発売元 : ユニバーサルミュージックポリドール
ドイツ出身のメタル・バンドの通算4作目にして本邦デビュー作。叙情性を帯びたメロディに加え、ブルータル系の陰なムードを全篇に交えた、ある意味でメロディック・デス・メタルの王道をきわめたサウンドが、百戦錬磨のキャリアを物語るような迫力で圧巻。
スウェーデンのハード・ロック・バンドのデビュー作。スタートした頃はシン・リジィのコピーをやっていたそうで、そう言われれば哀愁のあるヴォーカルやサウンドの質感が似ている曲も。そうしたいくつかの隠し味の利いた変化のある演奏に魅力を感じる。
弟マイクとのユニット“サリアンジー”や、プログレ人脈の作品への参加など、60年代から地道に活動を続けていた英国を代表する女性フォーク・シンガーが、ブロンズ・レーベルに残した初期ソロ作品群が紙ジャケで登場。『ウォーター・ベアラー』は満を持して発表された78年のソロ・デビュー作で、ドリーミィなコンセプト・アルバムとなっている。ボーナスで収められた「ミラーズ」はやはり名曲。その後、79年の『イージー』から83年の『ストレンジ・デイ・イン・ベルリン』まで毎年アルバムを発表。ドリーミィ・フォークというべき音に始まり、AOR、ジャズ、さらには非西欧的なリズムを取り入れていくなど、徐々に音楽的な幅を広げていく。『イン・コンサート』は彼女初のライヴ盤。ジョン・G・ベリーらUKロック界の名プレイヤーが作り出すタイトな音の上を、スタジオ作と変わらない透き通った歌声が舞う。ソロ活動の総括的内容で聴きごたえがある一枚だ。ここに挙げた6枚を聴けば、その清らかな湖水のように澄んだ声に癒されるファンが多いのも納得する。エンヤの先を行っていたヒーリング・ポップという評価は間違いではない。
スーパー・ファーリー・アニマルズの中心人物のセカンド・ソロ作。ファーリーズから肩の力を抜いたようなリラックス感とアシッド・フォーク・テイストが心地よいアルバムで、牧歌的でドリーミィなサウンドに心和む。リサ・ジェンテとのデュエットも聴きもの。
ウィーザーのオープニング・アクトを務めた米ギター・バンドの日本企画アルバム。2003年にリリースされた2作目『レディオアクティヴ』からの曲をメインに、未発表曲、レア・トラックを収録したものだ。力強いロックからバラードまで、多彩な魅力を集大成。
欧州での評価も高く、DJや数々のリミックスをこなす人気プロジェクトの5曲入りは、個性豊かなヴォーカリストをフィーチャーした歌ものハウス。小西康陽の仕事にも通じるキャッチーでラウンジ色の強いトラックはかなり完成度が高く、洗練されている。
インディ感と手作り感たっぷりに、ポスト・パンクの要素も採り入れた刺激的なロックが楽しめる、ブレイクスの名盤。センスあふれる多彩な楽曲が満載だ。
ブリティッシュ・ロックの父と言われるアレクシス・コーナーのオリジナル・アルバム5作品が、紙ジャケット仕様、多数のボーナス・トラックを追加収録して登場。どの作品もUKロックに興味のある方なら聴き逃せない名作ばかりだが、なかでもシリル・デイヴィスやロング・ジョン・ボルドリーらが参加してシカゴ・ブルース直系のホットな歌と演奏を繰り広げるブルース・インコーポレイテッド、62年のデビュー・アルバム『R&Bフロム・ザ・マーキー』と、ジョン・レノンがフェイヴァリット・シンガーとして挙げるダフィ・パワーや、のちにペンタングルを結成するダニー・トンプソン(b)とテリー・コックス(ds)が参加した66年発表の激レアなアルバム『スカイ・ハイ』は、60年代のブリティッシュ・ブルース・ロック愛好家ならぜひとも聴いておきたい名盤と言えるだろう。★