発売元 : 株式会社ハヤブサランディングス
天然の蛮行? 開放型カナダ人女性シンガーがNY在住時に、フリー・ジャズで知られるESPに残した唯一のアルバム(68年)がCD化。流動性ある隙間あるサウンドに、思うまま跳んだりのたうったりするヴォーカル……、希代のサイケデリック・フォーク作という巷の評価に納得です。
レトロな音楽感覚/イメージ戦略を前面に出してポスト・パンク期に当たりを取った1957年生まれ英国人女性歌手。これは82年発表のデビュー作で、モータウンやフィル・スペクター表現を下敷きにする、ドリーミィなポップスが並んでいる。トニー・マンスフィールドの制作。
英国ポップス・シーンの奇才、トット・テイラーが81年に発表したソロ・デビュー作の紙ジャケット仕様による復刻盤。オーケストラをバックにポップな楽曲を演奏するというスタイルは流行の真逆だったが、80年代英国音楽に隠れた影響を与えた。今も新鮮さを失わない名作だ。
コンパクト・オーガニゼイション主宰のトット・テイラーが83年にリリースした2作目の紙ジャケ化。エレクトロ・ミュージックをベースにしたサウンドに、ポップ・センスに満ちたメロディが乗り、彼独特の世界観を生み出している。そんな中、弾き語りで歌われるコール・ポーターの「オール・オブ・ユー」に、彼のルーツを垣間見られる。
米インディ界の強者、ジャド・フェアによる兄弟ユニットの80年作が17年ぶりに再発、日本盤として初登場。プリミティヴなエモーションの息づく、混沌としてアヴァンギャルドな音世界は、当時の空気やスタイルとリンクしながらも異彩を放ち、発売から30年を経てなお刺激的だ。
プログレッシヴな手法を基本に前衛的な音空間を構築したアート集団の実質上のセカンドとされる、74年制作で78年発表作の紙ジャケ復刻盤。あえて不協和音的なコーラスや哀愁のメロディを随所にちりばめ、シュールな世界を展開。ポップ曲を含むボーナス・トラック6曲を追加。
79年に発表された問題作の紙ジャケ・リイシュー盤。エスキモーの音楽という設定で全編架空の民族音楽風アルバムを作ってしまう発想も凄いが、その上で少数民族問題や環境問題など、鋭い文明批判となっているのが彼らならでは。フレッド・フリスらがゲスト参加した曲など、ボーナス7曲も貴重。
アヴァンギャルド・ミュージックの重鎮、レジデンツの78年発表作品が世界初紙ジャケ化。小品が並ぶ本作は彼らにしてはポップで聴きやすく、ビギナー向けの作品といえるものの、遊び心と革新性、既成概念に捉われない音楽は、三十数年の時を経た今も刺激と魅力に満ちている。
“4人”がエビやヒトデと化している裏ジャケ写真ひとつ取っても、毒気満点。目玉のアイコンこそまだ登場していないものの、ロック界きってのカルト集団の名に恥じない74年発表のファースト。基本、ここから変わってないとも言える。13曲目以降はボーナス。世界初の紙ジャケ仕様。
結成40周年、18年ぶりのアルバムを記念して、90年に1年の期限付きで再結成した際の3作がリイシューされた。『7』(90年)は藤井一彦や下山アキラが参加。パンタの声が怒っている。『LIVE IN CAMP DRAKE』(91年)は朝霞の米軍基地跡でのライヴ。ヒット曲を惜しげもなく披露。『歓喜の歌』(91年)はスケジュールの都合で再結成活動終了後にレコーディングされた作品。『7』と比べてパンタの声は落ち着いているが、テーマはかなり重い。タイトル・ナンバーには、清水ミチコや荻野目洋子など多彩なゲストがコーラスで参加。
再結成後の90年11月11日に米軍朝霧基地跡で行なわれたライヴの模様を収めたアルバム。「銃をとれ!」「さようなら世界夫人よ」といった往年の名曲から最新ナンバーまで、彼らの活動の軌跡を俯瞰できるベスト集的ラインナップ。
1年の期間限定再結成の活動を終え“自爆”した後に何の予告もなく突如リリースされた、90年代頭脳警察の置き土産ともいうべきアルバム。70年代から歌われていた重要ナンバー「最終指令“自爆せよ”」も収録。
英の女性シンガー・ソングライター、ヴァージニア・アストレイが86年に発表した3作目の紙ジャケCD化。坂本龍一のプロデュースで独特の耽美的な作品に仕上がっている。幽玄の囁きヴォイスがエレクトロニクス・テイストの中で浮遊するような佇まいがイイ。★
鈴木博文(ムーンライダーズ)と美尾洋乃のユニットの84年の1作目の紙ジャケ再発。ニューウェイヴ以降のアコースティックな音と日本語の歌の融合で、「Pierrot le fou」「ゴッホの糸杉」は83年のコンピの曲、11曲目の「夢見るジュリア」以降は2006〜2009年の音源で、みなリマスタリング。2009年の二人への会見記付きの丁寧な作り。