1998年5月発売
スリー・ドッグ・ナイトの「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」やカーペンターズの「愛のプレリュード」の作者で、70年のこの作品の表題作もモンキーズでヒットした。ロジャー・ニコルスと組んでのポップスのスタンダード集。でも、歌声も良い。
ロン・エリオットとサル・ヴァレンティノの2人組になったブラメルズが68年に発表したナッシュヴィル録音盤。カントリーの語法を独自の解釈で消化吸収した意欲的な姿勢が光る。70年代のアメリカン・ロックを予告したようなサウンドはいま聴いても魅力的。
ニューオリンズ産、広義のポップス界屈指の作・編曲家/プロデューサーが1975年に発表した4作目のリーダー作。郷土の音楽の豊潤さを、サウンド・クリエイターとしての才を通して存分に伝える。表題曲1曲のためだけに入手しても損はない。良心に誓って。
いわゆるナッシュヴィル出身の正統派でなく、伝統的なカントリーからロック的なものまで何でもこなす新しいタイプのカントリー・シンガー。とはいえ、歌の表現に技巧を凝らす器用なシンガーというのでもない、歌そのものの持ち味を素直に引き出していこうとする人だ。その点で、彼女はとても優れたシンガーだと思う。彼女の最高作である1枚目もCD化してほしい!。
3大スターによる女性3部コーラスのアルバムはドリーのヴァラエティ・ショーに、リンダとエミルーが出演したのがきっかけと言う。3人ともカントリー畑では大ヴェテランなので選曲もバッチリ、まるで20年前からのトリオという趣きだ。
1974年の作品。カーリー・サイモンと結婚、一人娘が誕生した後の幸せ絶頂期にリリースしたアルバムだ。私生活の変化ばかりでなく、彼はこの作品からそれまでずっとコンビを組んでいたプロデューサー、ピーターと訣別し、新境地をみせている興味深い作品だ。
76年発表の6作目。A.ガーファンクルとの共演曲(2)やS.ワンダーとの共作曲(9)を含むメロウな佳作で、C.サイモンやクロスビー&ナッシュらもゲスト参加している。いつものJT節も十分に堪能できるけれど、凝ったリズムの(3)や東洋風の(8)なども楽しい。
69年発表の2作目。前作同様、自作自演のフォーク・シンガーとしての彼女を等身大で記録した作品集だが、弾き語り集の前作よりは装飾が増えている。トム・ラッシュの歌で知られる(1)、初期の名曲(2)、ジュディ・コリンズの歌でヒットした(10)などが代表曲か。
オープニング曲はいきなり、リッキー・リー・ジョーンズとのデュエットで、これが実にいい雰囲気。本当に武骨な顔に似合わず、ムードをもった人だ。いわゆるスワンプ・ロックの泥臭さはかげを潜め、プロデューサーのT・リピューマ好みの洗練さが目立つ。
オープニングの“シナモン・ガール”を聴くだけでも十分に価値のある1969年の作品。小節のきいた渋い声と、ザラザラしたバックのギター・サウンド。これが69年の最先端のサウンドだった。歌心があった時代の、カントリー・ロックの名曲ばかりだ。
ニール・ヤングの歩みを語る上で、ひとつの節目として必ずあがる作品で、一時期、ドラッグが原因で友人が死亡したりで、気分的に落ち込んでいた彼が、新生クレイジー・ホースを率いて完成させている。実際、溌剌とした演奏が評判になった。75年の作品。
最近再び異様にテンションが上がっているニール・ヤングとクレイジー・ホースの79年の傑作のCD化。パンク・ロックへの理解を示したサウンドや歌詞が話題が呼んだ。特にコインの表と裏のようなコンセプトを持つ(1)と(9)が何といっても素晴らしい。
76年作。2人の曲を交互に並べたオムニバスという性格が強い作品だから、双頭バンド的な楽しみはないが、ヤングの初来日直後にリリースされたこともあって、ファンには感慨深い。スティルスの曲も当時のソロと比較すると、いい曲を書いてるね。