1997年6月21日発売
LUNA SEAのヴォーカルRYUICHIの7曲入りソロ・アルバム。大ヒット・シングルは未収録で、過度な情緒を抑えた音数の少ない静かなトーンが印象的。無理にバンドとの差別化をはからずに、素顔をさらけ出したような落ち着いた歌が耳に残る。
榎木孝明自身の書いた詞や描いた絵をバックに、モノローグ調で彼の朗読が響いてくる。落ちついた声で優しく語りかけてくる榎木孝明。その聡明な声と郷愁を覚えさせる物語は、聴き手の心を、遠い田舎の風景へと導いていく。彼自身の歌も同時収録中。
映画音楽としても知られる親しみやすいナンバーを中心に、ジャズとクラシックのテイストを上手に織りまぜた洒落たアレンジで聴かせるアルバム。フルートの音色が、時に切なく、また時にロマンティックに響く。これぞまさしく心の癒しの空間であろう。
『BOYS BE…』から飛び出した豊嶋真千子&桑島法子によるユニットのグルーヴィなマキシ。デイト・オブ・バースのようなキュートで何となくレトロな世界とでも呼ぼうか。聴き心地のいい1枚だ。サエキけんぞうによる作詞が可愛くておすすめ。
フュージョン・シーンでいい仕事をしているビアードの97年のアルバム。彼はアレンジ力にもプロデュース力にも優れていることをこの作品で示してくれた。色彩感豊かなサウンド・テクスチャーはスムース・ジャズとして聴いてもかなりの聴き応えがある。
今時こんなアルバムがあったのか。なんとアルバムはタイトルになっている「プレザント・シェイド・オブ・グレイ」の12パートから成る壮大な組曲。想像通り現代版プログレ。アイディア豊かな展開は聴きごたえ充分。ただし初心者向きではない。
米良美一による、明治から昭和の日本歌曲集。タイトルの「母の唄」をはじめ「浜千鳥」、「宵待草」、「荒城の月」といったお馴染みの旋律を歌っている。カウンターテナーの澄みきった声が郷愁をさそい、聴き手をいつのまにか日本の原風景のなかへと誘う。
『スター・ウォーズ』の復活に伴い、20年前の名盤がCD復刻された。これはジョン・ウィリアムズが監修し、オリジナル・スコアを組曲にしたもの。表現の違いをサントラと比較するのも楽しい。ついでにミーコのディスコ版も出してほしいですが。
54年の録音。30歳になったばかりのバリバリのマックス・ローチ・バンドに、なんと23歳でアメリカ中にその名を知られていたクリフォード・ブラウンが加わったライブ演奏。バド・パウエルの実弟のリッチー・パウエル(p)、ハロルド・ランド(ts)も参加。