音楽むすび | 発売元 : 株式会社ポリスター

発売中の1stミニ・アルバムと9月下旬にリリースされる1stフル・アルバムの境にあって、初のシングル。ゴリゴリというわけではないけど、そこはかとなくライヴの雰囲気が伝わってくるオーバー・アレンジのないゴッツいサウンド感がいい。

コーネリアスを生んだレーベル、トラットリアのブリッジにいた人のミニ・アルバム。デジ・ポップをベースにアコースティックな音も絡ませた、爽やかで明るく茶目っ気もあったりする良質のポップス。さらっとした耳ざわりの歌詞と歌い方が、魅力かな。

澄んだ声質を生かした、淡くはかなげなサウンドから、よりノイジーな方向へと移行していったスパイラルの3年間をここに封印。早やAIR(車谷浩司)とスクーデリア・エレクトロ(石田小吉)としての活動をスタートさせているこの2人、この終わり方は実に潔い。

60年代後半の和製ポップスのセコい味を巧く生かしながらも空気が平成してるところは、いかにもそれっぽい感じで笑いを誘う。ブガルー、モンキーなどの死語を散りばめながら、ダサさのギリギリ手前で踏みとどまっているセンスはスマートなものですな。