1997年3月発売
ニューポート'58といえば映画『真夏の夜のジャズ』で紹介されたステージで、この時のマヘリアのステージを収録したアルバム。ゴスペル・シンガーとして生き続けたマヘリアの熱唱がここにある。雨の中、マヘリアの歌に聴きいる人々のひとりとなれる。
ストリングス主体のオーケストラをバックに、スタンダード・ナンバーを中心に演奏している。といっても単なるウィズ・ストリングスものではなく、新しい試みへの意欲が十分に感じられる作品だ。
先頃行なわれたFAXインタビューで解散を匂わせドキリとさせられたが、本サードの内容は充実。メロコアを基本にしながらも、陰影のついた荒々しい展開にはパンク本来の“テメエコノヤロ”パワーが宿る。実際、パンク精神に強くこだわる人たちであった。
元ジャックド・エッジのマイク・グレイ(g)を中心としたバンドの1st。その他のメンバーも熟練のツワ者が揃い、早くも貫禄が漂う。単に突っ走るメタルじゃなく、押したり引いたりの小技を効かせ、間の取り方も絶品。そして、大人のセクシャルなムードが魅力。
女性ソロ・シンガーのセカンド・アルバム。今となっては貴重な歌謡曲っぽい詞と曲、オーソドックスに流行を取り入れたサウンドが、テクニカルだけど素直な声に似合っている。なかでも山口美央子作品のようなタイプの曲が向いているように思えます。
96年11月19日、91歳でこの世を去った松島詩子の6枚組全120曲集。昭和9年から59年までと実に半世紀にわたるレコーディング作品を、SP時代の貴重な音源から年代順に構成。そして最後の6枚目は代表曲をステレオで再録音したもの。全集を通して聴きながら、ここには多くの歌手が忘れかけている格調あふれる楽曲・歌声と、時代を象徴する粋でモダンな感覚があることを痛感。
昭和38年のスタジオ録音。話のテンポもそんなに間のびがせず、緩急のバランスもいい。ただスタジオ録音なので、テンポの伸縮やアドリブなどに不満が残る。このひと、円生みたくきめ細かな描写が得意なわけではないので、スタジオ向きじゃないんだなあ。
昭和20年代半ばから30年代にかけて活躍した小圓朝は、地味で淡々とした口調ながら骨格のしっかりした芸で江戸前の噺を聴かせてくれた玄人好みの落語家である。間抜けな泥棒と利口な女が登場する(1)、正月用の(2)と軽妙な語り口は彼ならではのもの。