1995年12月21日発売
ビル・エヴァンスが加わっているマイルス・デイビスのコンボの未発表テイク。もちろん往年のジョン・コルトレーンなどのメンバーも加わっており、マイルス最盛期の作品集としてとても貴重な一枚。モードの時代にもかかわらずビ・パップ風な演奏だ。
マイルス・デイビスのもとを離れて一年余、自己のジャズ精神を奔放に発揮し始めたコルトレーンが、ドルフィーとの出会いでさらに新しい世界に踏みこんだ。おなじみのナンバーが並んでいるが、いずれも熱のこもったインプロヴィゼーションが味わえる。
カーネギー・ホールでの'49年12月25日と'52年12月14日の演奏が収録されている。(4)はディジー・ガレスピーとの共演で、二大巨頭が顔を合わせたことだけで大満足、という場内の雰囲気が伝わってくる。レッド・ロドニーのトランペットが聴きもの。
早いもので没後して10年以上が経過しているのに、各方面からの未発表音源の登場が衰えることのないビル・エヴァンス。これは72年のトリオによるコンサートの模様を収めたもの。音質も良好で、おなじみのナンバーを味わい深く仕上げているのが印象深い。
白人的な機知を散りばめるのに長け人気を博していた名コンビの掘り起こしライヴ盤。54年カリフォルニアで録られたものが主で、(8)以降は59年のニュー・ポート・ジャズ祭におけるものとか。洒落た感覚で協調していたありし日の様子を伝えてくれる。
ブレイキー、黄金時代の幕開けとなった面子によるライブ。名作『オランビア劇場〜』の3日前に録音されたもので、鉄壁の布陣で欧州人に黒人ジャズの醍醐味を布教(?)していた様子が収められている。とくに、モーガンの閃きに富んだプレイにはニッコリ。
デビュー作に続いてリリースされた本作の音楽的傾向は、前作と同路線といっていいだろう。ジャズ、ブラジリアン、アフロ・キューバン、ポップスといった要素をバランス良く取り入れたサウンドは心地よく、アデラの歌声はナゼか聴いていて安心感がある。
メジャーのアトランティックに移籍した彼らの古巣エピタフ時代のベスト。グリー・デイ同様バカ売れし、今や時代の寵児といった感もあるが、こうして足跡を辿ってみると、決して一朝一夕に出来上がったものでなく元祖パンクへとさか上る普遍性を体感できる。