1992年1月25日発売
いま、親方もやってるんですか。知らない人がジャケット写真を見ると、どこの組の若頭かと思うかもしれない。なかなかの美声だが、音域はぐっと狭く作られているので、無理なく誰にでも気持ちよく歌える。そういう点ではいいお手本になるでしょう。
ケイ赤城は、晩年のマイルス・デイヴィスとの共演によって、その名を世界的に知られるようになったキーボード奏者。ここではジャズ界期待の若手を起用して、躍動感溢れる演奏が展開する。とりわけアコースティックとエレクトリックの使い分けが絶妙だ。
B.ラズウェルの側近エンジニアとしてもお馴染みの在NYダウンタウン・ギタリスト。彼が弾く弦楽器を核にした何でもアリのインストゥルメンタル集。ブーツィ・コリンズ他豪華ゲストを迎えて送るロックファンクエスノジャズ? どっしりと、自適悠々に。
ヒカシュー、プラスティックスと並び、テクノ・ポップ御三家とも言われていた79年リリースのファースト・アルバム。パンキッシュなサウンドと痛烈な社会批評的な歌詞、そして覚えやすい曲、すべていつの時代にもでも有効だ。
あの“XTC”の前座も務めたP-モデルが、80年に発表した2nd。Pモデルと言えば、プラスチックス、ヒカシューと並ぶ日本テクノコポップ御三家のひとつ。特に(9)(10)(11)はシニカル歌詞と斬新なメロディが平沢進の鬼才ぶりを物語っています。
そして、3人が残った(……)。ベースの秋山氏がバンドを脱退してしまったため止むなくトリオで制作された3rd。当時、平沢氏は(13)を「ヘヴィーな内容に吐き気がしてきた」といっていました。今となっては懐かしい無気質な止め度もない繁殖です。
モーツァルトでは一貫してコウンセルトヘボウを起用してきたアーノンクールが、初めて手兵コンツェントゥス・ムジクスと録音。しかも反復記号を完全実施。彼はやはり自己の主張を展開したいのだ。オリジナル楽器による全集が完成する日も近いのでは?
シナトラ71年のアルバムで、意外と知られていない彼の“ブラジリアン・コネクション・アルバム”のCD化だ。アントニオ・カルロス・ジョビンとの共演7曲ののどかな良さやデオダート、ドン・コスタのアレンジも楽しめる。ビリー・ホリデイを歌う(14)は名唱。