発売元 : 株式会社ポニーキャニオン
「私のハートはストップモーション」でお馴染みの桑江知子のアルバム。ここ10年、自らのルーツである沖縄の島唄とポップスの融合を目指していたそう。その成果は見事に、このアルバムに結実しています。なかでも(6)や(10)といった南国歌謡のカヴァーが秀逸です。
クラシックを基本にしたギター二重奏ユニットのメジャー・デビュー作。スピード感あふれる演奏が映像的なイメージを喚起する(1)、繊細なタッチで感傷を表現する(12)をはじめとして、全編に詩情が漂う。1+1にとどまらない音の広がりを感じさせるところが素晴らしい。★
ポスト・キャスリーン・バトル的ポジションを獲得できそうな、アメリカン・クラシカル・スタイルの歌手。美しい声を十分にコントロールして歌うスタイルだけに、プライベートな雰囲気を残したクラシック楽曲の録音が好ましい。ぜひ静かな場所で聴きたい。
「FLY」は初のメンバー共作曲で、ライヴ・バンドとして体内に染み込んだ疾走感とポップ・センスを見事に融合したロックンロール・ナンバー。さらにメロディアスな曲調とぶっ飛んでいる歌詞をアシッドな雰囲気でまとめ、強烈な存在感を発揮している。
90年代にブレイクしたザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズが、当時のシンガーだったエンディア・ダヴェンポートを復活させてアルバムを発表した。アシッド・ジャズ的な雰囲気を残しつつ、R&B、ダンスの要素を取り入れた小洒落たアルバムに仕上がっている。
NY在住のハウス系クリエイター、QUENTIN HARRIS。本作は2006年初頭より世界中のクラブ・ミュージック・ファンの間で話題になっていたアルバム。バイロン・スティンギリーなどの人気シンガーが参加している。
トロント出身の三人組の日本デビュー作(2作目)。レゲエなどに影響を受けたというとおり、ある時期のクラッシュやポリスとも共通する部分も持ち合わせているが、彼らよりもう少し気軽に聴けるポップさがあるようだ。哀愁を帯びた独特のヴォーカルもいい。
ロング・ヒット・シングル「千の風になって」のスペシャル企画アルバム。新井満、新垣勉、中島啓江、スーザン・オズボーンのヴァージョンや新録となるインスト・ヴァージョンなどを収録。
米ヒップホップが見事なまでに芸能界化をきわめた昨今、元祖オーガニック・ラップとも言える彼ら(スピーチ)の現在のよりどころはヨーロッパなのだそう。(1)にはそうした現状に対する苦言もちらり。JBを引用した(9)など、それなりに元気なのは何より。
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株式会社ポニーキャニオン某BIGBAND JAZZ CONTESTで優秀ソリスト賞を受賞した女性トランペッターの第2作。彼女はホットに超絶技巧で、というタイプではない。安定感ある技巧でメロディをじっくりと紡いでいく奏法。奏でられる音には柔らかな感性が息づいている。
「アタックNo.1 2005」から「グッド・バイ・マイ・ラブ」までの全シングル曲を収録した、福田沙紀の1stアルバム。80年代の豊かなメロディのエッセンスを引き継ぐ、ポップでカラフルな仕上がり。
シングル39作目。(1)は、約8年ぶりの中島みゆきによる歌謡ポップス。(2)は、2005年アルバム『月影』で大きく貢献したJin Nakamura作曲、本人作詞のラブ・バラード。(1)では弱さを見せられぬ女性を、(2)では愛しい人に寄り添う女性を、工藤が声だけで演じ分けている。★
デビュー10周年、約2年ぶりの3作目。大勢の仲間も集結、シングル(11)をはじめ、漫画に題材を得た作から、現職政治家を招いたスキット、ラテンやロックも抱え込み、演歌的“ひとり酒”の続編的(12)までを展開する。個性的キャラが身近に感じられる多彩なヒップホップ絵巻。