発売元 : 株式会社バッドニュース音楽出版
TV EYESの一員としての活動も話題を呼ぶ元ジェリーフィッシュのジェイソン・フォークナー、約8年ぶりのソロ作。きらびやかなポップさとメランコリックさが絶妙に絡み、どこか懐かしげな響きが重なる歌と演奏が詰まった、一級のパワー・ポップ作品。
UKエイジアンによるブレイクビーツ/ヒップホップ・グループの約5年ぶりとなるアルバム。反権力、反メディア、反米といった思想を鮮明に打ち出した歌詞とインダストリアルなどの要素も盛り込んだ重厚なサウンドで過激に迫る、怒りに満ちた充実作。★
中国のクラッシュとも言われるブレイン・フェイラーと、アメリカの新世代スカ・パンク・バンドのビッグ・ディー・アンド・ザ・キッズ・テーブルが夢の競演。国境を越えたスプリット盤だ。痛快なロックが心ゆくまで楽しめる。
2001年に結成された西海岸エモ系バンドのアルバム。スケールの大きさを感じさせるメロディの動きをしっかりと捉えるストレート一本勝負のようなヴォーカル。それ以上でもそれ以下でもないけれど、奇をてらわずに楽曲の持つ力を伝えようとする様子は感動的。
98年にはグリーン・デイと来日もしているサマイアムのアルバムは、バンド内の問題を乗り越えて6年ぶり。男っぽいジェイソンの歌声をフィーチャーし、ビターなポップ感と、泣きのエモーションが、琴線をかき鳴らす、約20年のベテランらしい快い味わいの痛快作だ。
新メンバー・窪田渡が加入後、初のミニ・アルバム。人への感謝や当たり前に存在するものへの愛情にあふれた作品となっており、空気公団の新たなる機軸が感じられる。それは何気ない情景にやわらかく溶け込み、時のない世界へ僕らを誘う魔法のポップス。★
カリフォルニアのオークランドを拠点に活動する5人組バンドの1作目。力強さの中にも切なさを湛えたギターを核に、ポップなシンセが彩りを添える80年代風サウンド、存在感のあるヴォーカルと美しいハーモニーが一体になった、きわめて良質な作品。
元レッド・クロスのブライアン・レイツェルと元ジェリーフィッシュのジェイソン・フォークナー&ロジャー・マニングによる新バンド。いかにもなパワー・ポップ節(4)(6)もあるが、基本はキラキラのエレ・ポップ(!)。超ロマンティックで超ポップ。悪くないよ、ほんと。★
全米で人気急上昇中のエモ・メロディック・バンドのデビュー・アルバム。ダイナミックとクールさ両方を兼ね揃えたポップさは、特筆するほど完成度が高く、処女作にして名盤といえるかも。ただ、ポップといえど気骨が強く覗われるのがこのバンドの本質か。
ドイツのNo.1ギター・バンドの4年ぶりのアルバム。新加入のキーボード(ピアノ)中心の楽曲が増えたせいか、メロディの幅が拡がりしっとりしたサウンドに進化の跡が窺える。曲によって、コールドプレイにも通じるセンチメンタリズムやメランコリーも新たな魅力として加わった。
ネオアコを得意とする女性シンガーの2枚目のフル・アルバム。Dr.StrangeLoveの根岸孝旨をプロデューサーに迎え、サウンドは深淵さを増した。クリアかつ研ぎ澄まされた配音が施され、歌とメロディが心の中心線にダイレクトに投下される。まさに空間芸術。
米人気レーベル、ホープレスが送り出すエモコア系新人トリオの日本デビュー盤。10代のほとばしる情熱を健康的に爆発させたようなサウンドはひたすら爽快。いつ、どこで結成されたバンドなのか解説などに何も書いていないのが不親切でもったいないが。
YUKIを手がけた蔦谷好位置ら個性的なプロデューサー5人とのコラボレートによる全5曲。それぞれ異なるアプローチで彼女の魅力を5パターン引き出しているが、とりわけほんわりとした歌声がさらに透明度を増すメロウ・ポップ(1)には、抗いがたい魅力が横溢。
元プロ・スケーターのデュエイン・ピータース率いるパンク・バンド、3年ぶり、通算8枚目のアルバム。クラッシュなどのUKパンクからの影響を隠そうともせず、俺たちゃコレが好きなんだ、という気概、意気込みが音の端々から感じられる痛快な一枚。
エモ・シーンを中心に米で人気急上昇中のデュオのファースト・アルバム。ジャロッド・ゴーベルのソングライティングによるメロディがいい。どの曲も耳に残るすてきなメロディにあふれ、さらには歌声のやさしさがたまらない。サウンド・プロジェクトも好感が持てる。
ほのぼの穏やかなアコースティック・サウンド、という第一印象が注意深く聴いているうちに刻々と変化していくのが空気公団というユニットの面白さだが、本作は最初から「おやっ?」と思わせる肌触りだ。言葉も音もどんどん無駄がなくなっていく。音の響きも良い。
さらさらと心の汚れを洗い流してくれるようだ。それを奥ゆかしくもシンプルな音使いでやってのける。これぞ彼らの為せる技。温かいオルガンと、ひんやりピアノがジワリとマッチ。土台のドラムもトントンと柔らかい。音のぬくもりを感じられる。しあわせ。★
80年代以降、インディ系パワー・ポップ揺籃の地となっている米ミネアポリスから、カルトな才人がまた一人。ややもっちゃりした歌声含め、ルーファス・ウェインライトから倒錯性を抜いたような作風だ。2005年4月に日本発売された『シー』に続くセカンド。