2002年5月2日発売
浜田省吾のバンド・メンバー、プロデューサーとしても知られるキーボーディスト、梁邦彦の4枚のソロ作からセレクトされた編集盤。極力余分な装飾を排し、ピアノ中心の生音を活かしたシンプルな作り。曲によって民俗音楽的な志向が窺えるのも面白い。
非常に静かなトーンに覆われた、エレカシのニュー・アルバム。前作『good morning』では炸裂する自我を歌った彼らだが、本作ではもう少し視界を広げ、自分たちを取り巻く日常をなぞっている。宮本の突き放したようでいて、その実温かいヴォーカルも良い。
14枚目のマキシ。「カナシミブルー」はUCカードCMソング。彼らならではの哀愁を帯びた曲調を、今回は堂島孝平がクリエイト。スピーディーなアレンジで一気に聴かせる。「生まれた時からの〜」はフォーク的な響きをもったバラードで、これもまた彼ららしい。
ロバート・ウィルソン演出のミュージカル『ヴォイチェック』のために書き下ろした作品を改めてレコーディング。近年得意としてきたアメリカーナ路線とは一味違った、クルト・ワイル的不条理感に満ちた曲が並ぶ、こういう世界をやらせても独壇場ですな。
2枚同時発売の新作のうちの1枚。トムが手がけたミュージカル『アリス』(ロバート・ウィルソン監督)の曲の自演集で、あまりヘタな小細工をせずにヴォーカルをしっかり聴かせる作りだ。それにしてもこの枯れたしゃがれ声。ますます深みを増している。★
今も続くブラック/ディスコ・ミュージック・ムーブメントの立て役者の75年の未発表ライヴ。臨場感タップリのホーンの響きとファンクの躍動感が見事に調和、27年前の音源とは思えないフレッシュなステージングが圧巻。(11)の見事なコーラスも心地良い。
カンザス州出身の5人組、ゲット・アップ・キッズの2年ぶりのニュー・アルバム。R.E.M.との仕事で知られるスコット・リットのプロデュース。もはやエモコアの範疇には収まらない会心作だ!
元スキッド・ロウのセバスチャン・バックが、ひょんなことから、女性ミュージシャンのケリー・ディールと組むこととなったプロジェクト作。96〜97年頃に断続的に録音された音源から成り、何でもアリの“未来のロックン・ロール”が詰め込まれている。