1999年2月発売
好評のシリーズ第2弾。純然たるゴスペルは少なく、ゴスペルをに基盤を持つシンガーによるポップス、あるいはゴスペルでもモダンでポップな曲が殆どなので、構えずに聴くことができる。信念、信仰に裏打ちされた力強い歌は確かにヒーリング効果あり。
全曲バックは弦楽四重奏のみ、毎度のことながらまたやってくれましたねえという感じの新作。ただ正直な所はパーカーの「ウィズ・ストリングス」を初めて聴いた時のような複雑な気分。むしろ彼の手による何かの映画音楽と考えた方がこだわりなく楽しめるかも。
聴く前から昔に戻ったと騒がれていたけれど、こりゃ、確かに若々しい音作りだ。タイトルに偽りなし、か。ブロドスキー・カルテットと作ったアルバムが前作にあったからこそ、ここで歌われる若さには説得力がある。久しぶりに愛聴したくなった。
サントラなどでごく一部が紹介されていた全曲カヴァーといういわば“企画物”。かつて全篇こてこてのカントリー・アルバムを作った人だけに今さら驚きはしないが、ブルースからバカラックまで、多岐に広がる選曲と、つむじ曲がりなアレンジにこの人らしさが。
最近では、オール・ヌードのビデオ・クリップで度胆を抜いてくれた、個性派女性ヴォーカリストの記念すべきデビュー作、96年発表。グラミー賞最優秀アルバム受賞作品の低価格再発盤。
1916年ギリシャ生まれで、戦後の日本のオペラ界の発展に大きな力となったアクリヴィ。これが初めてのCD化という。さまざまな作品の日本初演を行なってきた彼女の、大きな功績は、ここで聴くシェーンベルク。当時としては最高水準の歌唱(朗唱)と演奏。
およそチェリストにとって、名旋律はネコにマタタビ。クラシックよりもむしろポピュラー音楽の方がより普及率が高い分、腕が鳴るはず。本盤はビートルズやデイズニーの名作を新しい薬味で食わせる。編曲がニューウェイブっぽくて面白い。いい演奏だ。