルの真髄を見せ付ける内容となっている。
イタリアのメタル・バンドが出した98年のセカンドの続編と言える7作目。創設メンバーのオラフ・トーセン(g/インタビューもライナーで読める)が復帰し、速く激しい曲からメロウなスロー・ナンバーまでキャッチーな音が楽しめる。イングヴェイ・マルムスティーンのカヴァー「ユー・ドント・リメンバー」「ア・ミッドナイト・オータムズ・ドリーム」を追加。
名ドラマーの故コージー・パウエルを迎えて86年に再結成したEL&Pの、ワールド・ツアーに向けたリハーサルを収録した未発表レア音源集。リハーサルとはいえヴォーカルも演奏も完成度は高く、名曲「タルカス」「展覧界の絵」「ラッキー・マン」など、スリリングでスペクタクルでもある三人の鉄壁のアンサンブルは圧巻。
スペインはバルセロナ出身のハード・ロック・グループ、'77のデビュー作(2009年)。ブギを基調としたギミックのないストレートな表現のハード・ロックがただひたすらにカッコイイ! その潔さはAC/DCの影響が大というのも確かにわかろうというもの。今時だからイイ。★
ブラジリアン・メタルの雄、シャーマンの4作目。メンバーの変遷が多いバンドだが、本作は前作同様のラインナップ。シベリアの僻地に住む部族の少年を主人公にしたコンセプト作品で、南米のさまざまな楽器を導入してスケール感豊かなメロディック・パワー・メタルを聴かせてくれる。