1999年3月発売
先日急逝したVOの佐藤伸治率いるフィッシュマンズの図らずも遺作となってしまった最新リリース作は、タイトルどおり91〜94年に発表したシングル曲に加え、ラスト3曲のボーナス・トラックを含むベスト盤。心静かに聴きたい、ご冥福をお祈りしつつ……。
1980〜94年までのヒット・ナンバーをまとめたベスト・アルバム。ベストはこれが初めてというから意外な気もするが売れるでしょう。14年間の総決算というタームの長さにしては馴染み深い曲が多いのはさすが。秋元康氏による曲のライナーノーツも笑えます。
A面、B面コレクション合わせて全10枚発売されるおニャン子シングル集の第1弾。この初々しさには、時代と理屈を超えてキュンとくるモンがあります。なかでも新田恵利の初々しさはイイ。今やってる似たような番組にゃ、こんな雰囲気はないもんなあ。
“若人に向けた入門編”と銘打って、69年から96年までのライヴ音源を2枚に分けて収録。結成当時の演奏を収録したDISC1(1)の、ノリが堅いなりに混合リズムに取り組む熱気がおもしろい。近年の演奏は通俗の度合いを増しているように思えるのだが?
ドッケンが今様ヘヴィ・ロックに接近したのは、実はあなたの仕業だったのですね……と言いたくなる音。スーパー・ギタリスト、ジョージ・リンチ率いるリンチ・モブの新路線は、露骨な程にモダン・ヘヴィ。なのにそれでもギターには哀愁味があるのだな。
自意識過剰気味のメタポップな話題作『クルーキッド・レイン』に続くサード・アルバム。「90年代型デッド」なんて声もあるルーズでダルな物腰は相変わらずだが、過去のポップの多様な意匠をストレートに再利用したサウンドは前作よりも直截的で外向的だ。
デジ・ロックなどを使いグルーヴィに料理し直した曲もあり、ベスト盤というよりはリミックス集というないよう。おなじみのドライヴ感あふれる曲のほか、メロウな曲を集めてマイルド・サイドとしたあたり、必ずしもノリ一発だけでない最近の動向が表れるよう。