発売元 : 株式会社ミディ
なんて郷愁を帯びたアコースティック・ギターの音色だろう。彼自身とてもロマンチックな人に違いない。丸山ももたろうが作り出すアコギのみのインスト世界には、日本の童謡にも似た、純真な心を呼び起こしてくれる感動が満ちあふれている。心休まる1枚だ。
彼らはギター・ポップ・バンドと括られるかもしれないし、確かに洒落てる。だけどどこか壊れてたりぎこちなかったりしてて、そのはみ出し方がとても好き。今作は「恋する爆発が未来を産み落とす」という泣かせるフレーズのある(9)がとびきり素敵ですね。
昨年、『ダウン・ビート』誌の学生部門最優秀ソリスト賞を受賞した在米ギタリストのデビュー作。確かなテクニックに裏打ちされたオーソドックスなプレイが彼の身上。そのプレイは豊かな音楽性を感じさせ、すでに米国のシーンで活躍中であることも納得。
これは音の教典だ。空に輝くのは薄明かりを照らしだす満月。僕は縁側で夜空を眺めながら、悠久の世界へと想いを馳せる。時折聞こえる鈴の音は、幽玄な世界と現世を繋ぐ一本の道筋。魂を浄化し清めを与えるのが教典なら、これぞまさしく音の教典なり。★
最新的だとかテクが凄いとか誰が見ても変わってるとか、そういう強烈な何かというより、何だかわからないが聴いたあと心に残ってる、そんな歌。フォーキーでほのぼのした普遍的な雰囲気が逆に強烈なのかもしれない。ヒネクレた曲も絶対あると思うけど。
一部作詞やヴォーカルの節回しに、はっぴいえんど時代の大滝詠一の淡ーい残像が。とはいえ90年代を生きるこの人たちのほうが、はるかにあてどなくて、可憐。いいメロディを書けそうな可能性は感じるので、あまりオタク的な演奏は避けたほうが得では。
鴨川つばめのイラストがインパクト強し、松江潤のセカンド。バッファロー・ドーターの姉御リズム隊を従え、ゴリゴリ重いローファイ・サウンドを展開。少年の面影色濃いヴォーカル、ポップなメロディとのミスマッチ感覚がいまふうだ。