1999年8月25日発売
ロックンロールの影を追い求め、イアン・カーティスの自殺もあって神話化されたバンドが、イアンの自殺直前に行なった英国ツアーのライヴ作。80年2月の録音。精神的不安定さが、そのまま演奏にでたような危うさが、文字どおりのライヴの魅力になった。
76年のライヴを中心に貴重な音源を収録。(8)(10)(11)はハンター・ロンソン・バンドの89年のツアーから、音質はよくないが、ミックのライヴ好きがストレートに伝わってくる内容だ。ロックを自分の血肉にした、すばらしいギタリストでありミュージシャンだった。
ソウルフルなプレイで人気のあるギタリスト、ノーマン・ブラウンのワーナー移籍第1弾。今流行の、いわゆるスムース・ジャズ系のサウンドだが、ギター・ソロはよく歌っているし、サウンド処理のセンスもすごくいいので、中身は濃いし、とても気持ちよく聴ける。
今やコンポーザーとして知られる朝本浩文が在籍するラム・ジャム・ワールドの5曲入りミニ・アルバム。ダブをふんだんに取り入れたクラブ・サウンドが、クールさとホットさという相反した世界観をうまく融合させている。(3)の男臭さが自由でいいゾ。
ポストSPEEDの一番手と目される少女4人組のマキシ・シングルで、TVドラマ『らせん』の挿入歌。ミディアム・テンポの典型的和製R&Bサウンドに乗って歌うヴォーカルの大人びた雰囲気と、幼さ残したビジュアルのギャップが面白い。
3大テナーのなかでも、ひときわ特徴あるハスキー・ヴォイスが魅力を醸し出すカレーラス。その大ヒット企画『パッション』に続編が登場した。ソロ楽器やオーケストラのための耳に親しんだメロディに、さてあたらしい魅力を付け加えることに成功したか?
制作・出演
アラン・ユーイング / アンドルー・シンクレア / ウィリアム・クリスティ / ソフィー・デイヌマン / パトリシア・プティボン / ヘンデル / ポール・アグニュー / レ・ザール・フロリサンジャンル
98年に発表されたデビュー盤にヒット・シングル(7)のリミックス・ミニ・アルバムをプラスして新装リリース。[1]については発売時に述べたのでここでは触れることはしないが、[2]はオリジナルがどんどん解体されていく過程を見ているかのようで面白い。
溶けるな〜、これ。ヴァーノンの歌曲は、ジャズ・スタンダードと現代曲の中間的な性格という感じで、ミュージカルより少し複雑。こういうものに彼女の美声は実にピッタリはまって、バックのオケの甘さともども、心地よいことこの上なし。毎晩でも聴けそう。
ドーン・アップショウによる魅力的なミュージカル・ナンバー。単にヒット・ナンバーを集めたアルバムとはコンセプトが異なる。ミュージカル・シーンに独自のメッセージを送り続けた作曲家の作品にすばらしい歌唱力でスポットを当てている。注目のアルバムだ。
グラミー賞を得た『アイ・ウィッシュ・イット・ソー』に続くアップショウ待望のミュージカル・アルバム。「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」の名コンビ、ロジャース&ハートのとびきりの名曲を連ねたこの1枚はミュージカル・ファンならずとも楽しめる。
ニューヨークのブロンクスで結成された5人組の日本デビュー作(通算3枚目)。イタリア系、プエルトリコ系などメンバーもミクスチャーなヒップホップ度の濃いミクスチャー・ロックだ。パワフルだが、ラテンの血か、おおらかさもあり個性的。