発売元 : 株式会社ワードレコーズヴェリタ・ノーテ
2007年に他界した鬼才アンドリュー・ヒルに捧げた、フランスのピアニスト(68年生まれ)によるトリオ盤。マル・ウォルドロンを思わせるモールス信号のような打楽器的アプローチやセロニアス・モンクの影響も感じさせる。エンヤの硬派路線を象徴する作品だ。
ここにきてコニッツは再びクールな味わいを湛える真摯なプレイをするようになった。そのことを素晴らしい形で伝えているのがこの作品。ワン・ホーン・カルテットによる演奏で彼が真価を発揮する。静寂にして野心的。聴きごたえ満点の重厚な一枚。
ベルギー出身のコンポーザー/ピアニストの5枚目。とはいえ自身は楽曲提供に専念、演奏はしていない。室内楽のような親しさと、神秘的な美意識を併せ持つ、独特の癒し空間をクリエイト。ブラジルを代表するチェリスト、ジャキス・モレレンバウムも好演。
ジョンがマイルス・デイヴィス・バンドにスカウトされる直前、81年のトリオでのライヴ作品。この頃から彼のギター・サウンドは一聴して彼とわかる個性を発揮している。スティーヴ・スワロウ(b)のソロの美しいメロディは必聴。録音状態も良好。
欧州随一のマリンバ/ヴァイヴ奏者、フリードマンが自身の名義でリリースしたリーダー・アルバムが初CD化。女流ソプラノ奏者のジェーン・アイラ・ブルームも参加した本作は、これぞヨーロッパのジャズとでもいうべき透明感と神秘性に満ちた一枚だ。
ハードコア・ファンク・バンドを率いたり、モンゴルのホーミーまがいの技法で驚かせたり、変態系超絶技巧トロンボニストが、真っ当なジャズができることを証明して見せた85年のスタンダード集。地味な楽器の新たな魅力を引き出した、ユニークで楽しい作品。
ホーキンス後期の1ホーン作品、しかもライヴでの長尺演奏が多く、めいっぱいのホーク節が楽しめる。1曲目17分間の迫力、2曲目「身も心も」。盛り上がる選曲だ。バックもご機嫌にプレイ、歌心とサービス精神旺盛な、見事なライヴの傑作といえる。★
欧州を代表するトランペット奏者の78年録音。まだ31歳のベニー・ウォレスも参加し、当時上り調子だった二人の勢いが演奏にダイレクトに表われる。鋭利なトランペットと豪放なサックスのコントラストの妙。その音と音が化学反応して生まれる音のうねりが熱い。
76年にエンヤに録音したトリオ作。ベースはセシル・マクビー、ドラムスはロイ・ブルックス。全曲オリジナル。「イシュマエル」ではリーダーの歌やサックスも聴ける。いかにもこの人らしいパーカッシヴなピアノ、そして全体を覆うアフリカン・ムードが印象的だ。
81年NY、ラウズ57歳の時の録音のリマスタリング。純ジャズ低迷の時代背景に臆し、惑わされることなく、よくスウィングするビートに乗って自己の軽快なスタイルでブロウし歌い上げる。ユニークな旋律の「リル・シェリー」、セカンドライン風リズムの逸品「ミスター・マギー」など楽曲も良い。★
1950年代にウエストコーストで活躍した名アルト・サックス奏者ハーブ・ゲラーが、57歳のときに行なったドイツのジャズ・クラブでの実況録音。ベース、ギターとの共演。2曲で歌手が入る。ゲラーの胸のすくようなプレイとバップ・スピリットが健在でうれしくなる。
エンヤを代表するトランペッターのアンブロゼッティがフィル・ウッズと組んでモダンなアプローチによるビ・バップを繰り広げる。ビバップの発展形はハード・バップだが、ここでの演奏はあくまでビ・バップ奏法の中で発展的なサウンドが追求されたもの。
制作・出演
アンブローゼ・アキンムザイア / ウィル・バーナード / ジャスティン・ブラウン / ジョシュ・ローズマン / ジョナサン・マローン / バーニー・マッコール / ピーター・アプフェルバウム / マーヴィン・セウェルパワフルでセクシーなヴォーカルとタイトでファンキーなサウンドが人気のアイク&ティナ・ターナーのベスト・アルバムだ。1969〜74年の全盛期に残した音源の中から、代表曲をはじめ数々の名曲が厳選収録されている。
2000年9月に63歳でこの世を去ったブラジリアン・ギターの名手パウエルが、亡くなる2ヵ月前に、ニューヨークの有名ジャズ・クラブに出演した際のライヴ録音。淡々としたソロだが、どれもベテランらしい味わいがたっぷり。まさに“最後の雄姿”である。