発売元 : 株式会社アブソードミュージックジャパン
西海岸の正統派ジャズ・ギタリスト、ダグ・マクドナルドの貴重な初リーダー作。79年の自主制作盤だが、ハンク・ジョーンズが参加しており、探していたコレクターが多かったそうだ。そのハンクの好演が聴ける。ダグのギターは当時新人ながら熟練のようなうまさがある。
99年に亡くなったタプスコットは、欧米ではそれなりに人気があったようだが、日本では知名度が低い。本国アメリカでは作品も多いようだ。これはピアノ・トリオ作品、長年バックを務める二人と息も合って軽快な演奏が続く。なかでタイトル曲はこのトリオの持ち味が顕著なトラック。
91年録音。スタンダードとオリジナルを半々に弾いている趣味のいいアルバム。ウエストコースト・ジャズを代表する名手クロードは録音当時60代半ばだったが、その洗練されたプレイはまさに円熟の境地。ラテン風味のオリジナルも素晴らしい。粋で味わい深いピアノ。
渋いピアノで迫るディトスティがマンシーニの映画音楽をジャジィに演奏する。82年のミュージカル・コメディ『ヴィクター/ヴィクトリア』の音楽をジャズ・ヴァージョンに仕立てたもので、全員無名ながら一体となったメンバーのプレイが見事。
70年代はヨーロッパを舞台に活躍していたオーバニーだが、このアルバムは一時帰国していた77年に収録したソロ・アルバムである。オリジナルは2曲、うち「ABブルース2」はパーカーに捧げたもの。パーカーとの共演がある「チュニジアの夜」は彼が得意にしていた曲。CD化によって未発表3曲が追加された。
幻のピアニストとして騒がれた時代に残したタプスコットによる貴重なソロ・ピアノ・レコーディング。思索的でときに先鋭的なタッチも示す彼だけに、ひとりで心のおもむくままにフレーズを展開させた本作は、それだけにその真髄が存分に味わえる。
76年録音のソロ・ピアノ。かつてシーブリーズからLP発売されたが、CDは初。フレディ・ハバードのオリジナルや有名スタンダードを淡々と弾いている。プロデューサーの妙中俊哉さん曰く、「モンクとデューク・ジョーダンをあわせて2で割ったようなソロ・ピアノ」。
テナー・サックスのソロ作品ともなれば、有名なところではソニー・ロリンズくらいしか見あたらないが、本作は全然スタイルの異なるウォーン・マーシュ。しかも87年の亡くなる2日前の録音という正に「遺作」だ。
クロードが好きなスタンダード・ソングを集めた作品。もともとバド・パウエル色の強いピアニストであったが、今作ではその影響を脱したスウィンギィかつ叙情的なピアノを聴くことができる。アーティスティックな感性が押し出された印象派ピアノ。好調だった90年の録音。
アート・ペッパーやリー・コニッツとの共演で知られるマーシュだが、今ひとつ知名度は低い。しかし、本国では多くのファンを持ち、日本でも一目置かれる存在ではあった。このアルバムは88年の作品、ピアノに代えてギターでのカルテット編成。シンプルなマーシュ円熟のプレイを聴き込んだ。
アル・ヘイグが1953年1月11日にジャズ・クラブ“クレフ”で行なった貴重なセッション。その全貌が2枚に分散収録された。音源はボブ・アンドリュースの私家録音。コニッツ、カミューカなどスターがゲスト参加しており、ファンなら一聴せざるを得ないだろう。
トゥループは「ルート66」の作曲者としてあまりにも有名、晩年は俳優としても活躍。このアルバムは彼のピアノ・ソロ、ベースとのデュオ、そしてラストでは彼の渋い声での弾き語りも収録した作品集である。世界初リリース。6曲が並ぶソロではタイトルをイメージして聴くと明確に情景が浮かび楽しい。
多くのピアニストに影響を与えたジョー・オーバニーの作品である。麻薬がもとでの服役が長く、これはカムバックしてからの72年、晩年の録音。パーカーが好んだという演奏は、とても渋くてビ・バップ・ピアノのお手本のよう。安定感あるプレイにゆったりとした時間を過ごす。
西海岸の名匠クロード・ウィリアムソンのオリジナル曲集。レギュラー・トリオでの録音で、トリオ・メンバーの自作曲を演奏した。クロードのオリジナル曲集は珍しい。クロードの作曲はブルースのコード・12・ブルー」、ゴスペル風の「カミン・イン・バック・ドア」など。全体的に親しみやすいメロディアスな曲が並ぶ。
制作・出演
スコット・ラファロ / スタン・リーヴィ / ビリー・ヒギンス / フランク・ロソリーノ / リッチー・カミューカ / ルース・プライス / ヴィクター・フェルドマン / ヴィンス・グアラルティラファロは25歳で夭折したが、ビル・エヴァンスのリバーサイドの名作で歴史に確固たる名を残した。ここではエヴァンスに出会うまでの名手たちとの共演を記録。並のベーシストのようにバックでリズムに腐心するプレイヤーではなかったことがよくわかる。
長くマイアミで活動した盲目のピアニスト(1914年生まれ)。これは自身がホームグラウンドにしていたマイアミのラウンジで録音された65年の演奏。ワイルドなテディ・ウィルソンとでもいった特異なスタイルで、ダイナミックに弾いている。幻のピアノ弾きによる発掘もの。