2002年5月22日発売
ベテラン園田高弘の2001年の録音。ゆったりとした味わいの深いシューマン。でも音楽が弛緩しないで、ここというところがかっちりしているのは、さすが。若い頃にしっかりと堅固にドイツ音楽をたたき込んだからこそできる演奏なのだろう。
ヤング世代への演歌振興を狙った(らしい)が、結果的にすさまじく強烈なオバチャン連中を増殖させてしまった、プリンスきよしの最新作。訴求力のある唄声と、ロボットチックな所作が、新旧乙女たちの気をひくんだろう。ジュノン・ボーイばりのフォト・ブック付き。
作曲家、菅野よう子が、世界中を巡りながら、自分の感性に合う人材を起用し作り上げた、壮大な音絵巻。クラシカルな要素の高い組曲風楽曲から、壮大なハーモニーを活かした歌。壮麗なバラードなど、まるで大作級の映画のサントラ盤を聴いてるかのようだ。★
《ヘリテッジ・オブ・ジャズ〜コンコード30》の1枚。コンコード・レーベルが誕生するきっかけとなったコンコード・ジャズ・フェスティヴァルでの録音。エリスとパスの熱演を記録した記念碑的作品。
屈指のテクニックと卓越した音楽性を併せ持つ二人のグレイト・ギタリストが共演した73年のライヴ録音。魅惑のソロ、息を呑むような華麗な技の応酬、触発しながら高みを目指すスリリングなインタープレイと、ジャズ・ギターの真髄が存分に楽しめる。
ギターの名手二人の共演盤。互いをリスペクトして、二人で協調することによって何かを生み出そうとする気概が伝わってくる演奏。どれも円熟のテクニックで歌心もいっぱい。着想がシャレていて、演奏の中で自然と二人の気持ちがぴたりと合ってくる、その感じがいい。
フュージョンが謳歌していた70年代後半に古風なスタイルで話題となった77年コンコード第1作。今聴いても相変わらず背中がムズムズしてくるほど思い入れたっぷりに1930〜40年代頃の雰囲気を振りまいている。そのいつまでも変容しない古風さに乾杯!
エレクトリック全盛の70年代、20代ながら若年寄風のスタイルで颯爽と登場した白人テナー・マン、ハミルトンの第2作。ジャズ進化論の呪縛どこ吹く風。オールド・ファッションな響きの中にスウィングの快楽を封じ込めた彼の主張を聴くことができる。★
81年録音の本作には34歳のジェリー・バーガンジの参加が注目だが、演奏はジェリーの演奏時とそれ以外でかなり印象が異なる。モーダルなジェリーとメロディアスなブルーベックが対照的。ブルーベックの力強いパッセージが印象的な演奏だ。
《ヘリテッジ・オブ・ジャズ〜コンコード30》の1枚。グラミー賞を受賞した本作は、シアリングとトーメの洗練された魅力が存分に発揮されている名盤。