1999年11月25日発売
デビュー曲から6枚目までの全シングル曲とカップリング曲をすべて収録、さらに新曲2曲を追加したシングル集。豪華40ページのブックレット付きで、ファンは必携でしょうが、個人的にはこの人、すべてがワザとらしく感じちゃって……。田中麗奈の方が好き。
“1”が出てから19年たって、“3”はなんの気負いもなくひたすらに、一人多重のアカペラ・ドゥーワップで“好きな曲、歌いたい曲”を気持ちよくうたっております。聴くわれわれも、ただひたすら気持ちよく聴く、これがこのアルバムの基本でしょう。★
1974年の録音だから、ピリスとしては初期のもの。後のモーツァルトのような、透明な世界が確立されてはいないけれど、伸びやかで素直な音楽作りは、はっきりと聴きとれる。コルボの指揮も優しく寄り添っている。全体に地味なのが、かえって渋い魅力。
女流モーツァルト弾きの中堅として人気の高いピリス。これはエラートで録音した第1弾として73年に出されたものである。派手ではないが、力強く颯爽とした凛々しいタッチに引き込まれそう。比べてみると最近のピリスは円くなったかもしれない。
ピリスのエレガントで美しいモーツァルトが楽しめる。ピリスの生まれ故郷のリスボンのオーケストラとの共演。オーケストラの響きや音色がいささかローカルで、ピリスのピアノと今一つ調和していない感じもするが、それは御愛嬌というところ。
オリジナル・ジャケット仕様&日本語解説付きで好評の廉価盤《ワーナークラシック1000》、ピリス編(16点)の1点。深い感動を呼び起こすピリスのモーツァルト。
(1)にはペライアとルプーによる二大シューベルティアンによる名録音が知られているが、ピリスとセルメットの演奏は、クリスタルな凝縮された響きに特徴がある。遺作の二長調のロンドもすばらしい。珍しい曲も多いので貴重なアルバムだ。
オリジナル・ジャケット仕様&日本語解説付きで好評の廉価盤《ワーナークラシック1000》、ピリス編(16点)の1点。名盤の多いショパンのワルツ集の中でも常に高い人気を誇るピリスの代表作。
ハ短調の(1)でじわっと始まり、曲間をほとんどあけずに(2)へ。(1)が(2)の序奏のような扱い。そして(4)まですべて短調。現代ピアノの響き、大きな表現、自在なアーティキュレーション。個性的で聴きごたえ十分。少々疲れるくらい考えた演奏が80年代的か。
オリジナル・ジャケット仕様&日本語解説付きで好評の廉価盤《ワーナークラシック1000》、カツァリス編(15点)の1点。リスト編のピアノ版交響曲全集から。ピアノの限界に挑む壮大な演奏。
おいおい、こんなの一体10本の指でどうやって弾くんだ? と思うのはまったく正しい。その上カツァリスは、リストが編曲したものを弾くのさえ大変なのに、抜けてる音まで足して演奏している。超絶のさらに上を行く悶絶技巧に、ひたすら感嘆の1枚だ。
オリジナル・ジャケット仕様&日本語解説付きで好評の廉価盤《ワーナークラシック1000》、カツァリス編(15点)の1点。リスト編のピアノ版交響曲全集から。躍動的なリズムと超人的テクニックに圧倒される。
どれもが完成度の高いカツァリスのディスクにあって、とくに傑出している1枚。寸分の隙を見せない技巧と溢れんばかりのファンタジーの幸福な出会い。長大な(1)のソナタ、とりわけ前半の2楽章でこれほど多彩にして自在な表現がこれまであっただろうか。
ソナタでは、奇数楽章において、堂々としたテンポ設定により、シンフォニックな響きとスケールの大きさとが、特に強調されている。ソナタの緩徐楽章と、(2)以下の作品は、詩情豊かに歌いあげられており、ロマンティックな情感に満ちた演奏である。